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今日の一品は「かんべレタス」で決まり! おいしい食べ方を「安西農園」が教えます

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千葉県館山市で育てられているかんべレタスの収穫期間は、12月から3月いっぱい。海に近い神戸(かんべ)地区で、生産出荷組合をつくって60年以上の技術と、恵まれた気候風土を生かして栽培されている。祖父の代からレタス農家だったという安西農園の安西淳さんに、かんべレタスのおいしい食べ方や保存方法など、かんべレタスのあれこれを聞いてみた。

目次

かんべレタスの特徴

安西農園の安西淳さん

安西農園の安西淳さん

安西農園の安西淳さん 父親の跡を継いで25年になるという
ビニールがかけられたトンネルが並ぶレタス畑に、9月から12月までの3カ月間点灯される防蛾灯(ぼうがとう)の明かりはなかなか幻想的だ。「必ずビニールトンネルをかけるのが鉄則。風で傷んだり、霜にやられたりするので、かけていないものはかんべレタスとして販売することができません」と安西さん。

安西さん「減化学肥料、農薬も今までの半分以下の農薬に抑えている。それをやるために、肥料は有機肥料にシフト、虫を避けるために防蛾灯やフェロモントラップを設置して虫を退治しています。農薬散布回数を減らして、15年前と比べたら農薬の量は3分の1以下になりましたね」

神戸地区で栽培されているかんべレタス

神戸地区で栽培されているかんべレタス

ミネラルを含んだ海風と土壌、日照時間の高さという地の利を生かし、きちんと管理されたなかで甘味が強くておいしいかんべレタスが生まれている。

新鮮なレタスの見分け方と、保存方法

レタスを購入する際は、切り株がくすんでいないものを選ぶこと。時間が経つと酸化して黒くなるため、色が白くて葉に色艶があるものを選ぶといい。

安西さん「アブラナ科のキャベツやハクサイは重いものが選ばれますが、レタスはキク科なので弾力があるくらいがいいです。お尻と頭を押したときに硬いと、過熟になりすぎていて甘味が感じられにくい。収穫から日数が経つと苦味が増すのがキク科の特徴ですが、新鮮なものは芯まで甘味が感じられておいしく食べられます」

保存方法は、水分が飛ばないようにビニールか新聞紙に包んで、冷蔵庫の野菜室か涼しいところで保存するのがいい。もう一つ、つまようじを使う保存方法も安西さんに教わった。芯につまようじを3本くらい刺すと、細胞が死んで水分が飛びにくくなり、日持ちするそうだ。

レタスの芯につまようじ

レタスの芯につまようじ

それでも、「購入して3日以内に食べ終わってほしい。日が経てば古くなって酸化して、苦味が増します」と安西さんは言う。甘いかんべレタスを味わうには、鮮度が大事なのだ。

レタスと肉は相性抜群

一般的に、肉をレタスで巻いて食べることはよくあるが、安西家のレタス料理の定番はレタスを豚バラ肉で巻いて、揚げたものだと言う。

安西さん「レタスと肉って相性がいいのね。肉をレタスで巻いて調理すると非常に合うんだけどうちは逆で、レタスを丸めてその上に豚バラを巻くの。それに衣をつけて、カラッと揚げるの。肉はもちろんジューシーにおいしくなって、レタスは芯にあるからしゃきしゃき感が残るわけ。だから肉のジューシーさとレタスのシャキシャキ感ですごくおいしい」

これはなかなかおいしそうだ。揚げるのが面倒な私は、豚バラ肉でレタスとチェダーチーズを巻いて、最近はまっているワッフルメーカーで焼いてみた。

かんべレタスとワッフルメーカー

かんべレタスとワッフルメーカー

最後に醤油をたらして焼き上げる。これはこれでおいしかったが、やはり揚げたほうがレタスのシャキシャキ感が味わえそうだ。他にはどんな料理があるのだろうか。

安西さん「たくさんあるんですけど、手軽なのはみんながやっているレタスチャーハンとか。レタスというのは加熱すると甘くなるんですよ。炒め物のなかに最後さっと入れたり、一番簡単なのは味噌汁の具。味噌汁の具に最後にレタスをパラパラと入れると急に甘さが増して、味がスナップエンドウみたいな味になる。レタスしゃぶしゃぶがそれ。ちょっと湯通しすると甘くなるので、非常にしゃぶしゃぶの肉と相性がよくて、たくさん食べられる」

料理の際に注意してほしいのは、包丁でレタスを切らないこと。包丁を使うと繊維を壊してしまい、傷むのが早くなるそうだ。レタスは、手でちぎっておいしく食べよう。かんべレタスの収穫時期も、残すところあとわずかだ。ふつうのレタスとの違いを、ぜひ実際に味わってみてほしい。

安西農園:https://www.facebook.com/anzaifarm/ 
写真・文:鍋田ゆかり
取材協力:安西農園 安西淳

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