北海道の海岸に自生しながら、様々な理由により活用されていない海藻「青のり」。その可能性や、はこだて海の教室実行委員会の「青のりを通じた海洋教育の取組み」を地域の皆様に知っていただくために、函館市内の飲食店5店にて「北海道産天然青のりフェア」を実施します。この企画は、次世代へ海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環です。
北海道産天然青のりについて
現在、北海道産天然青のりは、ごくわずかな漁師が自家消費しているだけで一般には流通していません。はこだて海の教室実行委員会が北海道内の74漁協にアンケートをとったところ、回答を得た50漁協のうち94%にあたる47漁協が「青のりを収穫していない」と回答しました。
なぜ、北海道産天然青のりは採取・活用されていないのか?
◎漁師が収穫しない理由は、単に知らない、コンブなどと違い値がつかない、人手不足、高齢化など。
◎東京の一流料理人は、北海道産天然青のりを高評価してくれた。
◎食品分析会社や老舗メーカーからは「課題あり」との意見があった。
以上のことから当会は、北海道産天然青のり活用のためには、認知度アップ、特徴(良さ・悪さ)の把握とそれをふまえた商品化戦略、安定的な原料確保のための人手の確保などが必要と考えています。さらに、北海道産天然青のりをとりまく状況には海の学びが詰まっており、地域の子どもたちに向けた海洋教育の推進のために、非常に良い題材であることが分かりました。
青のりフェア&特設Webページを通じ、「北海道産天然青のり」について情報発信
また併せて、「北海道産天然青のり」特設Webページを開設。青のりフェア期間中、各店に設置するメニューPOPの二次元コードからWebページにアクセスして、青のりや、地域の海に関する様々な情報、海洋教育の取組みについて多くの方に知っていただきたいと考えています。
「青のりフェア」にかける想い(はこだて海の教室実行委員会 事務局長 阪口あき子 氏)
北海道では近年、イカや鮭などの不漁が続き、それにより海にマイナスイメージを持つ方が増えています。しかし実は、青のりのように未利用の海産物もあります。私たちは青のりを通じ、「まだ海について知られていないことがある」「地元の海に眠れる宝がある」ことを知っていただきたいと考えています。
今年当会が行った調査により、青のり活用・商品化に向けては課題があることが分かりました。今回の青のりフェアでこのことを知っていただいたり、青のりを題材とした海洋教育講座で子どもたちにも知ってもらい、青のりを通じて、地元の海の未来についてともに考え、活動していきたいです。
開催期間
参加店と提供メニュー(函館市内の5店)
①おしま食堂(渡島総合振興局1階/函館市美原4丁目6-16)
「天然青のりがけ海鮮汁焼きそば」900円
②炭火割烹 菊川(函館市五稜郭町32-19 久米センタービル 1F)
「百合根万頭 鰤青のり時雨いこみ 青のりあん」680円
③函館国際ホテル レストラン アゼリア(函館市大手町5-10)
「北海道産帆立貝とたまふくら豆腐の青のりあんかけ」950円
④レストランポルックス(函館空港3階/函館市高松町511)
「青のり香る塩ラーメン」1100円
⑤じゃがいもFACTORY(函館市五稜郭町3-16)
「のりしおポテチ」432円
※①~④は店内飲食のみ、⑤はテイクアウトのみ
参加方法
各店にて、青のりメニューをご注文下さい。各店に設置しているメニューPOP掲載の二次元コードから、特設Webページをご覧いただけます。特設ページURL https://hakodate-umi.com/aonori/