読むのが難しい地名が多い岡山県のなかでも、難易度高めな地名がたくさんある和気町。 そもそも「和気」も「わき」と読まれがち(正しくは「わけ」)だとか。そんな和気町のユニークな地名について調べてみた。(写真上/和気アルプス・写真提供:和気町)
奴久谷、鹿帰、働…なんて読む?
やつくだに? しかがえる? はたらく?… えっ「働」も地名なの?! 岡山県和気町にあるこれらの地名、正しくはどう読むのか。
【正解】
- 奴久谷 … ぬくだに
- 鹿帰 … しりがい
- 働 … かせぎ
いずれも正しい読み方を知ればなるほどと頷けるが、一度で正解するのはなかなか難しい。これらの地名を調べてみると、実際に「奴久谷の大滝」や「鹿帰前丸山城跡」、「働のムクノキ」といったスポットがある。
和気町の公式SNSでクイズ企画も実施
和気町には上記以外にも珍しい読み方をする地名がまだまだあり、なんと町の公式Facebookではクイズ企画まで実施されている。企画のきっかけを和気町産業振興課の庄俊彦さんに尋ねた。
庄さん「和気町役場のFacebookは情報発信を担当する地域おこし協力隊の1人が運用しているのですが、コロナ禍によりイベント等の本来届けるべき明るい話題がなくなり、ニュースなどを見ても感染者数など暗い情報ばかりが氾濫する中で、なんとか楽しい話題を届けられないかとの想いから始めたのが本企画です。閲覧者の反応としては、主に和気出身の町外在住者の方から、『懐かしい』『思い出し、帰りたくなった』などのお声をいただきました」
ちょっとした空き時間に気軽にできる地名クイズで、コロナ禍でなかなか帰れない人にとっても、遠く離れた故郷を思い出すきっかけになったようだ。クイズはレベルごとに出題されており、地名によっては歴史や由来の解説もある。ぜひ挑戦してみては。
自然に溢れた和気町は移住者にも人気
そもそも和気町はどんな場所かというと、岡山県南東部に位置する人口14000人の小さな町。山や川、田畑など豊かな自然に囲まれていて、さまざまな移住促進の取り組みが推進されていることもあり、近年は都市圏からの若い移住者が増加している。
冒頭の写真に写る小高い山々は、その名も「和気アルプス」。
庄さん「和気アルプスは、JR山陽本線・和気駅の北側を出て目の前に現れる均整の取れた山『和気富士』から神ノ上山にかけての山系を指します。春は鮮やかな山ツツジ、秋は見事な紅葉と季節ごとの美しい景色の中、ハイキングが楽しめますよ。低山ながら岩山が連なる尾根は眺望もよく、ルートの豊富さから多くのハイカーに親しまれています」
アフターコロナに行きたい和気町の人気スポット
他にも和気町には、一人旅でも家族連れでも、自然を存分に堪能できる多彩な観光スポットがある。
和気鵜飼谷温泉
美しい緑に囲まれた和気鵜飼谷温泉は、イオウ分を含み神経痛・関節痛・筋肉痛などに効果がある、pH9.5のアルカリ性単純温泉。宿泊もでき、レストランやカフェ、テニスコート、本格的屋内温水プール、日本庭園なども備えている。
和気鵜飼谷交通公園
公園内にはゴーカートや電動カート、ミニSLなどがあり、遊びながら楽しく交通マナーが学べる。レンタル自転車もあるので、すぐそばを通る片鉄ロマン街道でサイクリングを楽しむこともできる。
※ゴーカート、電動カート、ミニSLは土日祝日のみの営業
片鉄ロマン街道
「片鉄ロマン街道」は、旧片上鉄道跡を利用したサイクリングコース。鉄道跡なので高低差が少なく、車道との合流も少ないので、初心者も安心してサイクリングを楽しめる。
ユニークな地名だけでなく、豊かな自然と様々な魅力に溢れた和気町。地元の人や出身者はもちろんそうでない人にも、これを機に和気町のことを少しでも知ってもらい、また旅ができる時がきたら是非、訪れてみてほしい。
※新型コロナウイルスの感染状況により、イベントや施設の開館状況など記事内容とは異なる場合があります。