あなたの部屋に、竹を使った製品はあるだろうか。日本各地に広く植えられ、古くから暮らしの中でさまざまに活用されてきた竹。しかし、建築の洋風化や安価なプラスチック製品の登場により、竹材の需要は減少している。そんな竹を使い、現代の生活に合った製品を製作しているのが『ヒガシ竹工所』の東浩章さんだ。東さんは竹に惹かれた理由をこう語る。「何でも買うことが当たり前になり、身の回りのものがどうやってつくられているのかがわかりづらくなりました。そういう時代だからこそ、里山に生えている竹を使って暮らしの道具をつくれたらいいな、と思ったんです」。
竹かごは、幅16ミリ、厚さ2.5ミリの竹材を四つ目に組み、要所要所を真鍮のカシメで留めて仕上げた。自然素材の籐ではなく金具を使ったことで、従来の竹かごとはまた違った洗練された雰囲気を放っている。ブランケットや本を入れてソファの横に、水筒やパンを放り込んでピクニックに。きっと、あなたの暮らしにも馴染むはず。