岩手土産と言えば、かもめの玉子や南部せんべいが有名。ですが、会話のきっかけとなるようなユニークなお土産を買いたい人には「ぶすのこぶ」がおすすめです!名前のインパクトがあり、食べても美味しい和菓子です。今回は岩手出身ライターが、ぶすのこぶの特徴や名前の由来、味などをご紹介します。
目次
岩手・盛岡で買えるお土産「ぶすのこぶ」とは?
「ぶすのこぶ」は、岩手県久慈市に昭和5年に開業した菓子店「沢菊(さわぎく)」の看板商品。じっくり炊いた粒あんに、特製バターをまぶして高温で焼き上げた和菓子です。
沢菊(さわぎく)のお菓子にはストーリー性があり、お菓子を贈った側と贈られた側がコミュニケーションできるようにと作られています。「ぶすのこぶ」も、名前のインパクトが会話のきっかけとなってくれそうですよね。
「ぶすのこぶ」の名前の由来は?
「ぶすのこぶ」とは、容姿のことを表しているのではなく、アイヌ語の地名のこと。昔、久慈渓流に住んでいたアイヌの一族(ブシ)が、方言で「ブシ」を「ぶす」、アイヌが好んで集まったくぼ地を「こぶ」と呼んでいたことから、「ぶすのこぶ」という言葉が生まれたと言われています。
ではなぜこれがお菓子の名前になったのかと言うと、昭和46年、沢菊の社長が久慈渓流で「ぶすのこぶ」と書かれた看板を目にし、その言葉の響きを気に入ったことから名付けられたのです。その名前のインパクトと美味しさで、発売当初から人気となり、長く愛される商品となりました。
「お見合いの手土産にしたら相手に激怒された」などのエピソードもあるため、相手によっては渡す時にちょっとした配慮が必要かもしれません。名前の由来や選んだ理由などを添えて渡すことで、会話のきっかけとなり、良いコミュニケーションができるのではないでしょうか。
「ぶすのこぶ」の味は?
今回は実際に「ぶすのこぶ」を買ってきました。盛岡駅1階のお土産コーナーや、オンラインショップでも購入できます。箱の中に、お菓子が個包装になって入っています。約40日日持ちするのも嬉しいポイント。
ふんわりサクサクの外側の生地の中には、粒あんがぎゅっと詰まっています。バターの風味とあんの甘さが広がって、緑茶やコーヒーに合わせて食べたい味でした!サイズは食べやすい小さめサイズですが、食べ応えは充分です。
オーブンやトースターで軽く温めると、焼きたての香ばしさを感じられ、より美味しく味わえます。一般的な和菓子とは違い、バターを使って食べやすくなっているので、子どもから大人まで美味しく味わえるお菓子だと感じました。
会話のきっかけになる岩手のお土産「ぶすのこぶ」を買ってみては?
ユニークな名前と美味しさが魅力の「ぶすのこぶ」。ちょっと変わったお土産でインパクトを与えたい時や、会話のきっかけをつくりたい人におすすめです。ぜひお菓子から会話が生まれる楽しさを感じてみてはいかがでしょうか。岩手を訪れた際は、お土産選びの参考にしてみてくださいね。
写真・文:さいとうえみり