風味と食感が個性的なえごま麺「SAREDO忍ばず」【長野ローカルラーメン】

風味と食感が個性的なえごま麺「SAREDO忍ばず」【長野ローカルラーメン】

2022.04.30

長野県在住のラーメンライター、たこにわです。ラーメン食べ歩きは40年以上、北は旭川、東は根室、西は長崎、南は石垣島まで訪麺しています。47都道府県制覇しました。僕は、ローカル色があり地味ながら頑張っているお店をみなさんにご紹介していきます。

ユニークなお店の名前

今日、ご紹介するのは長野市のお店「かくれ麺家SAREDO忍ばず」
え!?、、、何?、、、このお店の名前は?
と誰もが思うかもしれない。
実は、「交通量の激しい国道沿いからちょっと隠れているけど、SAREDO(されど)、忍ばないお店」(店主の北澤さん)として5年前にオープンしたそうだ。
命名したのは、店主が修行していた先の会長さん。字画や語呂あいを考えたとのこと。
一度聞くと、忘れない、いや覚えにくい、、、、でも、インパクトはある。

ユニークな店名だ

もっとインパクトがあるのは「えごま麺」!

インパクトがあるのは店名だけではない。
麺にも特徴があるのだ。
何と、えごまを練り込んだ「えごま麺」を使っている。

えごま麺は細麺と太麺の2種類

店主に特別にえごま麺を見せて頂いた。
使う麺は細麺と太麺。スープの味や濃さによって相性があるので、使い分けているという。
細麺は、いわゆるパツパツ系で歯切れがよく、色と食感は信州らしく蕎麦っぽい。これは、あっさり系のスープに合いそうだ。
一方の太麺は「もっちり感がある」という。味噌や豚骨スープに合うかもしれない。

えごま麺を作ろうと思ったきっかけは、修行先の会長さんが、県外でえごまを栽培した後の油のしぼりかすを麺に練り込んでみたところ、風味と食感に個性が出たとのこと。その麺を試食してみて、ぜひ使ってみようと思ったそうだ。
えごまはご存じのとおり栄養価が豊富。ラーメンの麺に使うとなれば、健康食にもなり得るだろう。

豊富なラインナップ

ご覧のとおり、とにかくメニューが豊富。迷いに迷うほどだ。
今日はえごま麺の食感をしっかり味わいたくて、中華そばを注文した。

コクのあるスープに浮かぶ香味油

中華そば(770円)は醤油ベース。ここに味玉をトッピングしてみた。
ダシは、鶏とあごだしを使っているという。スープの表面に浮かぶのは香味油。
何とも言えないコクがあるし、ダシの旨味が口の中にパァーっと広がっていく。
糸トウガラシとカリッと揚げたレンコンがいいアクセントだ。
具は他にもチャーシュー、メンマ、ネギ、海苔。
中華そば基本の具が楽しめる。

えごま麺は独特の食感

教えていただいたとおり、えごま麺の細麺はパツパツ系で歯切れがよい。
なるほど、蕎麦の食感に近い。
スープが和風だしなので、相性がいいのだろう。よく研究された麺だと感服する。
そして栄養価があるので、「食べるえごま」といった感じだ。

えごまを練り込んだ細麺

明日の元気をつくるお店にしたい

「かくれ麺家SAREDO忍ばず」の店内は明るい。
子どもたちも楽しめるデザート類もある。
「明日の元気を生む空間としてのラーメン店にしたい」と北澤店主。
「おうちで食べるごはんと違う食体験をここで提供したい」と抱負を語る。
開店5周年であるが、これからも楽しみなお店である。

善光寺御開帳帰りにぜひ

長野市は今、7年に1度の善光寺御開帳が開催されている(6月末まで)。
参拝してお腹が空いたら、ここのユニークなえごま麺を体験して欲しい。

長野市の玄関口「長野駅」

店舗情報
かくれ麺家SAREDO忍ばず
住所:長野県長野市稲葉2115−1 牛角稲葉バイパス店 1階
TEL:026-285-0160(取材時点での情報)
営業時間:11時00分~23時00分(無休)

文・写真:たこにわ
*店舗情報・メニュー内容は取材時点の内容でございます。