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いま、よりよい未来のために “米食”をおすすめしたい理由。

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みなさん、最近お米は食べていますか? 日本人の主食と聞いて頭に浮かぶのは「お米」ですが、パンや麺など選択肢が豊富な日本では、ライフスタイルに合わせてさまざまな食材が主食として食卓に並びます。そこでいま、あらためて“米食をおすすめしたい理由”があります。

目次

日本の食料事情。

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日本は農林水産物純輸入額の割合が世界第2位です。多くの食料を海外からの輸入に頼っていて、いわゆるカロリーベースの「食料自給率」は約38%(※1)。そのため日本の食料需要を賄うには、海外で生産される食料を確保し輸入する必要があります。同時にこれは、日本の食料事情は海外で発生する水不足・干ばつなどの環境・資源の事情とも密接に関係していることを示しています。

※1 参照 『農林水産省「食料自給率って何?日本はどのくらい?」』

それを踏まえると、たとえば、日本国内で「主食」として生産されるお米の消費・生産量を増やすといった「お米の在り方」を見つめ直す姿勢は、食でつながった世界の環境負荷低減や食料事情の改善につながると考えられています。

では実際に、日本でお米はどれくらい作られ食べられているのか? いくつかお米にまつわる数字と一緒に見ていきましょう。

日本でお米はどれくらい生産されているの?

農林水産省が公表している作況調査によると、令和4年に日本全体で生産されたお米の量は約670万トンです。

お米をいちばん生産している都道府県は新潟県。

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米どころ、新潟県南魚沼市の田園風景。
そのうち、いちばんお米を生産している都道府県は新潟県で、約54万トンです。新潟県は「コシヒカリや新之助」をはじめ多くのブランド米があり、順当な結果とも言えるのではないでしょうか。

生産者数は、昭和40年から約86%減少している。

お米の生産者数は昭和45年の466万戸から大きく減っており、令和2年の生産者数は約70万戸となっています(※2)。年々、お米を生産する農家の平均年齢が高くなっていることも、この傾向に拍車をかけています。次は日本のお米の消費量を見ていきます。

※2 参照 『全農「米情勢」』

日本でお米はどれくらい食べられているの?

『総務省統計局「家計調査(二人以上の世帯)』によると、令和2年〜令和4年のあいだに日本で消費されたお米の量の平均は、世帯当たりで年間61キログラムです。

お米をいちばん食べている県は、富山県。

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富山県砺波市の美しい田園風景。
都道府県別で見たとき、令和2年〜4年の平均でいちばんお米を食べているのは、富山県(※3)のみなさんで、77.80キログラム(世帯当たりの年間消費量)です。
※3 「家計調査」「小売物価統計調査」のデータは、都道府県庁所在地の市をベースとしていますが、ここでは便宜的に都道府県別として取り扱っています。
実は富山県は稲作が盛んな地域で令和4年の水田率(耕地面積のうち田が占める割合)は95.3%で全国1位になっています。

日本人のお米消費量は、令和2年度から令和3年度にかけてわずかに上昇したが、減少傾向が続いている。

さらに日本のお米消費量はどんな推移になっているのか。日本のお米消費量は、残念ながら昭和37年の一人当たり118キログラムをピークに減少傾向が続いています。しかし『農林水産省「令和3年度食料需給表(概算)」』では、令和2年度に50.8キログラムだった消費量が令和3年度には51.5キログラムとわずかながら上昇しました。

お米はお求めやすい値段に。

お米の価格は2014年の米価暴落後に一度持ち直しました。直近では新型コロナウイルスの影響で外食における米消費量が減少しましたが、反対に生産量はここ数年多くなっていて、購入しやすい状況です(※4)
※4 参照 『東京商工リサーチ「食料品の値上げラッシュのなか、「お米」の値下がり続く」』

いま「お米、食べよう!」のワケ。

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ここまで日本でのお米の状況について見てきましたが、これらの生産量や消費量のこと、価格の推移を踏まえて、なぜ今「お米、食べよう!」なのか? それは、お米との向き合い方を見つめ直せば、世界や環境によい変化をもたらせるからです。「お米と環境」の観点から、その理由を少し紹介します。

お米を食べることと、エネルギーのこと。

「フードマイレージ」という考え方があります。フードマイレージは、「輸入相手の国別の食料輸入量」×「輸送距離」で算出される数値で、この数値が大きければ大きいほど食料品の輸送におけるCO2排出量が多くなります。

「フードマイレージが高い」ということは「エネルギー消費量が多い」ということになり、結果として「CO2排出量が多い」ことになります。国内で生産されているお米の消費量が多くなると食料の輸入量を減らせるので、輸送コストが減る分だけエネルギー消費を抑えることができ、結果的にフードマイレージの値も抑制できます。

里山で生態系の基盤になる水田。

水田には大量に降った雨水を一旦溜め込み、ゆっくりと流す役割があります。毎年、田植えなど手入れが繰り返されることで保水能力は維持され、それが河川の流れを調整・安定させることにつながり、土砂の流出や洪水の対策にもなり、結果的には水が注ぎ出る海の生態系の保全にもつながります。また水田に水性生物が生息すれば水もきれいになり、水田の水が蒸発することで気温も安定するなど、水田は里山の生態系に大きく寄与してくれます。お米の消費量が増えれば、水田が維持されること、増えることにもつながるでしょう。

観光・教育資源として活用する水田。

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大分県豊後高田市にある田染荘(たしぶのしょう)の田園風景。国の重要文化的景観にも選定されている景勝地。
日本の原風景として紹介される田園は、その景観を保全することで観光資源になり得ます。またお米を食べること自体が、SDGsの「15 陸の豊かさも守ろう」にもつながる行動となり、お米を食べること自体がSDGs教育の教育資源として利活用できる可能性を秘めています。こうした価値を知ることは、結果的に日本の原風景の環境保全にもつながるでしょう。

お米が食べたくなる、ソトコト注目の「コメコト」3選。

お米を食べることがどう持続可能な世界につながるか紹介してきましたが、それ以外にも、お米には“楽しい可能性”がたくさん秘められています。最後に、お米にまつわる楽しいコトを「コメコト」として3つ紹介します。

※紹介の内容は2023年2月22日時点の情報になります。本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。

稲作本店
栃木県那須市の「稲作本店」ではおいしいお米はもちろん、米菓子「イナポン」や米粉を使った「カヌレ」を販売しています。お菓子にしてもおいしいお米のポテンシャルに気がつきます。

福、笑い
令和3年から一般栽培が始まった福島県のトップブランド米「福、笑い」。14年の月日をかけて作られた新しいお米です。肥料は生育状況に合った必要な使用量に抑さえられ、刈り取った稲わらを土壌に還元するなど、土づくりや土壌環境も大切に考え栽培されています。

ライスレジン
食べる以外の可能性もお米にはあります。ライスレジンは、日本発のお米のバイオマスプラスチックです。お米を最大70%まで混ぜることが可能で、二酸化炭素の削減にも寄与し、SDGsにも貢献します。

Photographs by PIXTA

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