MENU

Contents

日本のローカルを楽しむ、つなげる、守る。

Follow US

もっと親子ワーケーションを推進するために、情報サイトを立ち上げるまでの苦労とは!?【ローカル×ワーケーション②】

  • URLをコピーしました!

【ソトコト×日本ワーケーション協会連載】ソトコトと日本ワーケーション協会がコラボして、各分野、各地域で活躍するワーケーション推進者をゲストに迎えて、毎回対談。ワーケーションにおける現在地や未来の展望を語ります。
第1回目(中編)。前回の第1回目(前編)に続いて、今回は中編。ゲストは、親子ワーケーションを推進するソトエ代表の児玉真悠子さん。親子ワーケーションのサイトの立ち上げまでの苦労と体験を実例インタビュー。

親子ワーケーションの2回目は、長崎県五島市のプチ転校体験

ソトコト 前回、児玉さんの体験から、親子ワーケーションは子ども、親、地域の三方良しということで締めくくりました。今回は、親子ワーケーションの情報サイトを立ち上げた理由やきっかけについて聞かせてください。

児玉 最初はサイトを立ち上げるほどの情熱はなかったんです(笑)。しかし、長崎県五島市の親子ワーケーション体験が、サイトを立ち上げる後押しになりました。一番最初の親子ワーケーション体験(山口県萩市の滞在取材の仕事)から半年後、長崎県五島市を訪れました。子どもは現地の小学校に1週間通い、私はホテル1階にあるコワーキングスペースで普段通りの仕事をしていました。

ソトコト 児玉さんの親子ワーケーション2回目は、長崎県の五島列島だったのですね!

児玉 はい! たった1週間でしたが、子どもたちはプチ転校生体験をしたことで、今までの価値観が大きく変わった感じがしました。当時小学5年生だった息子は、「違う人の人生を生きたようだった」と。子どもたちの成長を感じました。

長崎県五島市。地元の小学校に通う、
児玉さんの子どもたち。当時、上の子が小5、下の子が小1。

ソトコト 違う人の人生を生きたよう…だなんて、詩的な言葉ですね!

児玉 地元の住民ではない…いわゆる「他所者」の子どもたちが、地元の既存コミュニティにすぐに受け入れられた経験が、大きな成功体験になったようです。これからの長い人生、子どもたちにいろいろなことが起こるでしょう。辛い状況に直面することも多々あるでしょう。けれど、自分の人生を俯瞰する力があれば、その状況を客観視できて、強くしなやかに生きられる…ということを、五島市でのたった1週間のプチ転校生体験で学びました。私たち親世代が、子どもたちの未来のためにできることの1つとして、この体験入学のような越境体験を強くおすすめしたいです。

五島市滞在中は冬でしたが、
放課後は海に行って砂浜で思い切り遊んだのが、
子どもたちの思い出。

ソトコト 親子ワーケーションの情報サイト「親子deワーケーション」を立ち上げるきっかけが、五島市でのプチ転校体験でのお子さんの一言だったのですね⁉

児玉 それだけではありません。その後、コロナ感染症が拡大し、リモートワークが会社員にも普及し始めました。コロナ感染によって、ワーケーションもより注目されるようになり、その実践者としてwebメディアで取材をされるようになりました。共働きコミュニティのオンライン勉強会にも呼ばれました。親子ワーケーションはこんなにも反響があるんだ!と気づきました。旅するだけではわからない、暮らすように旅する体験を子どもたちに、もっとさせたい…そんなことを周りに共有していきたいと。子どもともっと素敵な思い出を作りたい…と思う親は、こんなにもたくさんいるんだ!と…。

ソトコト 親子ワーケーションの潜在的なニーズが掘り起こされたのですね! 児玉さんが具現化したことで、「私たちも親子ワーケーションやってみたい」と! そのニーズに応えるために、情報サイト立ち上げに至ったのですね!

親子ワーケーションの情報サイトをなかなか立ち上げられない…諦めていた矢先に!

児玉 親子ワーケーションのニーズに応えて、それを普及するために情報サイトを立ち上げよう!と使命感に燃えたぎりました。しかし、早速壁にぶち当たりまして…。掲載できる親子ワーケーション情報を全然見つけられませんでした。

ソトコト その壁をどうぶち破ったのですか?

児玉 地域に足を運べば、子どもたちだけで参加できるプログラムがあることは知っていました。でも、私一人で情報収集するには限界があり…親子ワーケーション情報サイトの立ち上げは座礁に乗り上げて…夢物語と諦めてかけていました。しかし!その矢先、旅行会社勤務の10年来の友人の一言が、私の背中を押してくれました。「情報を探してくるのではなく、自分たちで親子ワーケーションを企画して作って、それを広げてみれば?」と。目から鱗な発想でした。

ソトコト そっか!児玉さんは出版社勤めの経験と、編集者という仕事柄、情報収集して取材して記事にまとめるような発想になりますよね! だから親子ワーケーションの情報収集をしていたが、なかなか集まらない! しかし、旅行会社は自分たちでツアーを企画してプログラムを作り、それを集めて販売する…だから、情報収集型のメディア型情報サイトでなく、旅行会社のオリジナルツアー的情報サイトな感じにすればいいと…異業種ならではの発想ですね!

児玉 そこから、まずは急いで「親子ワーケーション」の魅力を伝える簡易サイトをまず立ち上げました。それから親子ワーケーションのプログラムを作ったり、情報を積み上げていこうと。この簡易サイトをまずは立ち上げたことで、日本各地の「地域のキーパーソン」の方々が注目して共感してくださり、企画から一緒に作っていきましょうとなったのです!

初めて「親子deワーケーション」で
地域の方と一緒に企画した新潟県湯沢町の
親子ワーケーションプログラム。
川で魚のつかみ取り体験をしたり、
沢下りをしたり、自然を満喫!

いよいよ情報サイト「親子deワーケーション」本格始動に向けて!

ソトコト ドラマになる展開ですね。

児玉 北海道から沖縄まで地域の方と一緒に企画を作り、運営者やアドバイザーとしてご一緒させてもらいました。その中でたくさんの出会いがあり、たくさんの感動や発見があり…。そうしていくうちに、情報サイトに掲載する企画がどんどん積み上がってきました。その頃には、親子ワーケーションとネット検索すると、日本各地でいろいろな企画も出てきて、増えていたので、自分たちだけで作った企画以外にも、いろいろなプログラムも掲載できると思い、コロナ禍に情報サイト「親子deワーケーション」を本格始動しました(後編に続く)。

前編
仕事×バケーションだけでない、親子ワーケーションという概念がステキすぎる!【ローカル×ワーケーション①】

【児玉真悠子プロフィール】
株式会社ソトエ代表取締役。2004年に慶應義塾大学を卒業後、ダイヤモンド社等での編集経験を経て2014年に独立。以降、子どもの長期休暇中に自身の仕事を旅先に持っていく生活へ。現在、編集の仕事の他「親子deワーケーション」の運営を通じて、仕事と子育てをどちらも大切にできる暮らし方を普及中。

【一般社団法人日本ワーケーション協会プロフィール】
ワーケーションを通した「多様性が許容される社会実現」を目指し、2020年7月に発足。300を超える会員(自治体・企業・個人)とともに、様々な取り組みを行っています。

この記事が気に入ったら
いいね または フォローしてね!

よかったらシェアしてね
  • URLをコピーしました!