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企業に立科町ワーケーションを提案! 地域PRにもなるワーケーションとは⁉【ローカル×ワーケーション⑤】

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【ソトコト×日本ワーケーション協会連載】ソトコトと日本ワーケーション協会がコラボして、各分野、各地域で活躍するワーケーション推進者をゲストに迎えて、毎回対談。ワーケーションにおける現在地や未来の展望を語ります。
第2回目のゲストは、長野県立科町で企業研修や開発合宿などワーケーションの受け入れを行っている、渡邉岳志さん。立科町の地域ワーケーションの推進者です。前編、中編、後編の3編に渡って、渡邉さんと立科町の地域ワーケーションについて、深堀っていきます。(前編)

なぜ立科町でワーケーション⁉ 知らなかった地域だからこそのアドバンテージ

ソトコト 今回は長野県立科町での地域ワーケーション事例について、渡邉さんにお話を伺っていきます。長野県内の他のリゾート地、観光地と比べると、他県から訪れるには立科町という地域のアドバンテージは少し弱いと感じますが…

渡邉 まさにその通りです。これまで立科町でワーケーションを実施していただいた企業にアンケートを取ると、95.4%が「立科町という地名を見たことも聞いたこともなかった」と。「立科町でワーケーション」と企業に言われても、社員は「立科町ってどこですか? なんで立科町なんですか?」と、なるようです。

ソトコト しかし、知らないからこそ既成概念がなく、そこが面白いかなとも…

渡邉 そこなんです! ワーケーションが終わる頃には立科町をすっかり好きになっていて、今度は純粋に旅行で来てくれたりしています。まさに地域のPRにもなるワーケーションです!

ソトコト 企業の研修先が、プライベートで旅行先になる…まさに地域のPRワーケーションですね!

渡邉 立科町では企業のワーケーションを「立科WORK TRIP(ワークトリップ)」と呼んで、webも立ち上げました。しかし、観光や地域交流といった要素を無理に「足し算」しません。正確には、昔は「足し算」して、企業に提案していたんです。広い草原を活かした乗馬企画だったり、原生林を歩く早朝ネイチャーツアー企画だったり…地域の特徴を提案に入れていました。しかし、ワーケーションを実施してくれた企業に滅茶苦茶怒られました…社員旅行じゃないと…。

ソトコト  確かに(笑)。

観光要素を盛り込まない
今日の提案の背景には苦い経験があった。

観光要素を引き算して、仕事集中型な提案したら…

渡邉 企業からしたら「経費で仕事をするためにワーケーションに行かせてるのに、なぜ観光めいた企画を提案するんだ! 仕事第一義じゃない」と。社員からしても「会社から言われてワーケーションに来たのに、仕事があまり進まない」とも…。それからは、企画提案を「引き算」したんです。

ソトコト  どんな引き算ですか?

渡邉 「とにかく仕事ができます」「仕事が進みます」「チームメンバーで来てくれたら、ここでしっかりチームビルディングができます」と。観光要素を全て排除しました。立科町の地域性を生かして、自然溢れる、何もない静かな地域だからこそ、仕事に全集中できると。そしたら、今では150社以上、1500名を超えるの企業の方々に研修や開発合宿に来ていただけるようになりました。

ソトコト  1500名以上はすごい! まさにワーケーションで地域活性化ですね! 長野県の他の地域よりも、そこまで立科町が企業を引き付けたことに驚きです。

渡邉 私も同意見です(笑)。理由は「仕事マシマシ」の企画にしたこと。そしてもう1つの理由は、企業の担当者の負担を極限まで減らしていること。企業研修のワーケーションを成功させるには、まず企業のワーケーション総務系の担当者の手間を軽減することが必須です。総務系の担当者が一番手間と感じることは、煩雑な経理処理と手配です。担当者が知らない地域のワークスペースや交通手段、宿泊の手配をするのは、とても手間がかかります。それを全部こちらが一括対応。請求書もわかりやすく簡単に1枚で! ここが企業に評価いただいているポイントです。

ソトコト  特に繁忙期とかだと、宿泊料はじめ、すごくコスト高にもなっていきますよね!

渡邉 そういう時期的なものもあります。立科町だと、夏は避暑地として観光客が増えるので、8月はワーケーションを積極的には受け入れてはいません。逆に真冬も実施していません。立科町は冬になると氷点下−18度くらいまで気温が下がることもありますので、路面が凍結して危ないですから、企業から問い合わせがあっても「できれば他の時期の方が良いですよ」と言ったりもしています。

ソトコト  真夏や真冬を除いて、企業がワーケーションできる時期が限られているのに、1500人は本当にすごいですね。

「立科WORK TRIP」のwebでは、
貸出可能なワーケーションに必要な機材を
メーカーや型番まで公開し、全面サポート。

引き算だけでなく、企業の要望に沿った「足し算」も重要

渡邉 ポイントは「引き算」だけではありません。引き算の次にやったのは「マシマシ」、つまり「足し算」です(笑)。

ソトコト  どんな足し算ですか?

渡邉 企業にとって「これがほしい!」という希望を足していったんです。問い合わせいただいた企業に「なんでワーケーションしたいんですか?」って聞いてみると、働き方改革で、人材流出を抑えたい」とも。その背景にコロナ禍が大きく要因していました。

ソトコト  それは興味深いお話です。

渡邉 コロナ禍で、今まで当たり前だった人生観や仕事のやり方がリセットされて、これまでとは違った生き方、働き方を模索する人が増えたのは周知の事実。結果、離職や転職で企業の人材流出がとても増えました。一方で、他の企業から転職してくる人も増えました。つまり、これまでとは違うチームメンバーやバックグラウンドの人たちが、同じ職場で仕事をする…そんな環境が当たり前になりました。

ソトコト  つまり、コロナ前まで保たれていた社風や、チームビルディングが崩れてしまった…

渡邉 そうです。優秀な人材流出を抑えたくて、ワーケーションを通して、チームビルディング再構築やオンボーディングが必要になったんです。

ソトコト  社員のエンゲージメントを向上させたいということですね。

渡邉 そうです!そうなると会社としてできることは、給料を上げるか、会社の仲間と一緒に働くことの意義を感じてもらうか、になります。給料を上げるのは企業の財務に寄与しますので、ワーケーションとは一線を画します。しかし、会社の仲間と一緒に働くことの意義を高めるには、ワーケーションは有効だと思いました。(中編に続く)

「立科WORKTRIP」を運営する、
信州たてしなDMCのホームページには、
ワークエンゲージメント向上プランの文字が!

【渡邉 岳志プロフィール】
株式会社信州たてしなDMCで、立科町のワーケーション「立科WORKTRIP」を推進。元々は広告代理店に勤務。その後、立科町に移住し、地域のワーケーション推進業務に従事。ワーケーション利用者の要望に沿ったプランを最小のやりとり&最速で、これまで延べ1,500名の企業合宿型をコーディネート。ワークマシマシ、成果がっつりの開発合宿、オフサイトミーティング、アイデアソンなど、企業に稟議を通しやすいワーケーションを企画、提案。

【一般社団法人日本ワーケーション協会プロフィール】
ワーケーションを通した「多様性が許容される社会実現」を目指し、2020年7月に発足。300を超える会員(自治体・企業・個人)とともに、様々な取り組みを行っています。

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