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房州弁クイズ。「くっちゃめに気をつけろ!」と言われたら、あなたは何に気をつける?

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房州(ぼうしゅう)弁とは、千葉県南部の南房総エリアで話されている方言のこと。地元の人と行動を共にしてときどき耳にするのが「くっちゃめに気をつけろ!」という言葉。

いったい何に、どう気をつければいいのだろう?

目次

「くっちゃめ」の正体をつきとめろ! ヒントはこれ

田んぼや畑、里山の草刈をしているときやハイキングで山に入るときなど、「くっちゃめ」に遭遇する確率が高くなる。季節は春と、秋。真夏は暑いので夜に行動するらしい。冬は冬眠する、爬虫類。

そろそろ「くっちゃめ」の正体が何か、想像できる人もいるのでは? 大きなヒントはこれ。細長くてにょろにょろしていて、とぐろを巻くアイツ。

そう、正解は……
※爬虫類の写真を掲載しているので、苦手な方は閲覧注意

マムシ
提供:写真AC

「マムシ」だ。

マムシに気をつけるポイント、私の場合

気をつけろと言われても、いったいどう気をつければいいのか。移住者の私には気をつけ方すら分からなかった。同じ思いの人に、個人的な気をつけるポイントをお伝えしておこう。

  • サンダルで草むらに入らない
  • 草むらにむやみに手を突っ込まない

田んぼに行くとき、草刈をするときは長靴や地下足袋を履き、マムシ以外の虫からも身を守るために長袖長ズボンで肌を出さないようにする。山に入って足元が見えないくらい草が伸びているときは、落ちている木の枝を手に、自分の行く手を先に棒で触って異常がないか確認しながら進む。ふつう、ヘビは自ら逃げてくれるが、マムシは逃げずにその場に留まることが多く、気付かずに踏んでしまって噛まれることがあるそうだ。木の枝で異常を確かめるのは気休め程度かもしれないが、やらずにはいられない。

マムシ
提供:写真AC

草むらの中で同化しているマムシに気付かず、何かを取ろうとして手を突っ込んで噛まれるということもある。今では手刈りで稲刈りをする農家は少ないが、稲を刈ってある程度の量を集めておいて翌日束ねるとき、集めておいた稲の中に潜んでいるマムシに気付かず噛まれることがよくあったのだとか。涼しい日陰は人にとっても心地いいが、マムシも風通りのいい稲の日陰が好みのようだ。

外で十分気をつけておけば、家の中でマムシに噛まれるなんてことはないだろう。そう思っていたが、玄関の下駄箱に手を入れたらマムシがいて噛まれたという人を知っている。手を入れるときはその場所をまず目で確認してからの方がよさそうだ。

マムシの焼酎漬け!?

地元の人から聞いた話では、マムシを捕まえたら焼酎に漬けてマムシ酒をつくる人がいるのだとか。いったいどんな味がしてどんな効能があるのか、私は知らない。
※マムシの焼酎漬けの写真を掲載しているので、苦手な方は閲覧注意

 

マムシの焼酎漬け
提供:写真AC

お酒にするのはまぁありそうだが、「捕まえたらすぐに捌いて生のまま肝臓を食べる人がいた」という話も聞いた。今もそうやって食べている人がいるのかは定かではないが、昔はそんな風に利用している人がいたのもまた事実。

今年もまたくっちゃめの活動時期がやってきた。万が一噛まれた場合はすぐに病院に行くことをお勧めする。医者にはまちがっても「くっちゃめに噛まれた!」とは言わないように。房州弁を知らない人には通じないだろうから。

写真:写真AC、鍋田ゆかり/文:鍋田ゆかり 

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