気がつけば初夏の日差し、そろそろサングラスの出番が増えてくる季節です。そこで、今年新たに登場したアイウェアブランド、「jugaad14(ジュガードフォーティーン)」に注目。
世界三大メガネ生産地として知られる、福井県鯖江市メイドのサスティナブルな素材によるサングラスの専門ブランド。レンズやフレーム、細かなパーツに至るまでも「すべて自然に還る」を実現しています。
さらに日本人に最適な掛け心地も追求したデザインと聞いて興味津々、開発を担当された株式会社TTIMEの上村昌弘さんに一体どんなサングラスなのか、詳しく聞いてみました。
目次
金属製パーツも不要にした、真摯なモノづくり
「jugaad14」のレンズは、Intertek認証の生分解性バイオポリマー製。フレームは綿花採取後の産毛状繊維を80%以上使用した、植物由来のバイオマスプラスチックで作られているといいます。特に革新的なのは、メガネやサングラスに不可欠な”丁番”という金属製のパーツもなくしたこと。
上村さん:「本ブランドを立ち上げたきっかけは、鯖江にある老舗工場との出会いでした。これまでにない柔軟性と耐久性を兼ね備えたバイオマスプラスチックを使用して、より感度の高いアイウェア製品を目指しました。私の知るかぎりでは、すべてのパーツに至るまで自然に還る素材で作られたアイウェアはありませんでしたが、私たちは譲れませんでした」。
鯖江の職人たちと一緒に、気の遠くなるほど試作品づくりを繰り返し、ようやく辿り着いたのが「jugaad14」なのだそう。フロントとテンプルをつなぐ重要な役割を担う金属製の丁番を独自の設計により不要にしたことで、サングラスすべてが自然に分解されて土に還るように作られています。
日本人向けの設計でフィット感抜群
上村さん:「アパレルは環境負荷の大きな産業です。サスティナブルな製品の開発は使命だと思いますが、何より大切なのは身につけたときの心地良さ。SDGsに興味のない人にも選んでもらえなければ、せっかくの取り組みも意味がなくなってしまいます」。
サングラスとしての機能性も徹底的に求めたという「jugaad14」。例えばノーズパッドが高めに設計されているのは、日本人にありがちなサングラスが鼻に引っ掛かりづらいという悩みを解消するためとのこと。
また、テンプルの先端部分は弾力性のある作りにし、フィットしながらも締め付け感のないように考えられています。金属素材を使わないことは軽量化にもつながっていて、一般的なサングラスの約半分くらいの23gという軽さで、ストレスの少ない掛け心地になっています。
ブランド名の”jugaad”はヒンディー語で「革新的な問題解決の方法」という意味があるのだそうです。残りの”14″はというと、「SDGsの目標14、海の豊かさを守ろうから取っています」と上村さん。「jugaad14」では、売上の一部を「海の羽根募金」に寄付するという取り組みもしています。
海や山のアクティビティに繰り出す機会が増えるこの時期。自然の豊かさを楽しむのなら、サングラスも環境に配慮したものを選びたいですね。
▼「jugaad14」公式オンラインショップ
https://jugaad14.com/
文/時津 木春