宇宙開拓時代に向けて、月や火星でも作物栽培ができるシステムの実現を目指すTOWING。そんなワクワクする壮大な目標を掲げた名古屋大学発のスタートアップが9月、オンラインストアをオープン。「宙ベジ(そらべじ)」と名付けられた野菜が買えるという。
炭素を農地に固定して、CO2排出量を削減
沖さん:苗で計算すると、1株あたり200gのCO2を削減できます。これは自動車が1km走行するときに排出するCO2と同じ。栽培量が増えればそれだけ多くのCO2を削減できる。宇宙だけでなく地球上の栽培システムとしても、サステナブルな農法といえます。
TOWING。その一方で、今春には愛知県刈谷市に自社農園をオープン、高機能ソイルを使った本格的な野菜づくりを始めています。
沖さん:人工土壌をベースにした農法で、農業自体のサステナビリティ向上に寄与したい。私たちが育てたピーマンをとある小学校で試食してもらいましたが、「苦くないのに味が濃くておいしい」と好評でした。実際に、アミノ酸やビタミンの量が多くなることが、栽培試験から明らかになっています。
「宙ベジ」ファンを増やし、サステナブルな農法を広めたい
今後は品目もトマトやショウガ、ウコン、イチゴなどと増やしていく予定。どんな味か試してみたいと思ったら、売り切れも多いのでこまめにサイトをのぞいてみるのがオススメです。
▼「宙ベジ」のオンラインストア
https://soravege.towing.co.jp/
文/時津 木春