島根県立大学地域政策学部の一期生にあたる2年生8名が島根県隠岐郡西ノ島町と海士町を訪問し、JICA海外協力隊経験者や同機構グローカルプログラム実習生、島留学生たちと交流しました。
続いて訪問した海士町でも、同町役場勤務でJICA国際協力コーディネーターの森田瞳子氏の協力のもと、同町在住の海外協力隊経験者2名へのヒアリングや、JICAが海外協力隊の派遣前訓練の一環として行っているグローカルプログラム実習生3名との意見交換、実際に行っているプログラム活動を体験しました。
今回の企画に参加した学生の一人で島根県出身の石橋日菜さんは「協力隊をされていた澤多加奈子さんのブータンでの体育指導の活動がとても面白かったし、海士町で現在おこなっているハウスマスターという仕事も初めて知った。子供や中高生と関わる仕事に元々興味があったので、もっと調べてみようと思った」とキャリアを考えるきっかけになったようです。
他にも、グローカルプログラム実習生の廣瀬和哉さんや島留学生の大橋拓真さんと一緒にバイオ炭作りを行った下柳田聡さん(鹿児島県出身)は「大学卒業後の進路としてすぐに海外協力隊を志願する人がいたり、自分と同じ年齢の人が島留学に参加していたりして、そんな人たちと直接話す機会があってとてもワクワクした」と普段か得られない環境で色々な刺激を受けたようです。
学生を引率した伊藤准教授は、「国際協力や国際開発と聞くと、スケールのすごく大きい活動というイメージを抱くことも多いかもしれませんが、地域課題に取り組んでいるということに変わりはありません。地域といえば国内、国際といえば海外という意識になりがちですが、実際は両方に共通する部分やそれぞれから学ぶべきこともあると思います。
今後も海士町や西ノ島町をじめ、島根県内のフィールドをお借りしつつ、地域と国際の両方の視点を学べる機会を学生に提供できれば」と今後の方針を述べました。
なお、12月以降は浜田市にある世界こども美術館が行っているブータン王国の美術教育支援事業の活動に学生が参加し、画材の収集・寄付活動に取り組む予定とのこと。地域と国際、両方の取り組みが進みそうです。