2020年9月16日(水)~27日(日)までの開催が決定している米国アカデミー賞公認、日本発・アジア最大級の国際短編映画祭「ショートショート フィルムフェスティバル & アジア(略称:SSFF & ASIA)2020」は、日本人監督を応援すべく「クリエイター支援プロジェクト」を始動します。このプロジェクトに賛同された剛力彩芽さんに企画段階より参画いただき、3本のショートフィルム制作の発表をします。
SSFF & ASIAでは、映画祭代表・別所哲也の「未来の映画業界を支える日本人クリエイターの活躍の場を増やしたい」という想いのもと、これまでも「U-25プロジェクト」の立ち上げなどを行ってきましたが、さらなる作品制作のフォローや発表の場を創るべく「クリエイター支援プロジェクト」の始動を決定しました。日本人監督の多彩なる才能の元創られたショートフィルムは、世界に向けて発信します。
今回 企画段階から携わっていただき、主演を務める剛力さんが扮する3人の女性は、“男から逃げる女””マスク依存症“”なりすまし“など、衝撃的なキーワードが躍り、その想いやストーリーがドラマチックに描かれます。剛力彩芽さんが女優としての新境地を切り拓く作品のメガホンをとるのは、過去にSSFF & ASIAでノミネート・受賞してきた監督たちです。
本プロジェクトの続報は9月16日(水)に行うSSFF & ASIA 2020のオープニングセレモニーで初公開されます。コロナ禍で活動が制限されている映画業界を盛り上げる施策として期待できます。
剛力彩芽さんからのコメント
今回、ショートショート フィルムフェスティバル & アジアのクリエイターズ支援プロジェクトに参画させていただくことになり、大変嬉しく思っています。
SSFF & ASIAには、実は以前からも上映会場やアワードセレモニーのレッドカーペットにお邪魔させていただいていまして、世界各国のフィルムメイカーの皆さんの作品の数々に触発され、大変興味を持っていました。クリエイターズ支援プロジェクトは、これまでSSFF & ASIAで受賞したりノミネートしてきた日本人監督の才能を世界に発信していこうというプロジェクト。
私もコロナ禍という時期におうちにいる時間が増え、沢山のことを考える時間があったので、日本の女優として、このような企画に参加し、監督たちと一緒に世界に発信していけることを光栄に思います。現在、絶賛制作中のショートフィルムでは、全く違った剛力彩芽をご覧いただけると思います。
ぜひ皆さん期待して待っていてくださいね!
井上 博貴 (いのうえ ひろき)
2009年に映画『パニック4ROOMS』で監督デビュー。
2017年オムニバスホラー映画『狂い華』内の1篇、堀田真由主演『呪いうつり』の監督・脚本を担当。また短編映画『痣』は、「ショートショートフィルムフェスティバル&アジア2018」ジャパン部門、ベストアクトレス受賞ほか、国内外の映画祭で高い評価を得た。
2019年CINEMA FIGHTERS PROJECT第3弾の1篇「魔女に焦がれて」、映画「40万分の1」、2020年映画「新卒ポモドーロ」の脚本&監督を担当。
大森歩 (おおもり あゆみ)
多摩美術大学卒、AOI Pro.所属CM ディレクター
短編映画「春」「リッちゃん、健ちゃんの夏。」
京都国際映画祭 クリエイターズ・ファクトリーグランプリ
文化庁メディア芸術祭 新人賞、下北沢映画祭グランプリ、うえだ城下町映画祭グランプリ、福井映画祭短編グランプリ、小布施映画祭グランプリ、ほか多数
洞内広樹(ほらない ひろき)
1985年日本生まれ。中学2年で映画を撮り始める。ジェームズ・キャメロンとB’zをこよなく愛する。
法政大学卒業後、電通テック(現・電通クリエーティブX)演出部へ。
TVCMやMVのディレクターとして東京を拠点に活動中。2017年に田中P率いるMOON CINEMA PROJECT 出資で制作した『東京彗星』がショートショート フィルムフェスティバル & アジア2018 Cinematic Tokyo部門で受賞。
2019年『GHOSTING』がオムニバス映画『その瞬間、僕は泣きたくなった-CINEMA FIGHTERS project-』の1本として全国公開。
SSFF & ASIA 2020 新テーマは「(ニュー)ボーダレス」
変化を力に変えていこう。
新型コロナウィルスの世界的な流行で、私たちの社会は大きな変化に直面しています。それらの変化には、決して悪い変化だけではなく、新しいコミュニケーションや表現の扉を開く前向きな変化があると考えます。
例えば、オンラインコミュニケーションは国境を超えたコミュニケーションの可能性を私たちに感じさせ、動画配信サイトで発信される映像は、プロフェッショナルとアマチュアの境界をなくし、下剋上ともいえるチャンスを生みました。
そして、映画を含む文化芸術の場ではウィズコロナに対応した新しい表現のカタチの模索も続いています。それらの中には、模索の一つとして終わるものもあれば、新しいスタンダードへとつながるものもあるでしょう。変化は現在進行形で続いていて、まだ評価がされていないのが現状です。
SSFF & ASIAは毎年世界中で作られるショートフィルムを集め、審査する価値づけ機関としても活動してこられました。
今年は世界がコロナウィルスに直面してから約半年のこのタイミングで、新しい表現に目を凝らし、価値ある表現に光を当てる役割をも担います。6月からの開催延期に伴い、映画祭テーマを「ボーダレス」から「(ニュー)ボーダレス」へと変更した背景には、「その表現がどんな境界(ボーダー)を越えた新しい表現であるか」を考える、というメッセージが込められています。
これまで社会を区切り概念を生み出してきたボーダーを超えること、すなわち、今まで当たり前のこととして受け入れてきた概念を改めて見直してみること。今年のSSFF & ASIA はショートフィルムを通じて、新しい時代の「(ニュー)ボーダレス」な表現の形を立ち上げています。
本映画祭の歩み
米国俳優協会(SAG)の会員でもある俳優 別所哲也が、米国で出会った「ショートフィルム」を、新しい映像ジャンルとして日本に紹介したいとの想いから1999年にアメリカン・ショート・ショートフィルムフェスティバル創立。2001年には名称を「ショートショート フィルムフェスティバル(SSFF)」とし、2004年に米国アカデミー賞公認映画祭に認定されました。また同年、アジア発の新しい映像文化の発信・新進若手映像作家の育成を目的とし、同年に 「ショートショート フィルムフェスティバル アジア(SSFF ASIA 共催:東京都)」が誕生しました。
現在は 「SSFF & ASIA」を総称として映画祭が開催されています。また、2018年に映画祭が20周年を迎えたことを記念し、グランプリ作品はジョージ・ルーカス監督の名を冠した「ジョージ・ルーカス アワード」となりました。 2019年1月には、20周年の記念イベントとして「ショートショートフィルムフェスティバル in ハリウッド」が行われ、2001年にSSFFで観客賞を受賞したジェイソン・ライトマン監督に、SSFF&ASIAから名誉賞が送られました。
また、2019年の映画祭より、オフィシャルコンペティション(インターナショナル部門、アジアインターナショナル部門、ジャパン部門)およびノンフィクション部門の各優秀賞、最大4作品が翌年のアカデミー賞短編部門へのノミネート候補とされる権利を獲得しました。