ローカルグッド、ソーシャルグッドな活動をそれぞれの形で楽しみながら行い、ワクワクする未来を想起させてくれるU30の皆さんを紹介。
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若い世代の発した声が 政治を変える世界を目指して。
自分が何をしたいのかが見つけられなかった大学時代、休学して「幸せの国」と称されるデンマークを自分の目で見るために留学した能條桃子さん。「留学中に首相を決める選挙があり、デンマーク史上最年少となる41歳の女性が選ばれたことや、若い世代の投票率は80パーセントを超え、誰もが政治について考えていることに衝撃を受け、「自分が生きたいのはこういう社会だ。日本でできることをやろう」と決めた。2019年、デンマークで知り合った日本人の仲間と日本の参議院選挙に向けて『NO YOUTH NO JAPAN』を創設。「Instagramで選挙にまつわる情報を分かりやすく整えて発信したところ、2週間でフォロワーの数が約1万5000人になり、手応えを感じました」と能條さん。帰国後の2020年、『NO YOUTH NO JAPAN』を一般社団法人化した。現在は約60名のメンバーと共に、U30の若者が政治参加する社会を目指して、政治家をゲストに呼んでライブ配信したり、地方選挙の投票率を上げるためのプロジェクト「VOTE FOR MY TOWN」を立ち上げたり、編著本『YOUTH QUAKE─U30世代がつくる政治と社会の教科書』を出版したりしている。「私は、若い世代が声を届けることにこそ意味があると思っています。若い世代の発した声がムーブメントになり、社会が変わっていく世界を実現したいです」。
U30のための政治と社会の教科書メディア『NO YOUTH NO JAPAN』
選挙にまつわる情報を政党中立で発信しているInstagram。投稿内容は編集部内で話し合って決め、書籍や新聞記事などから原稿を作成してデザイナーに依頼している。フォロワーは約10万3000人(2022年11月現在)。「フォローしていただけたらうれしいです」と能條さん。
UPRATE
民間企業と共に若年層の投票率向上に取り組むプロジェクト。広告代理店の有志と共に、2022年7月の参議院選挙より始動。カレンダー共有アプリ「TimeTree」内のカレンダーに投票日を表示したり、マッチングアプリ「Tinder」にカードを表示してInstagramに案内したりしている。
text by Miho Soga & Yoshino Kokubo
記事は雑誌ソトコト2023年1月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。