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ゴミ11トンが2トンへ激減!「世界初」に挑んだ湘南国際マラソンの“マイボトル戦略”が、2万人規模の大会を変えた

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2万6千人が駆け抜けるマンモス大会で、一体何が起きたのか?かつて、ゴール後に山積する11トンもの「使い捨てゴミ」に直面していた湘南国際マラソン。しかし、最新の発表ではそのゴミが約76%も削減されたというのです。「マイボトル必須」という、ランナーにとってはある種“不自由”なルール。それがなぜ、これほどの支持を集め、心地よい絶景コースを作り出せたのでしょうか?そこには、スポーツイベントの常識を覆す「未来のスタンダード」がありました。

目次

11,495kgから2,274kgへ。4大会で成し遂げた「驚異の削減率」

かつて2019年大会では、1万kg(11トン)を優に超えるゴミが排出されていました。それが今大会では2,274kg。数字にして約76%の削減です。

2万人以上の人間が動けば、必ずゴミが出る。そんな興行界の「当たり前」を、湘南国際マラソンは真っ向から否定しました。2022年以降、「使い捨てカップ・ペットボトルを一切出さない」という世界でも類を見ない環境配慮型マラソンへ舵を切った成果が、今まさに結実しています。

「マイボトル」が変えた、ランナーの景色とマインド

この大会の象徴は、全ランナーが各自でボトルやカップを携行して走るスタイルです。 給水所に山積みになるプラスチックカップや、路上に散乱するゴミ。これまでの大会で当たり前だったその光景が、湘南からは消えました。

「不便ではないか?」という懸念をよそに、参加者からは「ゴミが落ちていないコースを走るのは、これまでにない解放感がある」との声が。環境を守ることが、走る楽しさを最大化させるという新しい価値観が生まれています。

「脱・使い捨て」は防寒着まで。93%が満足した新プラン

さらに注目すべきは、スタート地点の寒さ対策です。冬の大会では、スタート直前まで着用したビニール合羽などが路上に廃棄されることが大きな課題でした。そこで導入されたのが「クリーンスタートプラン」。

これは、着用していた防寒ウェアをコース上で預かり、レース後に返却するという画期的な仕組み。約3,000名が利用し、「路上に捨てる罪悪感から解放された」と満足度は驚異の93%を記録。資源を大切にするという意識が、ウェアの再利用という形でも証明されました。

2026年、ゴミのない「富士山と海」の絶景へ

次回の第21回大会は、2026年12月6日(日)に開催が予定されています。もはやマラソンは、タイムを競うだけのものではありません。自分たちが走る場所を、自分たちの手で美しく保つ。そんな「ウェルビーイング」な体験を求める人々によって、湘南の海沿いはさらに輝きを増していくはずです。

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