奥大和から考える、地域の未来に自分ができること。

奥大和から考える、地域の未来に自分ができること。

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2022.04.05

奈良県の南部と東部地域の総称を「奥大和」と呼びます。この奥大和地域から、持続可能な生活や地域づくりを学ぶ、全4回のオンライン講座「奥大和サスティナブルデザインスクール」が2022年1月~3月に開催されました。奥大和へフィールドワークに“出かける”第2回の様子をレポートします!

まずは、奥大和を知る。

奈良県の奥大和地域は、山々や高原、澄んだ川など美しい自然が広がる。その中に集落が点在し、伝統的な習わしや行事、手仕事が代々受け継がれていて、文化的にも豊かな地域である。この奥大和地域と都市部在住者をつなぐ講座、「奥大和サスティナブルデザインスクール」(主催:奈良県)が昨年に引き続き今年も開催された。

奈良県の山間部(南部)と高原地域(東部)からなる自然豊かな「奥大和」。写真は奥大和の南端にある「下北山村」。

自然と共存をしながら暮らしている奥大和の人々から学ぶことで、受講生たちが自分の暮らしを見直し、奥大和地域との関わり方を考えていく。講座はオンラインでの開催で全4回。今年の1月から3月にかけて行われ、全国からたくさんの参加申し込みがあった。

講座のメイン講師は弊誌編集長の指出一正。メンターとして受講生と“伴走”するのはライターの小久保よしのさん。小久保さんも奈良県の魅力を知り、首都圏から移住した一人だ。自身の経験談や今の暮らしぶりを伝えながら、受講生たちが奥大和地域と向き合う背中を優しく後押しした。

オンラインで全国から集まった受講生たち。離れた場所から同じ時間を共有。

下北山村を、聞く、見る、食べる。

講座第2回のオンラインフィールドワークは、奥大和地域の南端にある下北山村のコワーキングスペース『SHIMOKITAYAMA BIYORI』から1日をかけて配信された。下北山村には豊かな自然環境、特産品、観光スポットなど素晴らしい資源がある。地元住民と移住者がうまく溶け込み、ともに生活を営む。一方で、急激な過疎化によって、遠くない未来に村の存続が危ぶまれる地域だ。下北山村地域振興課の堀内亮介さんから村の紹介があり、「村外の方も含めて村の将来を本気で考える必要があります」と受講生に自分ごととしての関わりを求めた。

配信を行ったコワーキングスペース『SHIMOKITAYAMA BIYORI』。薪ストーブが温かく、環境にも優しい。

その後は下北山村に移り住んで活躍する方々をゲストに、村の魅力や地域との、仕事、そこでの生活、仕事、地域との関わり方についてお話ししていただくことに。デザイナーの山岡伸子さんと、うつ病などで離職・休職されている方向けの宿泊型転地療養サービスを行う森田沙耶さんにお話しいただいた。下北山村へUターンした山岡さんと、Iターンをした森田さんは村へ来た理由として、「ほかの地域から来る方を受け入れる下北山村の温かさ」を挙げる。森田さんは、「『都会の生活に疲れた方が利用する施設です』と住民に事業の説明したとき、『ここで、休んでいったらええよ』と言ってくれたことが印象的です」と語った。

下北山村地域振興課の堀内亮介さん(左)。カメラの前で自身の体験を伝える、ゲストの山岡伸子さん(中)、森田沙耶さん(右)。

午後は下北山村で一軒宿とカフェを営む小野正晴さん・晴美さんご夫妻、草野涼さん・みなみさんご夫妻のお話を伺う。この2組がなぜ下北山村を選び移住したのか、それぞれの視点で下北山村の魅力とここでの子育て・仕事についてお話ししていただいた。奥大和で新たな挑戦をした小野正晴さんの言葉「動き出すなら早いうちに!」に刺激を受けた受講生たちからは質問や意見がたくさん出てきた。

村に移住された小野さんご夫妻と草野さんご夫妻をゲストにお迎え。

講師の指出は、「便利な世の中で、原初に帰って心の豊かさが保てる場所が奥大和であり、その地域と出合えたのはとても貴重なこと。現地に行ってそれを感じてほしい」とオンラインフィールドワークを締めくくった。受講生たちは今の自分は何をしたくて、奥大和地域に対して何ができるか、自分と奥大和地域の未来を考えるきっかけとなった。今回の講座での現地訪問は叶わなかったが、その分、受講生たちのワクワク感が高まっている。

photographs by Takahisa Fukui 、text by Mioko Ito (SOTOKOTO)

記事は雑誌ソトコト2022年5月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。