ユニクロやGUなどの大手企業の参入もあり、『フェムテック』という言葉が社会的に浸透した2021年。多くの女性にとっても、月経や自分の体について考えるきっかけになったのではないでしょうか? その流れを受けて、3月8日の『国際女性デー』では、女性の健康にまつわるさまざまなイベントや、ブランドのローンチなどニュースが目白押しでした。
画期的だったのは、働く女性300人を対象に臨床データも含む健康調査をおこない、さらに全員が経腟超音波検査も受診しているという点。「リモート実施者はPMSが軽い傾向」「丸の内エリアで働く女性のピル使用率は全国の約5倍」など興味深い結果も多く、今後女性がより働きやすくなるための環境作りに、大きく貢献すると感じました。
トークセッションにはお笑い芸人のバービーさんも登壇
後半には、女性の体や性の情報をメディアを通じてオープンに発信し支持を得ている、お笑い芸人のバービーさんもトークセッションに登壇。前半で発表された『働く女性ウェルネス白書2022』の内容を受け、働く女性の視点で、ユーモアを交えながら、独自の考えや意見を語りました。
リモートワーク実施者はPMSの症状が軽い傾向あり
時短勤務・フレックス制度の利用のしやすさが婦人科疾患のリスクを下げるという可能性もあるようで、リモートと対面のコミュニケーションバランスや、就業時間の自由度が、業務のパフォーマンスと健康状態の維持・向上の双方にとって重要であると読み取れます。各企業の女性の健康についての取り組みに、大いに参考になる結果だと感じました。
ピルの服用率は15%で全国平均の約5倍
バービーさんもトークセッションでおっしゃっていましたが、「芸能人がYouTube等で『ピルを飲んでいます』と告白すると、数年前まではファンから『私も飲んでいます』といったコメントが殺到することが多かったが、最近は告白しても普通という反応になってきた」のだそう。ピルがより一般的になってきたことが伺えます。
また、「ピルを飲まないと動けない人もいて、そういった人たちの存在が、このピルの服用率の数字の裏返しなのかもしれないですね」というバービーさんの言葉も印象的でした。
女性個々人のリテラシーを高めることが鍵
そして、PMSや更年期身体症状を感じている人のうち約4割が「通院経験がない」という回答となりました。また、WEB相談サイトやアプリを使用しているけれど、実際に婦人科を受診するには至らない、という傾向も浮き彫りに。PMSや更年期という言葉が、多く語られるようになってきていますが、まだまだ、自分ごととして知識を得ようとしたり、不調を我慢せずに行動するまでには至っていないのが現状です。
『生理痛が重い=なんらかの疾患がある』という認識を持った方がいい」と、バービーさんも健診の必要性を呼びかけており、女性ひとりひとりのヘルスリテラシーが向上し、小さな不調でも婦人科や病院を抵抗なく受診できる未来につながるよう、“自分の体を知る”ことを、多くの人に実践してほしいと感じました。
『国際女性デー』をきっかけに、ひとりひとりがまずはできることを
身体的な性差へ配慮しつつも、文化的な性差はない、そんなより良い社会が実現できるよう、『国際女性デー』をきっかけに、ひとりひとりが、まずはできることから始めていきませんか?
●2014 年より東京・丸の内各所で女性に特化した 健康測定やカウンセリングやイベントを通じて、個人へのヘルスリテラシーの向上を図るとともに、『働く女子 1,000 名白書』を発表するなど、現代の女性の抱える健康課題のリサーチや、忙しい女性の生活習慣づくりのための「新習慣メソッド」を発表する など、社会・環境におけるヘルスリテラシーの向上を目的に活動している。
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株式会社ツインプラネットが運営するフェムテック情報共有サイト。《毎日をイキイキと、自分らしく過ごす》ため、《自分のカラダについての“知らなかった”をなくす》ことを目的に、女性の健康に関するコンテンツを公開しています。
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