山形県鶴岡市にある温海地域には豊かな海、森、伝統文化が今も息づいているが、人口減少や地域経済の停滞が深刻な課題となっている。その解決のため2014年に始まったのが、「Green Blue あつみ」というプロジェクト。このまちに住む先人が築き上げた文化や自然を継承するために、地域に根づく独自の文化を体験できるプログラムを実施している。
その内容は、地元の海をシーカヤックでめぐるツアーや、木の皮から繊維を取り出して布をつくり出す「しな織」の体験、地元の野菜を使った漬物づくり、農村歌舞伎のメイクアップ体験など、五感を使って楽しめるものばかり。目指しているのは、参加者がインターネットなどから得られる文字情報だけではなく、五感から得る情報も大切にできるようになることだ。参加者との交流で、地元の人たちが温海の魅力を再確認する場にもなっている。
教えてくれた人
text by Miho Soga
記事は雑誌ソトコト2023年5月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。