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ソトコトペンクラブ

材料高騰の要になるか。かんぴょうルアー開発物語

橋本翼

橋本翼

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ペンクラブ並びに読者の皆さま、あけましておめでとうございます! 橋本です、今回で4回目。今年もどうぞ宜しくお願い致します。

(私の過去記事はこちらからどうぞ)

昨年末、ソトコトさんからペンクラブメンバーに向けたちょっと早いクリスマスプレゼントが届きました。

メンバー限定ピンバッジ。ありがとうございます! 嬉しい!! 

毎月末の締め切りに合わせて思いつくまま書いているだけですが、まさかピンバッジを頂けるとは。ピンバッジ分、頑張ります! と2025年の目標です。

今回は初投稿の記事↑でふれた、地元・わたらせ川や草木ダムでの釣りについて。

シーズン中は仕事前に釣りに行き、昼休みに工房の裏の川に釣りに行き、仕事後にも釣りに行く。何を隠そう、三度の飯より釣りが好きな自分。更に、拍車をかけて釣りに使う疑似餌「ルアー」も自分で作るのが好き。

木材を切って削って塗装して……自作ルアーで釣った魚は何物にも代えがたい一匹。本当、自作のルアーで釣れた瞬間は最高のひと時です。

自作ルアー(群馬県みどり市のふるさと納税返礼品に出品中)。

そんな自分が田舎に移住しハンドメイドのルアーを作るにあたり、いつも頭を抱えている課題。それが大本を形成する“木材”という材料について。

ルアー製作工程のひとコマ。たい焼きのように中にワイヤーやオモリを入れる。

ハンドメイドのルアーで使用される材のひとつに「バルサ」という、比重が木材の中で最も軽く、繊維が均一な素材があります。爪を立てると凹んでしまう、まるでスポンジや生花に使うオアシスのようで「こんなものが自然に木として生えて生きて行けるの?」とツッコみたくなる程やわらかい。

裏を返せば削りやすいし、比重が軽くルアーがきびきびと動く。プラスチックと違って中身が詰まってるから補修もしやすく、ナチュラルな着水音。コーティングで補強すれば強度も出る。

非常にルアーとマッチしていて、大量に消費する素材でしたが、難点は海外から輸入された外材ということ。欲しい時に手に入らなかったり、品質のムラが凄かったり、高騰したりと、なかなか不安定な供給具合がネックでした。

「じゃあ、何か国産材で代用できるものは無いか?」


ふと思い立ち、始まったこの実験。多種多様な材でルアーを作ってみようと木工場にいる今の立場を活かして、製材した材の木っ端をもらってはルアーにして……を繰り返しもう数年。ここに来て面白い素材に出合います。

それが、かんぴょう。

地元の方から差し入れで頂いた木材でも竹でもない農作物。比重はバルサとほぼ一緒。木では無いので木目では無くヘチマのような? 網目状の繊維なので、最初こそ削り辛くこれも失敗かと諦めかけた時もありましたが、新品の刃で削ったり、削り方を工夫すると問題なくいけることに気づきます。

バルサに対して、かんぴょうは紙や粘土を削ってる感じ。

表面を保護するコーティング剤も粘土の低いものと高いものを積層で組み合わせ、比重のメリットも維持しつつ強度も確保。まるで環境負荷の少ないウレタンフォームのよう。

これが、実際かんぴょうから作ったルアーたち。

これはいけそう……! これでうまくいけば、バルサに代わる面白素材を開拓できるかも。

ということで目指せ、今年のふるさと納税返礼品!! を目標に、現在自分の中でど真ん中の試作品として動いています。ここをご覧の皆さまは、是非「かんぴょうルアー」の続報を楽しみに(?)お待ち頂けたらと思います。

(次の悩みはスイカみたく四角いかんぴょう開発できないかということ。誰か、農家さん紹介してくだせえ…😭飛んでいきます)

地元「わたらせ川」で釣れた自作かんぴょうルアーとニジマス。

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