はじめまして、ソトコトペンクラブ105番の「やまとた」です。僕が暮らす神戸のご紹介です。らしくないかもしれませんが、神戸には800棟ほどの茅葺建物が残っています。ほとんどはトタンをかぶっているので分かりにくいですが、残っている数では実は全国トップクラスかもしれません。そんな神戸です。
実は茅葺の里、神戸
神戸市には800棟ほどの茅葺建物が残っています(ほとんど北区)。日本最古といわれる「箱木家住宅」、回転式の花道を備えた「下谷上農村歌舞伎舞台」など、いわゆる文化財もありますが、普通に住民が暮らしている茅葺民家がたくさんあるのが神戸らしさ。といっても、ほとんどはトタンをかぶっているので分かる人にしか分かりませんが。
そんな茅葺がなくならないように、行政もいろいろと知恵をだしていて『神戸かやぶき古民家倶楽部』というサイトや、全国でも珍しい『茅葺トリセツ』という素敵なガイドライン(規制・指導の部署がつくっているという奇跡)があります。
農村歌舞伎もやってます
茅葺の舞台をつかって、毎年、農村歌舞伎が上演されています。25年前の体験教室からはじまった上演団体も今ではすっかり高齢者。頻繁にセリフをとばしたりしますがアマチュアならではのご愛敬です。最近では、新たなファンの獲得や若手の育成にも力をいれており(遅すぎるともいわれます)、「茅葺神戸」というサイトで関わっている人の紹介や、小学生・中学生向けの体験会や授業も始まりました。



茅葺のこれから
茅葺屋根は維持するのが大変。昔は、村の茅を刈って屋根裏に積んどいて、10年分くらいたまったら村人みんなで葺き替えする、という習慣があったそうです(めっちゃ素敵な習慣だ)。今は違います。技術がない、茅がない、発注すると高い、そんな状態ではないでしょうか。農村歌舞伎舞台の床下は「奈落」と呼ばれますが、(おそらく誰も気づかない)募金箱があったりして、苦労がうかがえます。

ただ、神戸には「くさかんむり」という若い職人集団がいます。屋根だけではない新たな使い方を次から次へ提案してくれます。全国からたくさんの若い人が修行にきてくれていて、未来はきっと明るいのです。これからの神戸の茅葺をお楽しみに。
