東京学芸大学附属国際中等教育学校 ソーシャルアクションチームが選ぶ、SDGsと地球環境に触れる本5冊
私たちは顧問の藤木正史先生から言われた「思ったら行動する」ということを大切にしているのですが、それを改めて感じさせてくれた本が『ひとりの力を信じよう』です。これは、東日本大震災で甚大な被害を受けた宮城県の雄勝町の復興、地域おこしの立役者となった立花貴さんが書いた本です。立花さんは支援活動をきっかけに住民票を雄勝町に移し、土地の魅力を伝える「雄勝アカデミー」や漁師の会社を設立しました。読み進めながら、普通なら5年以上かかりそうなことを1年で実現している立花さんの行動力に、終始圧倒されました。「何か行動を起こしてみようかな」と思っている人に、ぜひ読んでほしいです。
私たちと同世代、もしくは小学生におすすめしたい『ポリぶくろ、1まい、すてた』は、アフリカのガンビアという国での実話をもとにした絵本です。政府が処理できないために道端に捨てられ、山積みになっていくポリ袋。それを見てポリ袋を細い糸にして財布をつくることを思いつき、仲間と一緒にたくさんつくり販売して、ゴミの山を小さくし、村の環境をよくしたアイサトさんという女性の活動を伝えています。ポリ袋の環境への影響は、学校の授業でも学んだ身近なテーマなので、いろいろ考えさせられました。誰かに頼るのではなく、自分からアクションを起こしたアイサトさんの姿勢を見習いたいです。
社会・環境問題は課題が大きすぎて何もできないのでは……と感じがちです。でも、私たちはそこで立ち止まらず、意見を言う、アイデアを出し合う、分からないことは聞く、そして何かしらのアクションを起こすということを大切にしています。中学・高校生が未来のことを考え、行動するのが「当たり前」になる世の中を目指し、今後も活動を続けていきます。