サスティナブルで地球にやさしい、未来をつくる取り組みやものがどんどん増えています。ここでは、そんな魅力あふれる団体や取り組みの紹介とともに、各団体の方が愛用・おすすめするエコでサスティナブルなアイテムも併せてご紹介します!
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MOTTAI
『MOTTAI』代表の菅田悠介さんの活動の原点は、動物を殺すことに対して批判が集中していた狩猟に関するブログ記事をたまたま目にし、違和感を覚えたことだった。動物を食べることは身近なようで自分は何も知らなかったと気づき、熊本県で合ガモ農法を行う農家の元でカモの解体を体験。命をいただく実感を持って以来、食べ残しができなくなり、食料廃棄問題に興味を持って関連イベントに参加するように。そして、自分でも「心が揺さぶられるようなこと」がしたいと、2016年から食料廃棄問題の解決のため活動を始め、2020年『MOTTAI』を設立。「モッタイNight!!」と罠オーナー制度、農業体験事業を行っている。
「モッタイNight!!」は、廃棄になりそうな食べ物を持ち寄ってカレーや鍋などの料理を作り、食料廃棄問題について触れる会。これまでに東京、神奈川を中心に開催してきた(現在は新型コロナウイルス感染予防のため休止中)。罠オーナー制度は複数のオーナーで狩猟に関する費用を負担し、その見返りとして狩猟体験やお肉のおすそ分けが受けられるという内容で、神奈川県小田原市で行っている。また同市で「農業体験事業」として農産物の収穫や農地整備などに参加する機会を提供している。
「『MOTTAI』が大切にしているのは、実体験を通じて五感で感じること。そして、食の多様性を意識して、いろいろな思想を認め合う環境づくりを行えたらと思っています」と菅田さん。農家、猟師、猟師などの第一次産業従事者と興味のある人をつなぐ、お手伝いのマッチングサービスを近日リリース予定。食べ物の“裏側”や食べ物に込められた思いを知ることをはじめ”当たり前“を捉え直し、さまざまな社会問題の解決に向かうよう活動を続けていく。
おすすめアイテム
右/「甲州印伝」の鹿革財布。家畜ではなく、害獣として扱われる野生の鹿の皮を利用。左/「マザーハウス」のカードケース。素材には、成長の過程で綿などに比べ 約5倍の二酸化炭素を吸収する「ジュート」を使用。海外の職人の雇用にもつながっている。
text by Mari Kubota & Hiroya Honma(SOTOKOTO)
記事は雑誌ソトコト2021年9月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。