気持ちよくハワイ旅行を楽しむために、 地域住民によろこばれるルールとマナーを知っておこう

気持ちよくハワイ旅行を楽しむために、 地域住民によろこばれるルールとマナーを知っておこう

2022.12.14

サスティナブルな旅行・観光を標榜するハワイでは、地域住民が大切に思う自然環境や文化、習慣に敬意を払い、正しい行動を取ることができる旅行者をポノトラベラー(Pono Traveler)と呼び歓迎しています。今回ご紹介するのは、安全に楽しく旅するために知っておきたいルールとマナーの一例。ハワイを誇りに思うロコたちの地元愛を感じてみてください。

ハワイの条例を知らず、罰則を科せられた新婚夫婦の話

ハワイアンモンクアザラシの母子を守るため、ワイキキのカイマナビーチには一時的に立ち入らないよう呼びかけられた。

2021年夏、ルイジアナ州からハネムーンにやってきたカップルがカウアイ島を訪問。海岸に横たわるハワイモンクアザラシ(通称ハワイアンモンクシール)の身体に触れる様子を撮影し、ソーシャルメディアで公開したところ、強く非難され炎上してしまいました。

カップルは「違法行為だとはまったく知らなかった、深く反省しています」と地元紙の電話インタビューで答えていますが、絶滅危惧種指定のハワイアンモンクアザラシは絶滅危惧種保護法と海洋哺乳類保護法によって守られており、触ったり一定距離以上近付いたり虐待行為をすると、連邦法と州法で犯罪とみなされ5年以下の禁錮刑、ならびに5千ドル以下の罰金を科されます。過去にも絶滅危惧種保護法違反で罰金が科された人は何人かいるようです。

ハワイでは州をあげて、海洋生物をはじめ、ハワイに棲む動植物を守り、自然環境を守る取り組みが行なわれています。海洋生物とは一定の距離をとらなければならず、違反すると罰金が科されることを知っていれば、このようなことは起こらなかったはずです。

【ハワイのビーチを楽しむために知っておきたいルール】

絶滅危惧種の海洋生物を保護する取り組み

ハワイでよく見られる海洋生物、ウミガメやイルカ、クジラも、ハワイアンモンクシールと同様、推奨距離が定められています。

海洋生物との推奨距離。ビーチでも海中でも同様。

・ウミガメ ……3m以上
・ハワイアンモンクシール(アザラシ)……15m以上
・イルカ ……45m以上
・ザトウクジラ ……90m以上


※これ以上の距離を取ることを推奨しているビーチもあります。

注意喚起のサインを設置するビーチもある。

日焼け止めは「Reef Safe」なものを使おう!

「ハワイ州では2021年1月1日から、サンゴ礁への有害が指摘されている成分を含んだ日焼け止めの販売を禁じる法案が施行されています。さらに2022年10月からマウイ郡(マウイ島、ラナイ等、モロカイ島)にて、すべてのノンミネラルサンスクリーン(有害物質を含む日焼け止め)の流通・販売が禁止されました。ハワイのショップでは「Reef Safe」と書かれたさまざまな種類の日焼け止めが売られていますので、そうしたものを使うようにしましょう。」

ビーチの砂を持ち帰らないで!

日本国内では、ビーチのきれいな砂や貝殻などを記念に持ち帰れるところもありますが、ハワイ州では禁止されています。また、国立公園になっているビーチや山から石を持ち出すことも、アメリカ連邦法によって禁止されています。

ビーチ(公共の場)での飲酒は厳禁

日本のビーチではお酒を飲むことが禁止されていないことが多いと思いますが、ハワイ州のビーチではアウトです。ビーチに限らず、公共の場での飲酒と喫煙(電子タバコ含む)は禁止されています。ちなみにハワイ州では、飲酒は満21歳になってから。20歳になっているからハワイでも大丈夫、というわけではないことにも注意が必要です。

また、ポイ捨てがダメなのは世界共通ですが、ゴミを決められた場所以外で捨てると、ハワイ州では罰金と奉仕活動が科されます。

【ハワイのまちなかで、知らないと損するルール】

日本とは異なるスクールバスに関するルール

運転中にスクールバスに注意を払わなければいけないことは、どの国、どの地域であっても当然のことですが、アメリカであるハワイ州で運転するときには日本以上に厳密なルールが存在します。スクールバスの停車中は、運転中のこちらも停車しなければいけません。追い越しなどもってのほかで、対向車線であっても停車しなければいけません。子どもの飛び出し事故を防ぐためで、違反者には500ドル以下の罰金、もしくは奉仕活動、またはその両方が課されます。

歩行者も油断禁物。横断しながらスマホはダメ

日本でも、混雑している場所でのスマートフォンを見ながらの歩行はマナー違反です。しかしオアフ島では2017年より、道路横断中にスマートフォンなどの電子機器を使用することを禁止した条例が施行されています。規制される行為は、歩行者が道路を横断中に電子機器類(携帯電話、スマートフォン、ノートパソコン、タブレット端末、携帯電子ゲーム機、ポケットベル類、デジカメほか)の画面を見る行為。

道路横断中のみが規制対象で、歩道の通行中や、道路横断中であっても単に音声通話をしているだけであれば規制対象外となります。罰金額は初回違反が15~35ドル、1年以内に2回目の違反を犯した場合は35~75ドル、初回から1年以内に3回目の違反を犯した場合は75~99ドルです。

信号機の点滅時は横断禁止

日本では、横断歩道で青信号が点滅してから急いで渡る人は少なくありません。しかしハワイ州では2019年7月より、歩行者用信号が点滅(カウントダウンタイマー)を開始した後に横断歩道を渡り始めることが禁止となりました。違反者には130ドルの罰金が科されます。また、横断歩道以外の場所で横断することを「ジェイウォーク」と呼びますが、これも130ドルの罰金が科せられるので注意しましょう。

外出先で子どもを一人にしないで

日本では少しの間であれば、子どもが1人でいることはさほど問題になることはありません。しかし米国では、短時間でも子どもだけでホテルの部屋にいることや、ショッピングセンターで子どもだけでトイレに行かせることなどは、周囲の人に育児放棄と判断され通報されることがあります。旅行中は子どもと行動を共にしてください。ハワイ州法では、子どもの具体的な年齢は定められていませんが、一般的には13歳未満とされています。

マイバッグ、マイボトルを持ち歩く(マナー)

ハワイでは2020年より、プラスチック袋の配布・販売が禁止になっています。そのため、食べ物を持ち帰るときやお土産を買ったときには、それらの持ち運び用のバッグが必要になります。エコバッグやショッピングバッグは販売されていますが、一度購入したら滞在中にぜひそれを持ち歩いてください。

マイボトルを持ち歩くことはロコの常識。飲み物の自動販売機も少ないので、旅行者もぜひロコ気分でお気に入りのボトルを持ち歩いてみてください。また、ゼロ・ウェイスト(ゴミをゼロにする運動)についての記事も参考にしてみてください。

ハワイの固有種「オヒアレフア」を守る取り組み

ハワイ固有種の「オヒアレフア」。

ハワイには固有の植物が2944種類あると言われています。ハワイ島の島花であるオヒアレフアもその一種。オヒアは「木」、レフアは「花」を指しますが、そのオヒアレフアの木がここ数年、植物に寄生する菌によって枯渇しています。ハワイ島では、すでに数十万本ものオヒアレフアが枯れていて、その状態がハワイ州全土に波及しかねないところにまできています。そのため、地元ではオヒアレフアを保護するために以下のような取り組みを行っています。

・オヒア(木)を傷つけない
オヒアに傷がつくと、そこから枯渇させる原因となる菌が入り込みやすくなります。

・オヒアレフアを動かさない、持ち帰らない
感染しているオヒアを動かすと、感染が広がってしまいます。

・オヒアレフアに触れた装備品を洗う
オヒアに触れた装備品は、必ず洗って付着する土を落として、濃度70%の消毒用スプレーを使用してください。森林に入る前後には、衣服や靴、装備道具などを清潔にし、使用後は洗剤と熱湯で洗います。

・洗車する
菌の感染が確認されているエリアや砂利道を通った場合は、車体やタイヤも洗剤で洗浄し、泥や土を取り除きます。

法律やルールを守るのはもちろんですが、こうした取り組みに積極的に関わることで「ポノトラベラー」(責任ある旅行者)への一歩を踏み出してみるのもオススメです。