「生理痛がひどい」「生理前は落ち込んだりイライラしたりする」etc.女性特有の悩みは、千差万別。私自身も、生理前は決まって腰が痛くなるなど体の不調を少なからず感じていました。だからと言って何かケアするわけでもなく、もはや“そういうもの”として放置。どうしたらいいか、知識もありませんでした。
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『フェムテック鍼灸』なら、自分では気づいていない不調に気づけるかも
37歳・フリーランス。これまで仕事中心の生活でしたが、これから先の自分の体のことを思うと“今から対策しておいたほうがいいな”と漠然と思っていたんです。健康×フェムテックに関して以前から非常に興味があったので、そのどちらの面からもアプローチできるという鍼灸を受けてみることにしました。
私が伺ったのは9月にオープンしたばかりのyuragi鍼灸院。東京と横浜に計3店舗を構えるグラン治療院とフェムテックメディアサイト『フェムテックtv』がタッグを組み生まれた鍼灸院です。こちらでは、女性の悩みに特化した『フェムテック鍼灸』を施術してもらえます。
『フェムテック鍼灸』とは、女性特有の健康課題である生理痛、PMS(月経前症候群)、不妊を中心に様々な悩みをカウンセリングして、その人に合ったオーダーメイドの鍼灸をしてくれるメニュー。そもそも鍼灸(しんきゅう)とは、東洋医学の伝統的医療。とても細い鍼を症状に合わせたツボに刺していきます。
今回、施術していただく鍼灸師・温活士でyuragi鍼灸院の院長でもある栗本夏帆先生は、ご自身でも日々鍼を刺しているそう。そして「ひどいニキビでしたが、鍼で改善されました」とのことで写真を見てみると、本当に別人! 今の栗本先生のハリのあるお肌からは想像できないほど、顔全面にニキビが。鍼は美容にも効果が高いことが伺えます。
期待が高まったところで、まずはカウンセリングシートに現在の自分の体の状態などを記入します。その際、先生からは体が回復へ向かうときに一時的にだるくなったり眠くなったりするなど好転反応が出るかもしれないこと、皮下出血により青あざができる可能性があることなどを説明してもらえるので、とっても安心。不安や疑問を質問すれば、なんでも答えてもらえます。
施術室は清潔感があり、快適な空間。施術着に着替えたら、うつ伏せになり背中や首に鍼を刺してもらいます。首に刺されたときにズーンとした重みを感じましたが、痛みとも違う。なんなら個人的には心地いいくらいです。
これには個人差がありますが「ズーンという痛みが苦手な方には、極力感じないように刺すことも可能です」とのこと。「鍼って痛そうで怖い」と思う方っていますよね? 痛さに耐えながらなんてことは必要ありません。違和感がある場合は、遠慮なく伝えましょう。
「鍼灸はまだまだ掛け込み寺として使う方が多いですが、本来は不調が現れる前に来ていただき未病を防ぐのが理想です」(栗本先生・以下同)。“病院へ行くかは迷うけど、ちょっと体に異変を感じるな?”というときに、メンテナンスの気持ちで鍼へ行くのもいいでしょう。「鍼灸を受けてもらうと『一度、病院へ行った方がいいですよ』とアドバイスすることもできます。皆様と婦人科との架け橋になれれば」と栗本先生は話してくれました。
私自身は、肩こりやむくみなどにどちらかと言えば鈍感でパワーで乗り切ってきたように思います。ただ体は正直。背中の写真を見ると、所々黒ずんでいる箇所が……。「肺に不調があると、背中の色が黒くなることも。首がズーンと感じたとのことなので、凝りもありますね」。
鍼を打った後は、お灸も据えてもらいました。体の巡りを促進して気を補う効果があり、ポカポカと体も温まり心地よい時間。「骨盤内の血流促進は女性器系に関連してくるので、腰やお腹周りにお灸をしてあげるといいんです」。
違和感や痛みは、体や心のSOSサイン。放置せずに自分を労って
カウンセリング含め、約45分の施術が終了。首や肩が回しやすくなり、体がスッキリと感じました。その他にも、目がパッチリしたりむくみが解消したりなど直後にうれしい効果が! また翌日〜2週間前後の事後効果として、睡眠の質UP、コリの解消が得られるとのこと。これは自分自身、まさに実感。しっかり睡眠が取れると、お肌も心も調子がよくなります。
施術した日は生理直後で心も体も元気な、いわゆる“キラキラ期”でしたが、この即効性から生理前の生理痛も緩和するんじゃないかと期待大! ちなみに通う頻度は、体を整えるためには月1回程度を推奨してるとのこと。通い始めは鍼の効果を持続するため、効果の下がり始める2週間以内に来店し「効果のあるうちに施術する」を繰り返していくのがおすすめだそうです。
「代謝がよくなり全体的に柔らかくなっているので、柔らかいうちに軽くストレッチしてもらえるといいと思います。水分はしっかり摂ってもらい、お酒は回りやすくなるので注意。好転反応が出て“鍼が合わない”と思ってしまう方もいますが、それはよくなっている証拠です」とアドバイスもいただきました。生理痛やPMSなどに悩む方は、放置しないで。まずは気軽に鍼灸ケアから始めるのがいいかもしれませんね。
yuragi鍼灸院
東京都豊島区南池袋1丁目27番10号油木第一ビル9F
biyoshinkyu.net/yuragi
橋本範子(はしもと・のりこ)●女性誌を中心に手がける編集・ライター。趣味は深夜ラジオを聴くこと。小型船舶2級所持。