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連載 | フェムコト | 27

「自分らしさに自信を持つことで、輝きを増す」人それぞれが持つ魅力や美しさを、ランジェリー業界から発信|株式会社ピーチ・ジョン 執行役員 クリエイティブ部 部長・伊吹ライラさん

フェムテックtv編集部

フェムテックtv編集部

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地方で働く女性、都心で働く女性、子育てをしながら働く女性、さまざまなライフスタイルを送る女性たちを取り上げ、女性の健康課題や社会課題について考える対談コンテンツ『フェムコト』。

今回対談させていただいたのは、株式会社ピーチ・ジョンで執行役員を務める伊吹ライラさん。10代の頃からサーフカルチャーやLAファッションに触れ仕事をするなかで、26歳のときにピーチ・ジョンへ入社。「カタログの編集長として撮影や編集に追われていた」という時代から、現在のライフスタイルに至るまで、どのように変化したのでしょうか。お仕事のことや家族のことなど、たっぷりとお聞きしました。

ー伊吹さんの3つのルールー
RULE1.生活リズムに合わせ取捨選択をする
RULE2.日々ストレスを溜めず無理をしない
RULE3.人に対して寛容さを持つ
〈Profile〉
株式会社ピーチ・ジョン 執行役員 クリエイティブ部 部長・伊吹ライラさん
1980年生まれ。モデルやファッションブランドのデザイナーなどを経て、2006年株式会社ピーチ・ジョン入社。ブランドのビジュアル制作全般や販売・キャスティング等プロモーションプランを統括する。2児の母親としての顔も持つ。https://www.peachjohn.co.jp
目次

心身のバランスと時間を有効活用しながら働く

フェムテックtv:これまでの伊吹さんの経歴は、モデルにファッションブランドのデザイナーとすごく華やかですよね。
伊吹さん:10代の頃はサーファーブームで。私自身その流行りに乗って、ボディボードをやっていたのでサーフィン系のストリート雑誌『Fine』のモデルをやらせていただいてた中で、仕事でサーフトリップに行ったりする機会が多かったんですね。そこでかなりカリフォルニアのロコガールに影響を受け、LAファッションが好きになりました。当時は、まだ日本に海外のファストファッションがあまり入ってきていない時代。海外には安くて可愛いPOPなものが溢れていたので、バイヤーとして買い付けたりオリジナルブランドを立ち上げたりしていました。その流れで、ピーチ・ジョンに自分のブランドを扱ってもらえる機会があって。そのような縁もあり、2006年にピーチ・ジョンに入社しました。
フェムテックtv:ランジェリー業界に参入し、体との向き合い方は変わりましたか?
伊吹さん:変わりましたね。肌にいちばん近い部分で触れるものが下着。選ぶ下着により体の見え方や一日の快適さが変わります。下着というものが、私たちの生活に非常に重要なポジションにあるなと感じるようになりました。だからこそ、より丁寧にお客様には商品の魅力や必要性を伝えたいと思っています。
フェムテックtv:“これは私の体に合っているのかな?”と疑問に思いながらも、つい何年も同じ下着を身につけてしまいがちです。

伊吹さん:日々、体は変化します。定期的にランジェリーショップへ行き、バストサイズは測ったほうがいいですね。“いまの自分の体はこうなんだ”ということがわかる。下着もどんどん進化しているので、ニーズに合うものを選んで着用すると、その日の気分もシルエットも良い方へ変わると思います。


フェムテックtv:
歳を重ねることで、体や美容面での変化は感じていますか?


伊吹さん:
肌のハリや化粧のりが昔といまとでは全然違うなとか、衰えは感じますよね。食べたら食べた分だけ体は吸収するし、ある程度放置すれば脂肪はそのままになってしまう。健康的な体や美を維持するには、努力が必要だなとは思います。ただ結局、日々に追われて自分に時間を使うってことが、なかなかできていないんですよね。ちょっと運動するとか、そのくらいです。

バストは出産で大きく変化がありました。ただ、バストもヒップも継続的にケアすることで、全然変わる。いくつになっても、ケアすることに遅いということはありません。


フェムテックtv:
それこそサーファーブーム時代の日焼けが、いまに影響をもたらしているなと感じることはありますか?


伊吹さん:
私の周りも同じようにサーフィンや日焼けをしていましたからね。シミとかが出てきて「あのときの…!」なんて話はしています。ただ、私は後悔はしてないです。いまはちゃんと日焼け止めは塗りますが、太陽を浴びることを拒否はしません。ここ最近はネガティブな情報が多いので、日焼けしたい人なんていなさそうですよね(笑)。


フェムテックtv:
美容面の事前ケアが大事だとは思いますが、そればかり気にしていまを楽しめないのはもったいないですよね。ちなみに健康面での変化はありましたか?


伊吹さん:
これまでえらく飲んでいたお酒をキッパリやめました。そしたら朝、すごい元気! 寝起きが全然違いますね。


フェムテックtv:
キッパリやめられることがすごいです! きっかけはあったのでしょうか?


伊吹さん:
ちょっとだけ飲むとか、セーブができないんですよね。きっかけは、子供のお弁当作りで朝5時半に起きる生活が始まったこと。ダラダラと飲んでいたら全然起きられなくて、その日が使い物にならなかったことがあって。これはよくないなと。いまの生活リズムに合わないことはやめようと決めました。

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「お弁当作りは、毎日の日課!」
フェムテックtv:ライフスタイルに合わせた生活リズムを維持されているのですね。現在の1日のスケジュールはどのような感じですか?
伊吹さん:5時半に目覚めたら10分くらい腹筋やストレッチをして起き上がり、お弁当と朝ごはん作り。6時半くらいに家族で朝ごはんを食べて、7時過ぎに子供たちを見送ったら、スタバに行ってアイスティー(ブラック)のGrandeを頼みます。これが私の始業スイッチ。それで8時半くらいになると、仕事の電話がかかってきたり、打ち合わせが始まります。それからお昼になったら昼食をとり、午後もZoomで打ち合わせなど。撮影があればスタジオへ行き、対面で打ち合わせが必要な場合は会社に出勤することも。18時半くらいには一旦子供とごはんを食べて団欒タイム。20時くらいになれば電話業務などは終了します。そこから寝るまでが自分の時間ですが、子供の宿題を見たりスマホをいじったりするくらい。就寝目標は21時半ですが、やることもあったりで大体22時ですね。
フェムテックtv:8時半から仕事の電話が鳴り出すんですね!
伊吹さん:うちの会社のママたちは8〜16時くらいで働いていることが多いんです。16時に終われば、子供のお迎えも行けますしね。フレックス制なので、8時〜、10時〜、12時〜と、大体始業時間が3段階くらいあって自分たちで決めるんですよ。生理などで体調不良のときは、あえて周囲に言わなくとも、このフレックス制を上手く活用しているかと思います。弊社は女性社員が9割ということもあり、女性が働きやすい会社だと思いますね。
フェムテックtv:伊吹さんご自身、妊娠や出産を経てライフワークバランスの変化はありましたか?
伊吹さん:ありましたね。子供には幼稚園、小学校、中学校とフェーズの変化があり、その度に動きや考え方が変わってきます。だけど、仕事は仕事。家庭と仕事をどういうバランスで取り組むかは考えました。ただ、ピーチ・ジョンはいち早くいろんなことを取り入れる会社なんです。コロナ禍前からフリーアドレスを採用していて、座席は自由。いろんな人と話しをしながら仕事をしていました。それから、いいと思えばすぐに“それやろうよ!”となるし、“そのときにできることを探そう!”という環境。コロナ禍で会社に行けないとなっても、焦らなかった。現在も基本はテレワークがベースなので、ライフワークバランスが取りやすいですね。
フェムテックtv:コロナが終息に向かっても、テレワークがベースですか?
伊吹さん:そうですね。みんな自分の時間と仕事の時間を効率よく回せるようになってきたので、あえて全出社には戻しません。新しい会社スペースもミニマムにして、必要なときに集まるスタイルに。通勤時間を取ることもないし、ここでやらないといけないという縛りもない。自然がある場所に行き、仕事をすることもできる。心身のバランスと時間を有効活用しながら働ける会社だと思います。

人と会い、ライブイベントに行き日々インプット!

フェムテックtv:仕事に子育てにとパワフルに活動されている印象の伊吹さんですが、パワーの源となっているものは?
伊吹さん:子供たちの存在です。28歳で第1子、32歳で第2子を出産し、かなり大きく考え方が変わりました。守るべき存在ができ、自分の存在意義が変わったなと思います。
こうして好きな仕事をしているのは、家族のサポートも大きい。結婚や出産で仕事を辞める選択肢はなかったです。当時、辞めるなんてことをしたら、今までみんなでやってきたことも無駄になってしまうと思っていました。陣痛がきたときでも、「サンプル持ってきたんですけど!」とチームの子が病院の前に現れたことも。「今陣痛来てるからちょっと待ってて!」という感じでしたね(笑)。産後は、母親に「あまり動いてはいけない」と言われたので、実家で過ごしました。産後20日くらいは実家で何もせず、ただ子供と過ごす。静養していました。仕事はオンラインでしていましたけどね。
フェムテックtv:産後を含め、女性特有の健康課題に直面したことはありますか?
伊吹さん:まだ自分自身は出くわしていませんが、周りからは更年期障害などの情報を聞くこともあるので、いざそうなったときにどうしたらいいのかなと考えてはいます。ただ、それよりも日々の生活でストレスを溜めないこと、無理をしないことを意識していますね。
フェムテックtv:伊吹さんのストレス発散方法などはありますか?
伊吹さん:子供や主人、友達と一緒にライブやフェスに行くことですね。子供も音楽が好きで、日本のアーティストのライブはもちろん、K-POPや海外アーティストのライブなど、かなり参戦しています! それから、いろんな業界の人と会って食事をして、いろんなことを話すのも大切な時間。何が流行っているか、何がイケているか…すごくミーハーなんでしょうね(笑)。子供たちにも、やりたいことをやって自分らしくいられる場所を見つけてほしいなと思っています。
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「エンタメ、特にライブが大好き! 毎月1〜2本は参戦しています」
フェムテックtv:伊吹さん自身は、どうやって自分らしくいられる場所を見つけられましたか?伊吹さん:人との出会いが大きかったと思います。影響を与えてくれた女性が何人かいるんですが、みなさん共通するのは寛容ということ。その寛容さに救われた経験を通じ、私も常に寛容でありながら、下の世代の子たちに何か自分にできることをしたいと思っています。

美の定義は一定ではなく、人それぞれ感じるものが正解

フェムテックtv:伊吹さんがフェムケアで注目しているトピックスはありますか?伊吹さん:ピーチ・ジョンでもデリケートゾーンにまつわるさまざまな商品を展開しています。私も愛用している吸水サニタリーショーツは、吸水機能と二重構造で安心感がありますね。フェムケアって、最初は何を使ったらいいかわからないと思うんです。みなさんに馴染みのある下着を入り口に、フェムケアのアイテムも手に取ってもらいたい。店頭ではわかりやすくディスプレイして、丁寧に商品のよさを伝えることを心がけています。
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「吸水サニタリーショーツは、ピンクとブラックの2色展開。機能性もさることながら、見た目もレースで美しい!」
伊吹さん:仕事はすごく楽しんでやっているので、頑張り続けたいです。それから子供が大きくなって自分の時間ができるようになったら、主人と日本横断など旅に出たいなと思ってるんですよね。自然がキレイな場所に行きたいなって。とにかく私も主人も、そして日々を生きるみなさんもそうだと思いますが、いろいろ追われて走り続けているので、一旦立ち止まることをしてもいいかなとは思っています。
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「海や空に癒しを求め、南へ。太陽を浴びるのって気持ちいい!」
フェムテックtv:素敵ですね! それでは最後に、伊吹さんにとってのウェルビーイングな社会とは?伊吹さん:個性尊重であるということ。そうであるべきと決めつけないこと。自分らしくいられることをお互いが認め合うような寛容な社会こそ、ウェルビーイングな社会だと思っています。私たちが働くピーチ・ジョンも、美という定義は一定ではなく、あらゆる視点から見て、人それぞれが感じるものが正解であり、その考えを押しつけたりしません。自分らしさに自信を持つことで、輝きを増すということを私たちはランジェリーを通じて伝え続けていきたいです。
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「(写真上から)Yラインソフナーは、アンダーヘアをボリュームダウンするトリートメント。デリケートブライトニングセラムは、保湿成分をたっぷり配合したデリケートゾーンの肌に潤いを与える美容液。デリケートウォッシュオイルは、オイルで汚れを浮かせて洗う洗浄料。すベてオーガニックです」
※掲載アイテムはすべてピーチ・ジョンですピーチ・ジョン 0120-066-107https://www.peachjohn.co.jpphotographer Shiori Ota

フェムテックtv
株式会社ツインプラネットが運営するフェムテック情報共有サイト。《毎日をイキイキと、自分らしく過ごす》ため、《自分のカラダについての“知らなかった”をなくす》ことを目的に、女性の健康に関するコンテンツを公開しています。
https://femtech.tv橋本範子(はしもと・のりこ)●女性誌を中心に手がける編集・ライター。趣味は深夜ラジオを聴くこと。小型船舶2級所持。

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