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【ソトコトラジオ対談】避難所でも大活躍。オゾンで脱臭する「エアバスター」の真の実力とは?

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さまざまな角度から防災についてたっぷりお話を伺うコーナー「サンデー防災オープンラボ」、本日のゲストは三友商事株式会社代表取締役・大門正義さんです。

ーまずは大門さんの経歴と会社の事業を教えてください。

大門:三友商事株式会社の代表を務めております大門です。弊社は今年で53年目の会社で、立ち上げ時から「健康と長寿を追求する」という形で今までいろいろな商品を開発をしてきました。地方には高い技術を使った商品が多くありますが、なかなか世の中に出ていないものも多く、その橋渡しをしております。弊社は工場を持っているわけではなく、ネジ1本作れない会社ですけれども、中小企業の皆様の素晴らしい技術というものを世の中にご紹介しております。

左から、レポーターの黒瀬智恵氏、三友商事株式会社代表取締役・大門正義氏、都市震災軽減工学を専門とする目黒公郎教授。

ー歴史ある会社は、社会情勢の変化とともに対応する部分もあると思います。大門さんから見て、会社としての歩みはどのようなものでしたか。

大門:弊社は私の父親が立ち上げましたが、なかなか従来の形では時代の変化に対応できないという課題があり、新たに社会に役に立つことを模索していた際、オゾンに出会いました。2017年、私が代表になったと同時に、オゾン除菌脱臭器「エアバスター」というものを立ち上げました。

オゾン除菌脱臭器「エアバスター」。

ーもともと健康や長寿に寄り添ってきたとのこと、最初はどのようなものを扱われていたのですか。

大門:父親が叩き上げで、油のいらないフライパンや出汁を簡単に作れるパウダーミキサーなどを、全国のスーパーや百貨店の場所を借りて実演販売していました。

ーそして新たな分野として、オゾンに着目されたということですね。

大門:その通りです。世の中ではいろいろな健康食品ブームなどがありますが、以前流行ったものをずっと続けているお客様は少なく、その時代に合わせた商品を求められるという面があります。弊社は時代に左右されない独自の“これ”というものを探す中で、オゾンで間違いなく社会貢献できると確信し、商品を開発したという次第です。

ー「エアバスター」を主力商品として取り扱っているということですが、オゾンに着目した理由を教えてください。

大門:ものの1時間ほどで脱臭ができるという点です。この凄さに驚き、匂いで困っている方に広げていきたいという思いを持ち、開発を進めました。弊社の近くにオゾンの機械のメーカーがあり、2015年度から東京消防庁の救急車に標準装備品をという形でオゾンの機械を納入されていらっしゃいまして、その商品を民間でもっと普及させたいというところで、コラボをしてできた商品が「エアバスター」です。

ーそうなんですね。目黒先生、やはり被災地では匂いが独特ということはよく聞きますよね。

目黒:世界の被災に行くと独特の匂いがしますよ。要は肉が腐敗した匂いです。他にもヘドロの匂いや、貯蔵されていた魚が電力が落ちることで腐敗したことで臭いが発生することもあります。暑い時期は特に、とんでもない匂いがします。

ー臭いが直接死につながらないにしても大変ですよね。避難所などでは喜ばれているのですか。

大門:2018年の西日本豪雨災害で、愛媛県の避難所にエアバスターを何台か寄贈させていただきました。当時は真夏でお風呂にも入れず匂いで困っておられたところ、非常に匂いが取れた、気持ちが和らいだとおっしゃっていただきました。そこである意味自信というか、ひょっとしたらお役に立てるんじゃないかと思いました。2024年に発生した能登半島地震でも金沢市内の避難所に122台寄贈をさせていただき、体育館の仮設トイレ近くに設置され、被災されている方の精神的負担が少し取り除けたということを現地のスタッフの方におっしゃっていただきました。私も非常に嬉しかったです。

目黒:すごく大切だと思いますよ。1台でどれくらいの床面積に有効なんですか。

大門:通常の天井高(約2.5m)で、約80㎡に対して効果があります。

目黒:それはすごいですね。何時間ぐらいで効果が出ますか。

大門:匂いの種類にもよりますが、汗の匂いであれば1〜2時間くらいで十分効果が出ます。

ーもともとは民間ではないところで使われていたものですよね。

大門:東京消防庁で2015年標準装備品になり、そこから自衛隊や警視庁の独房など、匂いの強い限られたところで使われており、なんとかこれを民間にも広めたいという思いがあったんです。ただし、オゾンは脱臭力や除菌力が強い反面、高濃度になれば人に害がありますから、人体に無害な濃度を守らないといけないというハードルがありました。コロナ禍によって、その部分を世間の方が前向きに捉えていただいて、認知度が高まったという部分はあると思います。

ー「エアバスター」を使う場合、濃度は自分で気をつけなければならないのでしょうか。

大門:「エアバスター」は、誰が使っても大丈夫な濃度にしか上がらないようにできますので、安心してお使いいただけます。

目黒:効果はどれくらい継続しますか。

大門:機械としては耐久年数が、1日24時間稼働させて7年間動き続けるという耐久性があります。オゾンについては、オゾンの発生体は消耗品ではないため、1ヶ月に1回取り外して水洗いをしていただくことによって、空気と電気さえあれば、半永久的にオゾンが発生することになります。

ー縦横20cm程度のサイズなのですね。

大門:これは救急車品質ですが、もう少し小さいものから車用、そして冷蔵庫の中に入れるものまで、さまざまな商品を揃えています。

2025年7月より、富士山頂トイレにも「エアバスター」が3台設置されている。

ー御社のこれからの展望を教えてください。

大門:今、南海トラフ地震がいつ起こってもおかしくないというところで、自治体と連携させていただいて、想定避難所にオゾンの備蓄をしていただけませんかという形の働きかけをしています。市町村と防災協定を結び、何かあったときにはオゾン機器を設置するというのも進めています。我々だけではなくいろいろな企業が集まりながら、オゾンの有用性をもっと自治体の皆様にも知っていただく取り組みをさらに進めていきたいです。

目黒:非常に重要な視点ですし、この商品は可能性が高いと感じますね。

ーしかも健康長寿ということに着目されて、スポーツの後押しもされているとか。

大門:そうなんです。例えばトップアスリートの方は体を追い込むトレーニングをするため、免疫が下がって感染症にかかりやすくなる面があると伺っています。この機械がリスク低減の一つとして、例えばプロ野球のキャンプやクラブハウスに設置することによって、匂いの問題と感染リスク低減というところの一助になると考えており、2020年から6年連続で、4球団様のキャンプで活用いただいています。

目黒:本当にいいですね。

大門:この先も、一般的にエアコンが普及したように、いわゆる感染症対策やきれいな環境づくりの中の一つとして、オゾンという選択肢をもっと知っていただきたいですし、普及をしていくというところに信念を持って取り組んでいきたいと考えています。

ー今日はありがとうございました。

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