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震災から14年。なぜ陸前高田に“恋する”若者が絶えないのか?東京で約60名が再集結した夜

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岩手県陸前高田市。あの日から14年が経とうとする今、この地に惹きつけられた30歳以下の若者たちが東京のど真ん中に集結しました。「一度きりのボランティア」では終わらない、彼らを引き止める“まちの磁力”とは何なのか?12月12日、赤坂で開催された交流会で見えたのは、支援でも観光でもない、新しい「地域との関わり方」の最前線でした。


目次

「支援」を卒業し「関係」へ。赤坂のカフェが陸前高田に変わった夜

東京都港区赤坂にある「東北カフェ&ダイニング トレジオンポート」。この日の主役は、かつて民泊や地域実習で陸前高田を訪れた学生や若手社会人約60名です。異なる時期に異なる目的で訪れたはずの彼らが、一堂に会した瞬間に「あの時の海は…」「あの家のおじいちゃんは元気?」と、まるで地元の同窓会のような熱気に包まれました。

陸前高田市とNPO法人SETが仕掛けたこの交流会は、単なる思い出話の場ではありません。震災当時はまだ子どもだった世代も含む彼らにとって、陸前高田は自分の「やりたい」を形にできるフィールドです。「次の休暇でまた行く約束をした」「新しいプロジェクトを立ち上げたい」といった声が、会場のあちこちで飛び交っていました。

年間5000人を動かす“循環型の社会装置”としてのNPO

この熱狂を支えるのは、2025年10月に認定NPO法人を取得した「SET」の存在です。2011年の震災直後から活動を続け、今や年間5000人以上が参加する巨大なコミュニティへと成長しました。地域の課題を若者の成長機会に変える。このシンプルな循環が、震災から14年という歳月をかけて、陸前高田を「若者が集まる最先端の田舎」へと変貌させています。

交流会に参加した若者たちの言葉には、共通して「居場所」というキーワードが含まれていました。都市部で忙しく働く日常の中に、自分を温かく迎えてくれる第二の故郷がある。関係人口とは、単なる数字ではありません。一人ひとりの人生の中に、地域と関わり続けられる「選択肢」があること。陸前高田の挑戦は、人口減少社会に生きる私たちに、新しい豊かさのヒントを提示しています。


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