ドライブ休憩のために立ち寄ったり、野菜を買ったりするだけが、道の駅の役割ではありません。もちろん野菜などの生鮮品が安く購入できるのも魅力のひとつではありますが、それ以外にも地域活性化の拠点となり、進化している道の駅について紹介します。
目次
道の駅もてぎ
ゆずのラーメン、ドレッシングが人気。
農業、漁業などの第一次産業、食品加工の第二次産業、流通・販売の第三次産業のすべてを取り込む「六次産業化」の動きが全国にあり、道の駅のなかでも六次産業化に取り組むところが増えてきています。
ここ栃木県・茂木町では「ゆず」を使って町ぐるみの六次産業化を推進しています。ゆずを加工して、ジャム、ドレッシング、ゆず酢などを造り、『道の駅もてぎ』で販売するという仕組み。そしてゆずが主役となるような商品開発を進めるなかで「ゆず塩ら~めん」が生まれました。ラーメンは道の駅内にある『十石屋』で食べることができます。
人気なのはドレッシングやラーメン。とくにすりおろしたゆずがのったさっぱりしたラーメンは、塩味がゆずを引き立てます。ゆずが収穫されるのは10月〜12月にかけて。多いときは1日に2トンものゆずをハンドル式の圧縮機で手搾りするそうです。
道の駅たかねざわ元気あっぷむら
トレーラーハウスに泊まるグランピング。
栃木県・高根沢町にある道の駅で、注目したいのはグランピング施設です。本館から少し離れたところの親水公園に15棟のトレーラーハウスが設置されていて、車内にはテレビ、冷蔵庫、冷暖房を完備。独立したベッドルームもあり、とてもトレーラーハウスのなかとは思えないほど。
外にはアウトドアテーブル、BBQグリルが置いてあり、夕食は県内産の牛ステーキやグリルポークなど、地元食材を使ったアメリカンスタイルのBBQ。親水公園を眺めながらのんびり過ごせます。宿泊プランは夕食・朝食付きなので、食材の用意は必要なく手ぶらでOKです。
もともとあった温泉施設がリニューアルにともない、2020年4月に道の駅としてオープンしました。写真のトレーラーハウスのほかに温泉も充実。湯量豊富な塩化物泉で、大浴場、露天風呂、寝湯、炭湯、サウナ、水風呂などバリエーションも豊富です。
photographs & text by Yuichi Asai illustration by Kazumi Obika
記事は雑誌ソトコト2021年11月号の内容を本ウェブサイト用に調整したものです。記載されている内容は発刊当時の情報であり、本日時点での状況と異なる可能性があります。あらかじめご了承ください。