愛でて楽しみ、おいしく味わう季節のご当地大福。地元果物のスイーツを堪能しよう!

愛でて楽しみ、おいしく味わう季節のご当地大福。地元果物のスイーツを堪能しよう!

果物が丸ごと包まれたフルーツ大福は、見た目が鮮やかで美しく、食感がジューシーで、あんことの絶妙なコラボを楽しむことができます。千葉県で採れる果物を優先して選び、お菓子作りをしている「亀や和草(なぐさ)」のフルーツ大福を紹介します。

主婦であり、母である目線から生まれたフルーツ大福

創業88年を迎えた亀や和草の店舗は、千葉県の田園風景が広がる南房総市三芳地区、「道の駅鄙(ひな)の里」の向かいにあります。店を切り盛りしているのは、2代目の網代(あじろ)和恵さん。先代からお菓子作りの技術を習得し、職業訓練校で材料の性質や衛生学など、学問的な基礎を学び、製菓衛生師の資格を取得しました。

亀や和草(なぐさ)店舗

創業当時は義父が、すあまやどら焼きなど慶弔用のお菓子を販売していましたが、網代さんが店を引き継いだ平成元年からは主婦であり、母である目線がお菓子作りに反映されるようになりました。

網代さん「子どもたちや家族に安心して食べさせられるお菓子を作りたいと思って。それを私のライフワークにしようと思いました。保存料を使わないとか、添加物も極力控えることにこだわって、その一貫としてフルーツやお野菜をお菓子の中に取り入れるようになりました」

そして作られたのが、とまと大福とみかん大福、そしていちじく大福です。

食材は地元優先

イチジクは隣の館山市の農家から仕入れていましたが、仕入れ先の農家さんが令和元年房総半島台風で被害に遭ったため、今は他県から仕入れています。通常、スーパーで売られているのは「マスイドーフィン」という品種ですが、いちじく大福に使うイチジクはマスイドーフィンではなく、食感と甘味、皮の硬さから選んだ品種。もちろん、館山の農家さんが復活したら、またそこから仕入れる予定です。

ミカンは、生育が早い早生(わせ)がフルーツ大福に合うそうです。年間を通してみかん大福を作っているため、時期によっては他県のハウスミカンを使用していますが、地元のミカンが採れだしたら地元産に切り替えます。

提供:亀や和草

とまと大福も、年間を通して作っています。安定して契約しているのは旭市の農家さん。もちろん、地元南房総のトマトも使っています。

遊び心を効かせて、何でも挑戦したい

地元のものをできる限り優先して使っていますが、「地元にこだわりすぎると広がらない」と網代さんは言います。臨機応変に、遊び心を効かせた網代さんのフルーツ大福は、ブドウ、サクランボ、メロン、スイカ、ナシ、キウイ、モモ、ブルーベリーでも作られました。

提供:亀や和草

フルーツ大福に向いている果物は、収穫したての若い果実がいいそうです。ミカンやトマトは皮ごと包みますが、モモやキウイ、ナシなどは皮を剥くため水分が出るので特に日持ちしません。

「何でも挑戦したい」と言う網代さんが次に作りたいフルーツ大福は、「国産バナナ」。国産バナナは、皮も食べられるそうです。

豆大福とフルーツ大福の違いはここ

亀や和草のフルーツ大福は、豆大福にフルーツを丸ごと包んだものではありません。豆大福の皮は、もち米を2回ついています。あんは小豆のこしあん。フルーツ大福の皮は、もち粉を使っています。あんは白手豆のこしあんです。

とまと大福を食べてみると、味はしっかりしたトマト味なのですが、もちとあんに包まれてちゃんとしたスイーツとしての一品に仕上がっていました。みかん大福は、水分がたっぷりでミカンの甘味もありますが、甘すぎないので甘いものが苦手な方でもおいしく食べられそうです。それに比べてさくらんぼ大福は、サクランボ自体が甘いので甘いものが好きな方向け。私の一番のお気に入りは、マスカット大福。酸味と甘味のバランスが甘すぎず、一口サイズで食べやすくてあと味も良かったです。

網代さんいわく、てぐすで切るときれいに切れるそうですが、私はパン切り包丁で切ってみました。こちらもなかなかきれいに切れましたよ。

南房総のユズを丸ごとお菓子に

網代さん「夫が品評会で買ってきたユズがあまりにもかわいくて、皮をすり下ろすのが可哀そうで、丸いままお菓子にしました」

毎年11月末ごろから登場する「福柚子」は、毎日シロップの糖度を上げながら10日間かけて作られるお菓子です。毎年、この福柚子を楽しみに来店するお客も多いのだとか。



地元の素材をなるべく取り入れるというこだわりから生まれた商品は、富浦産のビワを使った「びわゼリー」や、くず粉を使った溶けない不思議な食感のアイスバー「びわのくずバー」、地元の卵で焼いたどら皮に、鴨川市の牛乳を使ったアイスクリーム「アイスどらやき」などなど。南房総を訪れた際は、季節ごとに味わえる地域のおいしいものをぜひ堪能してみてください。

※ご紹介した商品は記載当時の情報のため、在庫状況・価格などが異なる場合があります。

▼販売方法
亀や和草店舗/道の駅鄙の里/オンラインショップ
写真:(有)亀や和草、鍋田ゆかり
文:鍋田ゆかり
取材協力:(有)亀や和草

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