【東京ローカルカレー】地域で暮らし支える「こころと体の癒やしカフェ 空と大地と」

【東京ローカルカレー】地域で暮らし支える「こころと体の癒やしカフェ 空と大地と」

2022.06.23

ごぼう、じゃがいも、タマネギ、豆が入ったカレーに五穀米、サラダ、ピクルス、野菜のスープ。どこまでもヘルシーで優しいカレーランチが食べられるカフェ「空と大地と」は社会福祉法人が運営している。

頑張り過ぎずに健康を気遣うメニューを

調布市つつじヶ丘駅近くの畑なども残る閑静な住宅街にあるカフェ「空と大地と」は、周辺にゆっくりと食事ができる飲食店が少ないこの地域のお年寄りから子連れまでが利用しやすいよう、健康を気遣うメニューを多く取りそろえる本格的なこだわりカフェとして2019年5月にオープンした。
その看板メニューとして用意されたのが「ごぼうの野菜ごろごろ五穀米を使用したカレーランチ」で、動物性の食材は一切使用せずベジタリアンに対応したメニューとなっている。

ごぼう、じゃがいも、タマネギは主張しすぎない大きさにカットされ、カレーのスパイスはしっかりと効かせて五穀米もたっぷり食べ応えがある。セットのスープにも「ポトフ風デトックススープ」や「ミネストローネ」などベジタリアン対応メニューが日替わりで用意され、カラダへの優しさを感じるランチセットだ。
メニューは全てベジタリアン対応するのではなく、「頑張り過ぎない」をコンセプトに、タンドリーチキンのトッピング、ピザトーストやキッシュのランチ、アップルパイや素材にこだわったジェラートなども用意している。

「空と大地と」のアップルパイ 
「空と大地と」の王道アップルパイ  

社会福祉法人が運営する「こころと体の癒やしカフェ」

運営するのは社会福祉法人新樹会「創造農園」。60年以上にわたり、こころのケアを中心とした地域医療を支える東京さつきホスピタル(旧山田病院)の退院患者の社会復帰支援を行う施設として「地域で暮らし、地域で支える」という想いのもと創設され、同店オープン以前から院内喫茶室や敷地内農園の運営などを行ってきた。
病院の老朽化に伴い至近距離に移転新築することを機に、引き続き社会復帰支援の機能を持ちつつ、地域に開かれた、客にとってもスタッフにとっても「こころと体の癒し」となるカフェを目指しオープンした。

スタッフの多くは創造農園で就労支援を受けるメンバーで、店内は人がすれ違いやすいよう通路の幅を広く取り、できる限り仕事をパターン化。疲れやすい、集中力が長くもたないなど個々人の状況に応じた「頑張り過ぎない」働き方でサービスを行い、メニューの野菜の一部は敷地内農園で収穫した新鮮なものを使用している。

「空と大地と」の外観 
「空と大地と」の外観 

コンセプトに共感したプロフェッショナルが集結

ランチメニューを監修したのは日本食文化史・精進料理研究家の麻生怜菜さん。料理の監修以外にも同店のコンセプトに共感したプロフェッショナルたちが店作りに協力した。国内外で注目される家具メーカーはオリジナルブランドのテーブルを店のサイズに合わせて製作し、空間ディスプレーなどを手掛けるフラワーショップは、空まで伸びるしなやかさと大地に根付く力強さを持ち合わせた「シェフレアの木」をシンボルツリーに選定。店全体のアートディレクションを手掛けたデザイナーが、完璧ではない人間の個性と個性が関わり合う様子を店名のロゴに表現した。

通り沿い一面に窓を配して木材を多く使い、ナチュラルで温かみのある開放的な店舗は癒やしの空気感をまとい、客の多くはゆったりとした時間を過ごしている。
昨今注目を集めるSDGsが策定されるずっと以前から、「誰一人取り残さない」活動に取り組んでいる方々が手掛けるこだわりの癒やしカフェ「空と大地と」
店舗だけでなく、こころもナチュラルで温かみのある開放的なお店だと思う。

「空と大地と」店内の様子 現在はウイルス感染予防の仕切りを立てて営業
「空と大地と」ナチュラルで温かみのある開放的な店内 現在はウイルス感染予防の仕切りを立てて営業

■こころと体の癒やしカフェ 空と大地と Instagram 

文|土田真樹子
写真|店提供・土田真樹子