長野県在住のラーメンライター、たこにわです。ラーメン食べ歩きは40年以上、北は旭川、東は根室、西は長崎、南は石垣島まで訪麺しています。47都道府県制覇しました。僕は、ローカル色があり応援したいお店をみなさんにご紹介していきます。
栗と蔵造りのまち 小布施
小布施町は、栗の里として有名だ。
さらに蔵造りの街並み、個人宅の庭を自由に見学できる「オープンガーデン」、ワイナリーや日本酒の酒蔵もあるなど、伝統と新しい文化を融合した観光資源が魅力なので、訪れる観光客はどんどん増えている。
国内では、地域活性に成功している事例の一つと言えるだろう。
町内では珍しい本格中国料理のお店
そんな中、地味ながらも気になるお店を発見した。
それが、ご紹介する「中国菜 橙(だいだい)」である。
長野電鉄小布施駅から徒歩5分、小学校の隣にそのお店があった。
お店の中は黒酢の香り
これは、興味が高まった。
お店の中に入ると、いきなり強い黒酢の香り。
メニューを拝見すると、黒酢を使ったあんかけ焼きそばなど、黒酢にかける自信のほどが伺える。
他にも塩そば、担々麺、炒飯、点心などがある。
メニューが若干限られているのは、むしろ丁寧に作る証かもしれない。
人気の酸辣湯麺を食べてみる
出てきたどんぶりを見て、、、
赤い辣油の色に何だか闘争心が湧いてきた!
地元の野菜たっぷり
しめじ、ピーマン、もやし、きくらげ、細タケノコ、そこに豚肉が入り、とじ玉子が漂う。
栄養満点の具ばかりだ。
スープはあんかけなのでトロみが効いて熱々、一口飲むと、黒酢の酸味が舌を刺激する。
辣油はそれほど辛くはない。後から辛さが追いかけて来る感じなので、知らない間に体温が上昇している気分になる。
実際にお店を出た時には、程よく汗をかいていた。
このスープ、旨味と野菜の甘みを脇役にして、黒酢が強い自己主張を見せている。
「酸辣湯麺はやっぱりこれくらい強い酸味がないとなあ」と改めて思ったくらいだ。
滑らかな細麺も脇役
トロみをまとったスープの中からすくい出してみた。
中国料理らしく麺は細麺ストレート。その麺は、あんかけの餡をしっかりと絡ませてくれるので、スープと一緒に食べている感じである。
なので、やっぱり主役はあんかけの黒酢の効いたスープなのだろう。
あんかけなので、最後までスープの温度が冷めないのがいい。
散策して汗をかいたら酸辣湯麺
小布施町内には、和食、洋食、そば店などはあるが、ラーメン店や中華料理店はそれほど多くない。
とすれば、このお店は希少性が高く、地元住民から大いに支持されているのだろう。
実際、少人数グループの宴会にも対応できる部屋やコース料理が用意されている。
歴史はまだ新しいが、地域密着型の町中華になっていると確信した。
小布施町は散策するところ。
どこか懐かしい雰囲気が漂う落ち着いた町であるが、知らない間に結構歩いてしまう。
歩くと当然汗をかく。その後は、このお店で酸辣湯麺を食べて、デザートに栗のスイーツなどはいかがだろうか。
*店舗情報・メニュー内容は取材時点の内容でございます。