長野県在住のラーメンライター、たこにわです。ラーメン食べ歩きは40年以上、北は旭川、東は根室、西は長崎、南は石垣島まで訪麺しています。47都道府県制覇しました。僕は、ローカル色があり地道に頑張っているお店をみなさんにご紹介していきます。
目次
風光明媚な長野県の伊那谷地方
筆者の住む長野県は縦に長い。
しかし、どこに行っても緑が豊かにあり、山、川がある。
長野県の伊那谷は、西に中央アルプス、東に南アルプスを臨み、木々を宿らせ、生活の礎となる天竜川が太平洋に向かって流れているところだ。
風光明媚。まさに、この言葉が似合う。
しかし、どこに行っても緑が豊かにあり、山、川がある。
長野県の伊那谷は、西に中央アルプス、東に南アルプスを臨み、木々を宿らせ、生活の礎となる天竜川が太平洋に向かって流れているところだ。
風光明媚。まさに、この言葉が似合う。
今回、ご紹介するのは、伊那谷の入口にあたる長野県の箕輪(みのわ)町にある、「支那そば屋 乃の和」。
新鋭ながら、人気急上昇中のお店である。
「和」のお店
「支那そば屋 乃の和」は、箕輪町の中心地にある。
2021年12月開業というから、まだ1年も経過していない新しいお店である。
店舗外観、そして店内は「和風」の雰囲気を醸し出している。
こんな落ち着いた空間の中で食べるラーメンは美味しいだろうなあと、期待が高まってきた。
2021年12月開業というから、まだ1年も経過していない新しいお店である。
店舗外観、そして店内は「和風」の雰囲気を醸し出している。
こんな落ち着いた空間の中で食べるラーメンは美味しいだろうなあと、期待が高まってきた。
カウンターに座らせていただき、店主とお話をしながら、ラーメンを待つことにした。
店名「乃の和」の由来をお聞きする。
「乃」とは、「すなわち」の意味があるそうだ。つまり、「すなわち『和』」とは、「和の良さを消さないラーメンを作りたくて」と店主。
その言葉には、何か哲学的で、日本人の心を尊ぶ意味を感じ取った。
店主はラーメン店を開く前は、和食系のお店で修業したこともあったそうだが、その経験だけでなくこれからの人生に、「和」の精神を取り入れていこうとする気持ちが、店名になったのではないだろうか。
「乃」とは、「すなわち」の意味があるそうだ。つまり、「すなわち『和』」とは、「和の良さを消さないラーメンを作りたくて」と店主。
その言葉には、何か哲学的で、日本人の心を尊ぶ意味を感じ取った。
店主はラーメン店を開く前は、和食系のお店で修業したこともあったそうだが、その経験だけでなくこれからの人生に、「和」の精神を取り入れていこうとする気持ちが、店名になったのではないだろうか。
火入れしない煮干しダシ
メニューは支那そばとつけ支那そばの2種類。
どちらも醤油、塩、濃厚の3つの味を選べる。
乃の和のスープは完全無化調。ダシの取り方は「他店とは違います」と胸を張る。
煮干しは「いわゆる火入れはしないんです。湯煎と言って、お湯を入れた寸胴鍋に煮干しを入れて、それを別の寸胴鍋にかける。そうすることによって、煮干しに熱が均等に行き渡るようになるんです」と説明してくれた。
「煮干しに特有の雑味が出ないので、まろやかな味のダシが取れます」と店主。
こういうことも、「和」を大事にしているポイントなのだろう。
どちらも醤油、塩、濃厚の3つの味を選べる。
乃の和のスープは完全無化調。ダシの取り方は「他店とは違います」と胸を張る。
煮干しは「いわゆる火入れはしないんです。湯煎と言って、お湯を入れた寸胴鍋に煮干しを入れて、それを別の寸胴鍋にかける。そうすることによって、煮干しに熱が均等に行き渡るようになるんです」と説明してくれた。
「煮干しに特有の雑味が出ないので、まろやかな味のダシが取れます」と店主。
こういうことも、「和」を大事にしているポイントなのだろう。
完全無化調の極上スープ
おすすめの支那そばを醤油味でお願いした。
ダシの取り方を聞いてしまうと、どんなスープなんだろうかとワクワクしてくる。
かえしを入れて、スープを丁寧にどんぶり注ぎ、麺を切る。具を並べれば出来上がりだ。
ダシの取り方を聞いてしまうと、どんなスープなんだろうかとワクワクしてくる。
かえしを入れて、スープを丁寧にどんぶり注ぎ、麺を切る。具を並べれば出来上がりだ。
まずは、スープを一口。
「これは美味い!」と反射的に言葉が出てしまう。
完全無化調であるということが信じられないほど旨味がある。
無化調の味を殺してしまう強い風味の薬味は、最小限のネギにしているからであろう。
鶏油の風味、醤油のキレ。煮干しのダシは口の中でようやく現れてくるが、醤油のしょっぱさを中和してくれる甘みを感じてしまう。
味のバランスがとてもよく、醤油に膨らみを感じるのだ。
極上スープとはこれを言うのではないだろうか。
「これは美味い!」と反射的に言葉が出てしまう。
完全無化調であるということが信じられないほど旨味がある。
無化調の味を殺してしまう強い風味の薬味は、最小限のネギにしているからであろう。
鶏油の風味、醤油のキレ。煮干しのダシは口の中でようやく現れてくるが、醤油のしょっぱさを中和してくれる甘みを感じてしまう。
味のバランスがとてもよく、醤油に膨らみを感じるのだ。
極上スープとはこれを言うのではないだろうか。
滑らかで艶のある麺
麺は中細麺でやや平打ちのストレート。
滑らかで喉越しがいいが、醤油の濃い色に染められているのか、妖艶な魅力を醸し出す。
麺のしなやかさを見ているだけでも魅せられてしまう。
スープに合わせた特注麺だそうだが、相性ぴったりだ。
滑らかで喉越しがいいが、醤油の濃い色に染められているのか、妖艶な魅力を醸し出す。
麺のしなやかさを見ているだけでも魅せられてしまう。
スープに合わせた特注麺だそうだが、相性ぴったりだ。
香りづけの黒トリュフ
さらに特筆すべきこととして、鶏のチャーシューの上に黒トリュフが乗っている。
黒トリュフを乗せているラーメン店は東京のいくつかの有名店などで味わったことがあるが、長野県でもそれを味わえるとは嬉しい限りである。
「少しずつスープに溶かしながら味わってみてください」と言われ、トリュフの香りを楽しむ。
他店との違いを出す巧みな工夫である。
黒トリュフを乗せているラーメン店は東京のいくつかの有名店などで味わったことがあるが、長野県でもそれを味わえるとは嬉しい限りである。
「少しずつスープに溶かしながら味わってみてください」と言われ、トリュフの香りを楽しむ。
他店との違いを出す巧みな工夫である。
どんどん進化させたい!
お店は若い店主とその奥様のお二人で経営。
「この秋から新しいスープを作りました」と店主。
濃厚味のスープがそれだが、かつお、豚骨、サバ、鶏を合わせた濃厚ダシを支那そばとつけ支那そばの味に加えたという。
「もっと、味を進化させたい!」と抱負を語る店主だ。
「次に来るときには、ご飯ものも美味しいので食べてみてください」と言われ、これは、そう遠くない日にまた食べに来ないといけないなと思った。
「この秋から新しいスープを作りました」と店主。
濃厚味のスープがそれだが、かつお、豚骨、サバ、鶏を合わせた濃厚ダシを支那そばとつけ支那そばの味に加えたという。
「もっと、味を進化させたい!」と抱負を語る店主だ。
「次に来るときには、ご飯ものも美味しいので食べてみてください」と言われ、これは、そう遠くない日にまた食べに来ないといけないなと思った。
お二人とも長野県外のご出身だそうだが、「箕輪町は、人が優しいので、とても住みやすい」という。
長野県は首都圏からの移住人気の高いところであるが、その中でも箕輪町の移住人気は年々高まっていると聞く。
その理由の一つに「子育て支援の充実」があるようだが、お二人から箕輪町の魅力を聞くにつれ、この「乃の和」は、間違いなく地元の心をわしづかみにすると確信した。
長野県は首都圏からの移住人気の高いところであるが、その中でも箕輪町の移住人気は年々高まっていると聞く。
その理由の一つに「子育て支援の充実」があるようだが、お二人から箕輪町の魅力を聞くにつれ、この「乃の和」は、間違いなく地元の心をわしづかみにすると確信した。
文・写真:たこにわ
*店舗情報・メニュー内容は取材時点の情報でございます。
*店舗情報・メニュー内容は取材時点の情報でございます。