【Let''s郷土料理】年末に翌1年分をどっさり仕込み!

【Let''s郷土料理】年末に翌1年分をどっさり仕込み! 愛媛の郷土調味料「麦入り味噌」を作ろう

今年はコロナ禍で年始年末に帰省を見合わせる人も多いなか、やっぱり恋しい実家の味といえば味噌汁と答える人も多いのではないでしょうか。日本にはいろんな調味料がありますが、味噌ほど地域性が強いものはないのかも。やっぱり生まれ育った郷土の味噌が1番! という人も多いのでは。今回は、愛媛・東予地方に伝わる麦入り味噌の作り方をご紹介。実家に帰省できない人も、ぜひこの機会に郷土の懐かしい味をたっぷり手作りしてみて。

「麦味噌」ってなに?


全国には800以上の味噌蔵があるとも言われていて、日本全国各地で味噌の種類もさまざま。特に東日本と西日本では、味噌の材料も異なっています。東日本では信州味噌に代表される米味噌が主流ですが、西日本の九州・四国・中部地方の一部では麦を使った麦味噌が主流。麦味噌の特徴は、やや低めの塩分と、強めの甘み。


四国・愛媛県の東予エリアでは米や大豆もよく採れたこともあり、麦に米や大豆を合わせた味噌が主流。麦だけの味噌よりも、麦味噌圏外の人にも食べやすい味わいです。


またこの東予エリアでは、家族が翌1年分に食べる量の麦味噌を、年末にかけて地元のお母さんたちがたっぷり仕込む風習も!


今回は、東予のお母さんたちの麦味噌仕事に密着。出来上がりが約30kg! という、桶にたっぷり入る味噌レシピを教えてもらいました。コロナでなかなか帰省できないことも多いけれど、ぜひ郷土の懐かしい味を家庭でも再現してみて。



お母さんたち
地元のお母さんたちが一堂に会しながら仕込むことも多い、愛媛県東予の味噌仕事風景。


 

レシピ
【材料】


麦……15kg
米……10kg
大豆……4kg
塩……4kg
種麹……1袋
米麹……1袋
日本酒、ホワイトリカー……適量
※4人家族が1年分に食べる分量。味噌消費量が多い昔ながらの家庭向けの分量なので、家庭ごとに調整を!
※仕込みには約4日間程度が必要。


【作り方】


仕込み1日目


【1】米、麦、大豆の材料を洗う。
【2】大豆を重量の3倍の水に浸しておく。同様に米、麦も水に浸して給水させておく。
(水に浸す時間は、冬季で米が20〜24時間程度。麦で4〜5時間程度。大豆で5〜6時間程度)


仕込み2日目


【3】水に浸した米、麦はザルに上げて水切りをしておく。

 
麦イメージ
ザルに上げて水切りしておく時間は、米で1時間、麦で30〜40分程度。


 

【4】米と麦をそれぞれせいろに入れて、蒸し器で蒸す。大豆は鍋で弱火で1時間ほど煮て、一旦火を止めて再び弱火で4〜5時間炊き続ける。

 
せいろ
せいろに入れて、米は1時間〜1時間半、麦は30〜40分程度蒸す。


 

【5】テーブルの上に白布を敷き、蒸した麦と米を出してよくほぐして40度ぐらいまで冷ます。冷めたら種麹と米、麦を混ぜる(種麹の量…麦15kgで12〜13g、米15kgで15gが目安)。

 


冷ます
せいろからで蒸しあがった麦と米を白布の上に出して、しゃもじでかき混ぜながら冷ましていこう。


 

【6】大豆が熱いうちに、ミンチやマッシャー等で細かく潰して塩を混ぜる(大豆1kgに対して、塩1kgが目安)。

仕込み3日目


【7】麹の手入れ。種麹と混ぜ合わせた米と麦を、清潔な蒸し布に包んで、発酵機に入れて発酵させる。その後、発酵の状態を見て、麹の塊をほぐしながら数回に分けて混ぜる。

 


発酵機
写真のような発酵機がない場合は、毛布に丸く包んで湯たんぽや電気カーペットの上に置いて発酵させるなど、工夫して保温を! 上下均一に人肌程度に温まるよう、適宜ひっくり返しながらがポイント。


 


仕込み4日目


【7】発酵機で発酵が終わった麦麹、米麹と大豆をよく混ぜ合わせ、日本酒を加えてさらによく混ぜる 。
【8】混ぜ合わせた材料で味噌玉を作る。
(味噌を入れる桶に振り塩をするか、ホワイトリカーでスプレーしておく。げんこつ大の味噌玉を作り、桶に叩き込みながら詰めていく)

【9】桶が一杯になったら、表面を平らにならして振り塩をする。その上をサランラップ等で覆って中フタをしたら、仕込み完成!


桶
味噌玉を叩き込みながら詰めたあとは、桶の中に空気が入らないように気をつけながら平らにならしていくのがポイント。

さて、長らくの味噌仕事お疲れさまでした!  味噌の取り出しは、仕込みから1カ月以上置いてから始めましょう。取り出したあとは、平らにならしてから重石をしておくのがポイント。また、置き場所は日の当たらない薄暗いところに。味が変わりにくくなります。



自分で作った大切な麦入り味噌で、ぜひ家族や大切な人に郷土の味をふるまってあげてくださいね。

 

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