ごはんのお供に、柿の種。……何を言ってるの?と思われるかもしれませんが、実はこれが絶品なのです。SNSでも話題、新潟土産の新定番になりつつある「柿の種のオイル漬け」をお取り寄せ。この斬新なアイデアは一体どうやって生まれたのか? 製造元である、阿部幸製菓株式会社の白井さんにお話を伺いました!
「柿の種」がごはんのお供になる?
「柿の種」とはもちろんあの「柿の種」です。辛味の効いた醤油味が特徴的な、三日月のように細長い、定番のあられ菓子。もちろん、そのままごはんのお供にするわけではありません。その噂の商品とは、こちら。
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その名も「柿の種のオイル漬け」。みなさん、これだけ見ても「本当においしいの?」と思うかもしれません。私も初めて見たときは、「そのまま食べたほうがおいしいんじゃ……?」などと思っていました。
しかし、発売開始直後からSNSやメディアなどで目にするたび、大絶賛されています。今では、新潟土産として現地で購入していく人や、都内のアンテナショップなどでも人気商品になっているということで、今回、満を持して「にんにくラー油」と「だし醤油仕立て」の2種類を実食してみました。
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「柿の種のオイル漬け」いざ実食。
改めてじっくり見てみると、瓶の中は2層にわかれています。具材が細かく砕かれた下層と、その上に乗せられた原型のままの柿の種。それぞれ、全体は特製のオイルに漬かっています。柿の種のカリカリ、サクサクの食感は一体どうなっちゃうの?と気になるところ。
というわけで早速ですが、とにかく食べてみましょう。まずは「にんにくラー油」から。
新品のフタをひねり「ポンッ」と開けた瞬間に、にんにくとラー油のいい香り。その香りだけでも食欲がそそられます。見かけは食べるラー油のような感じですが、柿の種が入っていることで一抹の不安を感じてしまう自分もいます。
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食べる前に、まずは2層にわかれた瓶の中をザクザクと下から掘り起こすように混ぜていきます。ある程度混ざったところで、まずはそのまま食べてみることに。下層の細かな具材たちと、上層の柿の種をバランス良くスプーンで取り、一口。
カリカリ、ザクザク。なんと柿の種の軽やかな食感は残っていました! その食感に驚くと同時に、口の中にはにんにくの香りとラー油の辛味、旨味が広がります。飲み込んだあともにんにくが後を引き、すぐにもう一口、そしてまた一口、とどんどん進んでしまう。これだけでもお酒が進みそう。この時点で中毒性の高さを感じます。
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そしてごはんの上にも乗せて、また一口。うん、すごくおいしい。
お米の甘みと合わさって、そのまま食べるよりも少しマイルドな味わい。温かい湯気がにんにくラー油の香りをふわっと広げ、旨味もより際立ちます。ふわふわの炊きたてごはんと、オイル漬けのザクザク食感も絶妙。これ、本当に止まらないおいしさです。ただ、にんにく感が強めなので(それがおいしい)、人に会う前は食べすぎに要注意! 1日を終えたあとの夜ごはんなら、思いっきり食べられそう。
続いて、もう一方の「だし醤油仕立て」はどうでしょうか。
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フタを開けた瞬間にガツンと香った「にんにくラー油」とは一転、お出汁とピーナッツの香ばしい落ち着いた香りです。味も、先ほどの「にんにくラー油」にくらべるとかなり優しい味わい。醤油の中にかつおだしがしっかりと効いていて、奥深い和風味に仕上がっています。砕いたピーナッツの香ばしい香りと食感もアクセントになっていて、ふと、いつの間にかごはんが進んでいることに気づきます。
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「にんにくラー油」のほうが中毒性は高いものの、「だし醤油仕立て」は和食らしく誰もが馴染みやすい味わいで、大人から子どもまでみんなで楽しめます(柿の種の辛味は少し残っているので、小さなお子さまは少しずつ食べてみてくださいね)。しかもこちらはにんにく不使用なので、人に会う約束があっても食べすぎOK! 安心です。
どうやって生まれたの?
……と、ここまで実際に食べてみて、そのおいしさ、魅力はよくわかりました。どちらも止まらないおいしさです。味はもちろん、食べた瞬間の柿の種の食感には特に感動しました。
しかし、この斬新なアイデアはどのように生まれたのか? そして、オイルのなかで柿の種が湿気らないのはなぜなのか? 気になることがたくさん出てきます。そこで、製造元の阿部幸製菓さんにお話を伺いました。
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誕生エピソード&アレンジレシピも紹介!
「柿の種のオイル漬け」の生みの親である阿部幸製菓株式会社は、新潟県小千谷市に本社を構える食品製造メーカー。普段から米菓やお惣菜を製造するなかでも、特に柿の種の製造メーカーとして著名な企業です。今回は、同社の白井さんが質問に答えてくださいました。
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まず気になるのは「どうやってこの商品が生まれたのか」ということ。早速ここから質問していきます。
最初は「柿の種をごはんのお供にする」という斬新な商品アイデアに驚きました。これは、どのような経緯で生まれたのですか?
もともとは、おつまみとして定着している柿の種をもっと別のシーンでも楽しんでもらう方法がないかと考えていたんです。また、すでに新潟の名産品である柿の種を使って、話題になるような新しい新潟土産を作りたいという思いもありました。そうすることで、柿の種業界も盛り上がればいいなという思いもあって。そんなふうに考えるなかで、「ごはんのお供にする」というアイデアが生まれました。それから「柿の種を食卓に」というテーマを掲げ、試行錯誤して完成したのが「柿の種のオイル漬け」だったんです。
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なるほど。だからこそ、この攻めたアイデアだったのですね! そして柿の種の食感にもびっくりしました。オイルのなかで湿気ないのはなぜなんでしょう?
ありがとうございます。実はここが企業秘密なのです。自社で製造した柿の種を使用しており、その特性もよく承知しているので、それに最も合うレシピに設計しました。……ということしかお伝えできないのです、すみません。
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そこが鍵ですよね。この食感に感動する人は絶対に多いと思います。商品化まで大変だったのでは?
そうですね。やはり柿の種を湿気ないようにするのにいちばん苦労しました。現在商品化されているものは、1年経っても湿気ないんですよ。これを実現するために、約2年の開発期間がかかりました。
このまま1年持つとは、すごいです。ごはんに乗せる意外にもおすすめの食べ方はありますか?
個人的にいちばん好きなのは「お豆腐とアボカドのサラダ」。「柿の種のオイル漬け」のにんにくラー油を少し乗せて、和えて食べるととてもおいしいですよ! それから、豆乳に入れると“豆乳坦々風”になるので、そのつゆでいただくおそうめんも、夏の暑い日には食が進んでおすすめです。
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あとは、きゅうりと和えるだけでもおいしいですし、栃尾の油揚げにネギと「にんにくラー油」をたっぷり乗せるのも気に入ってます。この辺は主にビールが進むアレンジですね(笑)。それから社内では、チャーハンとポテトサラダのアレンジも人気ですよ!
そんなにたくさんアレンジ方法があるんですか!
ほかにもたくさんあって、公式ブランドサイトにもアレンジレシピの例が乗っています。ぜひそちらも試してみてくださいね!
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そうなんですね、早速私も試してみます! 白井さん、ありがとうございました。
ありがとうございました!
柿の種はいろんなシーンで使える万能調味料だった
「柿の種のオイル漬け」は、アレンジ方法も多彩だということがよくわかりました! ごはんのお供としてだけでなく、冷蔵庫に常備しておけば何かと使えるシーンも多そうです。瓶自体も大きめでボリュームがありますが、ごはんとだけでも1瓶全部食べきってしまいそう。白井さんの話を聞いて「やっぱりもう1瓶必要かも……」と思い始めました。
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そして今回、白井さんにお話を伺うなかで、自社製品の「柿の種のオイル漬け」が多くの社員さんに愛されている様子も感じられました。それぞれお気に入りレシピがあるのも素敵です! 商品を購入された方も、ぜひいろんなレシピを試してみてくださいね。
「柿の種のオイル漬け」は、今回ご紹介した「にんにくラー油」「だし醤油仕立て」のほか、さらに辛味と旨味にこだわった「激辛にんにくラー油」もあります! 新潟唐辛子工房「からし屋大祐」の手造り一味唐辛子「超鬼殺し」を使用した激辛好きのための一品。「にんにくラー油」の辛さでは物足りないという方は、ぜひこちらも試してみて。
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これらの商品は、阿部幸製菓株式会社のオンラインショップでお取り寄せできるほか、東京都内のアンテナショップ「表参道・新潟館 ネスパス」などでも取り扱っています。
なかなか旅行に出かけづらい今、ぜひおうちで全国各地の味を楽しんでみてはいかがでしょうか。「ソトコトオンライン」では、ほかにも各地のおすすめお取り寄せグルメをご紹介しています。ぜひ参考にしてもらえたらうれしいです。
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(※記載している内容は取材当時の情報のため、変更している場合があります。ご注意ください。)