【ソトコト×ヤモリの空き家エコノミー連載】第4回目(後編)。日本の各地域を再生して、地域を活性化、関係人口を推進していくプロジェクトが「ソトコト×ヤモリの空き家エコノミー」。毎回ゲストを迎えてソトコトと一緒に対談。
日本の築古戸建ての再生賃貸事業を手掛ける株式会社ヤモリ代表の藤澤正太郎さんが毎回、ソトコトと一緒にゲストを招いて、日本の各地域の空き家から推進する地域活性化、関係人口作り対談。
第4回目(後編)。前回の第4回目(中編)に続いて、きこり先生が、投資家目線で空き家エコノミーの未来や方向について語ります。
地域の空き家は、今後、地方創生の起爆剤となるか?
藤澤 この先、空き家物件を地方創生の起爆剤として活かすには、どうすればいいと考えていますか?
きこり先生 行政や不動産会社の人と話していて、いつも感じるのは、地域を盛り上げていくためには、地域の不動産の価値を上げていくためには、そこに住んでいる人がいて、住宅の需要がキチンとあることが不可欠だということです。私は福岡に住んでいますが、天神ビッグバンを中心に新しい建物が次々と建っています。その盛り上がりを持続させるには、その周辺に住む人が重要。その地域に「住みたい」と思う人がいて、その先に仕事や文化が生まれる…この順番が重要だと考えています。
藤澤 つまり、「住まい」「住む人」が地方創生の土台になる、ということですよね!
きこり先生 はい! 「住まい」が生活の大部分を占めるので、良い「住まい」を提供できれば、地方創生や発展の土台になると思います。もちろん新築に住むのも良いですが、空き家や中古物件といった既存ストックを活かすことで、住宅にかける費用を抑えて、教育費やレジャー、趣味など別のことに回せます。それが住まいの先に仕事や文化が生まれ、地域が活性化するという、私の考え。地域の住宅は生活の自由度が高い…つまり土地が広かったり、ペットを自由に飼えたり…相対的に豊かな生活ができるのです。
藤澤 空き家物件がきれいになって移住者が集まり、前から住んでいる人たちもさらに集まって、そこから何か新しいものが生まれる…そんな地域になったら素敵ですね!

地域を活性化していきたい…
積極的にイベントに出演し、
自分の経験を伝えるきこり先生。
今後、空き家エコノミーで目指すべきこと…日本の住宅に古きを良しとする文化を作ること
藤澤 今後の展望として、どういう空き家ビジネスをやっていきたいですか?
きこり先生 日本の現状で残念に思うのは、築年数が古い建物がマイナスだと見なされてしまう不動産文化です。 例えば、スウェーデンのヘルシンキやニューヨーク、パリなどでは古い建物ほど価値が高いと評価されています。 日本だとお寺や神社といった文化財の例外はありますが、古いものへの肯定的な価値観が欠落していると感じます。
藤澤 古き良き文化を作っていくということですよね。日本人は本来、物を大切にし、金継ぎのように使い込んでいくことが得意なはずです。江戸時代、明治時代はその文化があった。
きこり先生 そうですね。日本の衣食住でいうと、衣食はブランド力があると思いますが、住はまだブランド力が低いと思います。そこを古き良きものとして、住の文化レベルを上げていくというのが、長期的にやりたいことです。

空き家再生に通じるものがあると考える藤澤さん。
経済性を高めた先に、文化が生まれてくる…未来ある投資が未来ある世の中を作る!
藤澤 そうですよね。元々あるものを手入れしながら、長く使っていく文化は、元々日本人が持っていたもの。日本の古い建築は世界的には人気があって、個性的です。 日本の古民家を全部解体して、海外に持っていきたいという、海外富裕層も多いのです。解体もできないゴミ同然のように扱われる空き家も価値があると思います。
きこり先生 古いものが価値を持つムーブメントが起きてほしい。ヤモリが中心となって、地道に古い空き家物件を修繕して、「住まい」に変えていく。古い家や空き家を直して運用するムーブメントが、ようやく生まれ始めてきたと思います。それを文化や価値にまで高めたい。これはソトコトオンラインの力も借りながら、きちんと広報して、広めていきたいと思います。
藤澤 「不動産投資をしている人は怪しくて、お金が好きな人」という固定観念もなくしたい。古いものを再生して大切に使う…それで価値を高めて資産形成をしていく…ビンテージという価値を高めて、そこに投資家が集まってくる…空き家エコノミーもそれを目指します。
きこり先生 もちろんお金が流れていかなければ、経済性は生まれてこない…経済性を積み重ねていった先に、文化やファッションが生まれてくる。かつて昭和の高度成長期がそうであったように、未来ある投資で、未来ある世の中を実現していきたいと思います。

空き家不動産に関心のある参加者との集合写真。
前編
空き家不動産のヤモリサミットで人気の、きこり先生が登場! 空き家再生でもたらす経済圏を語る!【空き家エコノミー⑩】
中編
ここ数年で市場が変化…きちんと地域の事前調査ができれば、地方の空き家物件投資のリスクは低い! 【空き家エコノミー⑪】
【きこり先生プロフィール】
本名は廣瀬涼哉。2009年に筑波大学を卒業後、三菱商事株式会社に入社。上海駐在から帰国後に不動産事業をスタート。戦略コンサルティング会社への出向や育児のかたわら、地方の空き家を再生するために、築古の物件を購入し収益性が高い事業を構築。10年以上の事業経験をヤモリのサービスに注ぐ。
【藤澤正太郎プロフィール】
株式会社ヤモリ代表取締役。2011年に慶應義塾大を卒業後、三菱商事株式会社に入社。インフラ事業の海外案件とアセットマネジメントに従事。南米チリに4年間駐在。その後、NY本社の不動産ユニコーン企業であるKnotel IncのJapan GMを務める。2018年に株式会社ヤモリを創業し、日本の中古戸建て市場の活性化を通じた地方創生を目指す。












