【ソトコト×日本ワーケーション協会連載】ソトコトと日本ワーケーション協会がコラボして、各分野、各地域で活躍するワーケーション推進者をゲストに迎えて、毎回対談。ワーケーションにおける現在地や未来の展望を語ります。
第4回目のゲストは、ワーケーションを実践するだけではなく、HUB役として地域を盛り上げている3人の女性たち。栃木から義達祐未さん、富山から宮田唯さん、島根から林郁枝さんに直撃インタビュー! 前編、中編、後編に渡って、ワーケーションを推進する女性として、地域でどのような活動をしているかお話をお聞きしました。(前編)
俳優業、司会業から地方創生をテーマに起業した義達(よしたつ)さん! 栃木の魅力を発信
ソトコト 今回は、栃木、富山、島根を拠点に活動している女性たちに集まっていただきました。皆さん、ワーケーションを実践、推進しており、地域の外と中の人たちをつなぐHUB的な存在だとお聞きしました。まずはお一人ずつ、現在の活動を教えてください!
義達 栃木県出身の義達祐未です。まちづくりだったり、栃木県内や栃木と他の地域をつなぐ仕事を、8年くらい前から取り組んでいます。高校卒業後、芸能界に入って俳優業を経験。NHK朝ドラに出演するという、ありがたいご縁までいただきましたが、このまま芸能の仕事だけを続けるイメージが持てなくなって…。迷っていた時に「地元栃木の魅力をもっと知ってもらいたい!」という自分の中にある「想い」に気づいて、地方創生をテーマに会社を設立しました。
ソトコト 芸能の世界にいたから、栃木の魅力に気づいたとか?
義達 そうですね。芸能の世界にいたからこそ、栃木県が他の県と比べてPRが足りないことに気づけたのかもしれません。しかし、それだけでなく、10代後半から10年近く東京で過ごした経験も大きかったです。一度栃木から大都会に出たからこそ、地元ならではの魅力を再発見することができました。

地元出身の俳優たちと東京で始めた
栃木県のPRイベント。
チケットは即完! 満足度も高かったそう!
ソトコト 芸能界での経験と東京で暮らした経験が、今に生きているんですね。
義達 はい、その経験があったから、今の「#とちぎけんV25」プロジェクトという地域事業ができているのだと思います。そのプロジェクトは、栃木県のバーチャルキャラクターユニットを作って、そのキャラクターたちに栃木の魅力をタレントのように発信してもらうという試み。今まで、県出身の有名人を観光大使に起用するのが一般的だったと思うのですが、それだと有名人の知名度に依存することになりますし、年齢を重ねていく中でその有名人のイメージも変わってきます…つまり、リスク要因が多いんです。でも、キャラクターというバーチャルな存在であれば、同じイメージのまま、長く愛される存在を育てていくことができると思いました。
ソトコト 他の都道府県でも広げられそうですね。
富山で公園や横丁を使って賑わいをつくる宮田さん! 実践者としてワーケーションを推進
ソトコト では次に富山の宮田さんの現在の活動を教えてください。
宮田 生まれも育ちも、富山県富山市の宮田です! 2024年に独立するまで、富山のまちづくりの会社にいまして、そこで主にワーケーション推進の業務を統括していました。富山県の委託で「めぐるとやま」というwebサイトを作って、ワーケーション情報を発信したり、ワーケーションのイベントを企画、集客して、現場の運営をしてと……ほぼすべての業務を担っていました。
ソトコト ワーケーション推進のど真ん中にいたわけですね。
宮田 そうですね。独立してからも、日本ワーケーション協会に関わらせてもらっていますので、現在も富山含めて国内外の幅広い地域で、ワーケーション事業の推進に携わっています。
ソトコト 国内外とは幅広い! なぜワーケーションに関わるようになったのですか?
宮田 きっかけはコロナでした。コロナ禍前までは、以前勤めていた会社で富山城址公園でキッチンカーを出すイベントを開催したり、コンテナを使って富山の街中にある横丁を運営したり……。大好きな富山に人を呼び込み、賑わいを作っていく…地域活性化の仕掛けづくりの仕事をしていました。

横丁の周年イベントにて。
それがコロナ禍で、飲食事業を含む様々なプロジェクトをストップせざる得りました。そこから、何か自分にできることはないか探り、ドライブスルー式のテイクアウト販売イベントを開催したり、とにかく必死でした。その後、環境省のワーケーション事業に取り組ませていただいたことをきっかけに、富山県全域のワーケーション事業を推進する担当者になりました。
ソトコト めちゃくちゃ行動派ですね。行動派と言えば、島根の林さんは、東京の外資系IT企業を退職して、島根県に移住されたとか?
地域おこし協力隊の募集を知り、「いまだ!」と飛び込んだ林さん! 島根に移住したきっかけは?
林 もともと生まれが島根県出雲市なのですが、今は隣の松江市に住んでいて、8年半ほど経ちます。それまでは、東京に20年以上住んでいて、長く務めた日本マイクロソフトでは管理職も経験しました。移住を考え始めたのは、東日本大震災があった頃。仕事は楽しいけれど、東京以外で過ごすのも悪くないな、と思うようになって…同じ頃に、マインドフルネスとも出会い、ヨガをやり始め、今後の自分自身の幸せや生き方について、深く考えるようになりました。

マインドフルネスなヨガの時間も提供。
ソトコト 大手企業の肩書きを手放す不安はなかったのですか?
林 それが不思議となかったのです…。当時はとても忙しかったですが、仕事で海外も飛び回れるし、やりがいも感じていて、とっても充実した毎日を過ごしていました。でも、何十年も同じ業界で働いていて、このままでいいのだろうか…とモヤモヤした気持ちが出てきたのです。様々な地域へ移住することも視野に入れて情報収集をしていたら、松江市が地域おこし協力隊の募集をしていると聞きつけまして…「移住するなら今だ!」と、50代で退職して、夫と共に松江に引っ越しました。
ソトコト そこから、コワーキングの運営に至るわけですよね。どういう経緯だったのでしょうか?
林 協力隊の仕事は、活動プランを企画提案できる「フリーミッション型」で、当時、松江市が「お試しサテライトオフィス」を通じて、IT企業の誘致を推進していました。今まで培ったIT企業での経験とマインドフルネスをお伝えする活動を活かせると思い、携わせていただけることになりました。
ソトコト IT企業のキャリアも活きたのですね!
林 はい! サテライトオフィスの推進って、結局、今でいう企業向けのワーケーション推進みたいなもの。協力隊の仕事を終えたあと、ワーケーション事業であれば、ビジネスとして成立する可能性があると確信し、起業に踏み切りました。
ソトコト さらにすぐ起業まで踏み切った行動力は凄いですね!
林 そして、ワーケーション事業を起業する中で気づいたのは、集中して仕事ができて、地域の人たちと交流できる場所としてコワーキングスペースの存在が、地域には不可欠なのだと…! そこから、「地域課題解決プロジェクト」として、ワーケーションで訪れた人たちも一緒にコワーキング施設を企画構想し、私の会社が運営を担うことになったのです。
ソトコト その行動力にワクワクします! 3人とも、自分の心がストレートに選んだ生き方を実践されているのがカッコイイです。(中編に続く)
中編
ワーケーションを推進する女性たちの共通項「自分が幸せにならなくては、地域も幸せになっていかない!」【ローカル×ワーケーション⑫】
【義達祐未プロフィール】
YUM innovation合同会社代表社員、栃木県とちぎ未来大使、東京栃木県人会理事。栃木市出身。高校卒業後、芸能界入り。NHK「高校講座物理」司会や、連続テレビ小説「花子とアン」をはじめ、様々な作品やCMに出演。2017年、クリエイターと共に、ものづくりやまちづくり(地方創生)に取り組み、エンタメで社会に寄与できる会社を目指す。県の行政改革にも携わる。東京と栃木の二拠点+ワーケターとして、全国どこででも仕事ができる環境作りをしています。
【宮田唯プロフィール】
富山県にて約5年間、まちづくりに従事。横丁というユニークな地域拠点の運営管理をはじめ、国・県・市町村による各種行政事業の企画提案・運営・実施管理、地域イベントや観光・移住促進に関するコンテンツ制作まで、幅広い業務を担う。富山県および県内各市町村が連携する広域ワーケーション推進事業では統括責任者を務め、県内外のワーケーションプロジェクトに実績を持つ。監修・制作実績に、富山県公式ワーケーションポータルサイト「めぐるとやま」など。
【林 郁枝プロフィール】
島根県松江市在住、ワークアット(株)代表取締役社長、コワーキングスペースenun 運営責任者&コミュニティマネージャー。2017年まで15年間、日本マイクロソフトでスタートアップ、ビジネス開発などを担当。仕事中心の生活から心と身体の健康が一番大切なことを実感し、ヨガや瞑想等の講師としても活動中。2018年に東京から松江市に移住し、地域おこし協力隊として産学官金連携の実証実験プロジェクトをプロデュース。コワーキングスペースenunの運営事業にも携わります。
【一般社団法人日本ワーケーション協会プロフィール】
ワーケーションを通した「多様性が許容される社会実現」を目指し、2020年7月に発足。300を超える会員(自治体・企業・個人)とともに、様々な取り組みを行っています。












