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ワーケーションを推進するために国家公務員を辞職! 官民連携ワーケーションの新しい夜明けは、ここから始まった!【ローカル×ワーケーション㉗】

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【ソトコト×日本ワーケーション協会連載】ソトコトと日本ワーケーション協会がコラボして、各分野、各地域で活躍するワーケーション推進者をゲストに迎えて、毎回対談。ワーケーションにおける現在地や未来の展望を語ります。
第9回目のゲストは、一般社団法人官民共創未来コンソーシアム上席理事の箕浦 龍一さん。日本ワーケーション協会の特別顧問も務めています。ワーケーションとの出会いをきっかけに総務省を退職した箕浦さん。前編、中編、後編の3編に渡って、官民それぞれの視点から見た官民連携ワーケーションについて深堀っていきます。(前編)

総務省時代にワーケーションと出会い…きっかけは軽井沢から始まった!

ソトコト 本日はよろしくお願いします。箕浦さんは元々総務省で国家公務員として長年ご活躍されていましたが、ワーケーションに関わるようになったきっかけは何だったのでしょうか?

箕浦 実は総務省でオフィスの働き方改革などに取り組んでいた頃、軽井沢の別荘に住まわれている、とある重鎮の方から「軽井沢にワーケーションを誘致したい」と相談を受けたのがきっかけでした。実はその方というのが、日本ワーケーション協会で特別顧問を務めていらっしゃる鈴木幹一さんでした。当時はワーケーションなんて言葉も全く知らなかったので、最初は正直「何を言ってるんだろう?」と疑問に思いました。しかし、実際に軽井沢に会いに行って、お話を聞いてみると「これは面白い!」と。世の中が、働き方が変わり始めていることを肌で体感し、自分の担当業務とは関係なかったのですが、ワーケーションというモノを後押ししていきたいと思い、動き始めました。

ソトコト 信州大学で特任教授や軽井沢ソーシャルデザイン研究所の代表理事を現在されている鈴木さんですね! その鈴木さんのお話を聞いて、ご自身でもワーケーションについて調べ、全国の自治体を巻き込んで推進されていったのですね。

箕浦 はい。和歌山県白浜町のワーケーション事例なども知り、当時総務省から和歌山県庁に出向し担当課長を務めていた天野宏さん(現日本ワーケーション協会顧問)と連絡を取り合って「全国にワーケーション広げよう」と。既にワーケーションに取り組んでいた長野県と和歌山県を巻き込んで、ワーケーション自治体協議会を立ち上げました。最初は60団体ほどでしたが、コロナ禍を経て200近くの団体の方々にご参加いただきました。

国内のワーケーション先進地の
一つとして知られる軽井沢。
ワーケーションで、この地を訪れる人は今も多い。

国家公務員の安定した給料を捨てて猛烈後悔⁉ 私が霞が関を飛び出した理由

ソトコト ワーケーションへの並々ならぬ思いを感じます! 総務省の安定したキャリアを捨ててまで独立を決意された背景には、どのような思いがあったのでしょうか?

箕浦 ワーケーションを通じて霞が関の外にあるコミュニティと関わる中で、世の中の変化に敏感になったんです。その時に初めて、「ここ(霞が関)は、外よりも遅れているんじゃないか?」ということに強い危機感を感じるようになりました。若い人たちは時代が変わっていることに気づき始めているのに、私たちが古いやり方や独自のルールに固執している…それに気づいてしまったんですね。そうしたときに、中から組織を変えていくよりも、外に出て確固たる実績を作った方が組織を変えられるのではないか…ひいては世の中の役に立てるのではないかと考えたのが、総務省を辞めてワーケーションを推進するようになった背景です。

ソトコト 総務省、国家公務員と言う枠組みの中から、組織を変えるのは、やはり難しかったのでしょうか?

箕浦 そうですね。組織の中にいると内部のルールに縛られ、合意形成にも多大なエネルギーが必要なことは事実です。組織もデカいし、官邸の了解を得るためのハードルもあり、さらに与野党という壁もある。それなら外から変えていったほうが早いんじゃないかと思ったんですね。まあ、安定した給料がなくなったことには猛烈後悔していますけど(笑)。

総務省在籍時から全国各地へ
ワーケーションに赴いていた箕浦さん。
外とのつながりが増えるほど、
内側から組織を変えることの難しさを感じることに…。

これからの地方創生…「消費型観光」から「価値を与え合うワーケーション」へ

ソトコト 給料の件は切実ですね(笑)。そんな、ワーケーションに熱い思いを抱く箕浦さんから見て、「ワーケーション」は観光とどう違うのか、お考えを伺いたいです。

箕浦 従来の観光は、地域の資源を消費する「資源消費型・浪費型の観光モデル」が多かったと思います。一時的に地域にお金が落ちても、地域資源や観光価値をすり減らすような形では、結果、地域の価値そのものが下がってしまうことがあります。一方でワーケーションは、地域の中にいる人と外から来た人が交わり、互いに「人との繋がり」や「情報」という価値を与え合うことができます。

ソトコト ただ行って楽しむだけでなく、人と人が交わることが重要なのですね。

箕浦 その通りです。これだけデジタル社会になり、オンラインで何でもできる、何でも手に入る時代からこそ、リアルで人と交わり、体験することの価値は非常に高まっています。ワーケーションは地域と人が深く関わり合い、地域が本当に元気になっていくための必然的な取り組みだと思っています。(中編に続く)

中編
待ってるだけではダメ! 官民連携ワーケーションのカギは、いろんな地域に自ら足を運んでできる濃厚なコミュニケーション【ローカル×ワーケーション㉘】

後編
大事なのは多様性を認め合うこと! 定年=社会からの卒業にしたくなければ、ワーケーションで地域に出かけよう!【ローカル×ワーケーション㉙】

観光価値そのものをすり減らすのではなく、
人と人が交わることで、
訪問者も受け入れ地域側も
価値を与え合うことが、地域の真の活性化にも繋がる。

【箕浦龍一プロフィール】
1991年総務庁(現総務省)入庁。働き方改革等で実績を上げ、2021年に退職し、独立。一般社団法人官民共創未来コンソーシアム上席理事、一般財団法人地域活性化センターシニアフェローとして全国の地域活性化や人材育成に尽力。

【一般社団法人日本ワーケーション協会プロフィール】
ワーケーションを通した「多様性が許容される社会実現」を目指し2020年7月に発足。300を超える会員(自治体・企業・個人)とともに、様々な取り組みを行っている。

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