台風情報などでよく耳にする「大東諸島」。沖縄本島から東へ約400km離れたところにある、北大東島と南大東島からなる諸島です。その大東諸島の郷土料理を食べることができる那覇市の『喜作』に、ちょっと変わったメニューがあると聞いて訪れました。
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「大東寿司」とは?
大東寿司は、島の魚を醤油ベースのたれで漬け込んだ握り寿司のこと。光沢のあるネタが特徴的で、ねっとりとした食感と甘じょっぱさが絶妙の一品です。大東寿司を出しているお店は沖縄県内にいくつかあり、那覇空港などではお土産としても購入することができるようです(2022年現在)。
お寿司の驚きのアレンジ
『喜作』は、大東島出身の主人が切り盛りするお店。大東寿司はもちろん、島の豊かな海の幸を生かした豊富なメニューを揃えており、遠方から沖縄を訪れた旅人の心を十分に満たしてくれます。ある沖縄に関する本を読んでいると、このお店に裏メニューがあるとの情報が。その名も「大東寿司のてんぷら」。お店のメニューには書いておらず、恐る恐るご主人に尋ねてみると、すんなり「あるよ」とのこと。期待に胸を躍らせていると、出てきたのがこちら。
パッと見ただけでは、まさか中身がお寿司とは思わないでしょう。サクッとした衣の中は、ふわふわのシャリに大葉のアクセントが効いていて、最高においしい!! 初めて口にする料理にたじろぎ、「どうしてお寿司を揚げようと思ったのか」と聞きそびれてしまいました……しかしそれは、さして重要ではありません。南大東島ではご兄弟もお店をしているそうで、いつか訪れようと心に誓い、その数か月後には実際に足を運んだのだから、この感動がお分りいただけるでしょう。
魅惑の島、大東島
大東諸島へは、沖縄本土から飛行機あるいはフェリーでアクセスすることができます。長時間かかるフェリーに乗れば、“クレーンで上陸”という唯一無二の体験もできるのでおすすめです。大東寿司以外にも、たくさんの絶品グルメが待っています。
文・写真:あおのり