あなたは読めますか?「茂木」
もてぎ?しげき?いえいえ、違います!
正解は「もぎ」です。かわいい響きですよね。
場所は長崎市内の南東部に位置し、橘湾に面した静かな漁港町。新鮮な魚介類が町中のお食事処でいただける上に、驚くほどお手頃な価格で提供されています。また、柑橘類の農作物も盛んに生産されており、水産業とともに有名な地域の中心産業です。
ゆっくりのんびりとした田舎町のイメージがありますが、意外にも長崎市内から車・バスで20分ほど走れば着いてしまいます。そのため、観光客や釣り人も気軽に足を運べる人気スポットとなっている茂木。今回はその地名の由来や魅力をたどってみましょう!
「もぎ」の地名の由来は?
調べてみると、こんな説が出てきました。
“茂木”という地名は本来“裳着”と記し、昔、神功皇后がこの地に立ち寄られた際、モミの浦と名付けられたのが転訛した説、また、この地で裳(衣の下袴)をお着けになったことから裳着になったとの説がある。しかし、現在の地形から考えると草木が繁茂し、魚が群れる浦から地名が起こったのではないかと考えられている。
出典:茂木街道 – 「ナガジン」発見!長崎の歩き方「http://www.city.nagasaki.lg.jp/nagazine/hakken0402/」
諸説あるようですが、茂木は本来「裳着」だった、というのが気になります。
なんと、この地域に「裳着神社」という神社もあるそう。先述の説のように、神功皇后が衣装を着けられた後に、この神社も建立されたと言われているそうです。今ある豊かな自然と海の幸からも、地名の由来が連想されますね。
茂木の魅力、あれこれ。
茂木の美味しいものといえば、鮮度が高いお魚、甘くて大きな茂木ビワ。料亭で頂ける美味しい海鮮グルメはもちろん、茂木漁港には釣り人も多く訪れます。お魚の楽しみ方も様々です。また、茂木ビワは5〜6月ごろに旬を迎え、長崎県内のみならず県外にも贈られ、愛される名産品。そんな茂木の魅力を地域外の人でも楽しめる、素敵なお宿を一つご紹介します。
「NAGASAKI SEASIDE HOTEL 月と海」です。茂木町エリアの観光活性化を目的として設立された「株式会社ここから長崎」が、旧料亭を建築改修し、デザイナーズホテルとして2020年12月に同ホテルをオープンします。ゲストルームからは穏やかな橘湾を一望でき、各部屋ごとに異なる窓辺空間で存分に景色を楽しめる造りとなっています。地元の食材を提供する併設レストラン「波まち食堂mog」なども今後オープン予定。“町を丸ごとホテルに”という構想で、地域の人たちとの交流や体験を宿泊者にも提供していけるように準備を進めているとのこと。
「もぎ」という親しみやすい名称の町には、今も息づく農業・漁業から生まれる美味しいモノや、喧騒から離れて心落ち着けるようなゆったりとした時間が流れています。あなたも、茂木の夜と朝、地域住民の営みに触れるひと時を過ごしにきてみませんか?