雄大な桜島の景色が広がる、鹿児島県鹿児島市。このまちと首都圏をつなぐ「かごコトアカデミー」で、まちを楽しむおおらかで魅力的な方々と出会い、心のマグマが動き出した受講生たち。その様子をお届けします!
大勢の人に出会い、つながりが生まれた。
九州南部の中核都市・鹿児島県鹿児島市。この地と首都圏をつなぐ「かごコトアカデミー」は、首都圏在住者が鹿児島市のまちや人を知り、つながりを作る中で、鹿児島市のことを自分ごとと捉えて関わり方を探っていく講座である。距離を超えたつながりが育まれることも特徴だ。
受講生は、鹿児島を一度も訪れたことがない者からUターンのきっかけを探す出身者まで、さまざまだ。ある受講生はいきつけのバーで本アカデミーの存在を知ったという。募集チラシに描かれた鹿児島市のロゴ「マグマシティ」を目にし、「鹿児島市にはなにか東京とは異なる熱量があるのでは」とピンときて受講を決めた。
東京で開催された2回の座学で関わり方を模索した受講生たち。11月、彼らは高揚感にあふれた表情で、3日間の現地実習に訪れた。いわゆる観光地巡りではない、「人とつながること」が目的のこの実習では、11名のまちのキーパーソンらが、受講生を迎えた。さびれる地元を見かねてUターンした人、桜島に惚れ込み移住した人、薩摩藩の郷中教育の理念を今に実践する人など、きっかけや方法は異なるものの、それぞれがまちに誇りと愛着を持ち活動している。
まさにマグマのような熱量ある地元の方々と出会い、受講生の目の色が真剣味を帯びてくる。熱のこもった質問に、丁寧に答える鹿児島の方々。互いの距離がぐんぐんと縮まっていく。
また、鹿児島市民など総勢130人が「まちを楽しむプラン」を企画するワークショップ「PLAY CITY! DAYS」のメンバーとの交流会も行われた。鹿児島内外の視点が交わり、初対面同士とは思えないほどにぎやかに、鹿児島の魅力やポテンシャルを語り合う。最後は会場全体が笑顔に包まれ、それぞれが再会を誓った。
充実の3日間を振り返り、受講生は「また会いたいと思える人ができた」「長くきちんと関わっていきたいと感じた」と口々に語った。実習をコーディネートした本アカデミーメンターの永山由高さんからは「鹿児島でつながった人たちと、“おかえり”と言い合える仲間になれれば」と温かいコメントが寄せられた。
おおらかで、ときに熱い鹿児島の人々と接し、“心のマグマ”が動き出した受講生たち。これから自分なりの鹿児島との関わり方を追求していく。彼らが再び鹿児島を訪れる日はそう遠くないだろう。