公立美術館の黎明期にあたる 1966 年に開館した長野県信濃美術館は、2021年4月、善光寺をはじめとする豊かな周囲の環境と調和する「ランドスケープ・ミュージアム」として新たに生まれ変わりました。
設計を担当した建築家・宮崎浩は、周囲の環境と“つながる美術館”をキーワードに設計を進め、県民をはじめ多くの関係者との対話を通じて、開かれた美術館の完成を目指しました。本展では新たに生まれ変わった長野県立美術館建設の歩み、その全貌を紹介します。(動画提供:株式会社プランツアソシエイツ)
「10 Mame Kurogouchi」
【会期】2021年6月19日 (土) ~ 2021年8月15日 (日)
【観覧料】一般500円、高校生以下又は18歳未満 無料(東山魁夷館との共通観覧料 一般800円)
【会場】長野県立美術館 展示室3
長野県立美術館は、日本を代表するファッションブランドである Mame Kurogouchi(マメ クロゴウチ)の美術館では初となる単独での展覧会を開催します。
10 Mame Kurogouchi と題する本展では、黒河内の私小説的とも言えるクリエイションの 背後に複雑にレイヤーされた諸要素を視覚化し、10年間に及ぶ創作の旅路を紹介します。 これまで発表されたコレクションに共通する10のキーワードが、デザイナー自身の ダイアリー、着想源となった品々や写真、テキスト、オリジナルのテキスタイル、コレクシ ョンのアーカイブなどを用いて多面的に可視化され、ブランドの思想の根底に触れるかのような空間を作り出します。黒河内の生まれ故郷であり、自身の最も初源的なルーツであるこの長野の地そのものを案内役に、10 周年を迎えたブランドの、これまで発表される事のなかったクリエイション の源泉を、静かにじっくりと感じることができます。
「めぐりあいJAXA—ながのとながめ」
【会期】2021年6月19日 (土) ~ 2021年8月15日 (日)
【観覧料】無料 【会場】長野県立美術館 展示室1
新美術館では、絵画や彫刻だけではなく、映像作品や写真といったジャンルについても積極的に紹介していきます。新しい取り組みとなる本展では、近年、著しい技術進歩を遂げ、また多くの映像作家、写真家のインスピレーションの源となっている宇宙観測技術をテーマに、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の人工衛星「だいち」が撮影した長野県の高精細画像を元にした映像作品を関連作品とともに展示します。宇宙から長野県を俯瞰する映像体験を楽しんでください。
主な出品作品
マヤ・デレン《夜の深み》(1952-59)
月周回衛星「かぐや」《月面 2007-2009年》(2018)
山崎博《ヘリオグラフィー》(1979)
マリアム・カパナゼ《無住集落》(2020)
陸域観測技術衛星「だいち」《長野 2007年》(2021)
常設展示「霧の彫刻 #47610 -Dynamic Earth Series Ⅰ-」中谷芙二子
美術館コンセプト「ランドスケープ・ミュージアム」を象徴する作品は、常設展示でご覧いただけます。
【会期】休館日を除く毎日(1日8回 09:30/10:30/11:30/12:30/13:30/14:30/15:30/16:30)
【観覧料】無料 【会場】長野県立美術館 水辺テラス
《霧の彫刻》とは、特殊なノズルから高圧力で水を噴出させ、人工的な「霧」を大量に発生させて制作する「彫刻」作品です。生成された大量の霧は、その場の地形や気象の影響で、揺らぎ、拡散しながら全てを蔽い尽くし、周辺の風景を白い世界に包み込みます。鑑賞者は、その中に踏み入れ、気象のわずかな変化を視覚化しながら漂い続ける霧を体感することのできる、自然と響き合う、媒介としての「彫刻」だとされます。
※新型コロナウイルス感染症等、諸般の事情により、展覧会の入場を制限する場合があります。公式HPにてお知らせしますので、ご確認のうえお出かけください。