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えんがわ音楽祭~水の音コンサート~(奈良県天川村)

横田美穂

横田美穂

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ソトコトペンクラブをご覧の皆さま、こんにちは。フルーティストの横田美穂です。

今回は2024年9月28日、29日に行われたえんがわ音楽祭のことをお伝えしたいと思います。

目次

えんがわ音楽祭とは

毎年秋に奈良県天川村 洞川温泉(どろがわおんせん)にて行われるえんがわ音楽祭〜水の音コンサート〜、ここは深い山々と豊かな水源に抱かれ、修行者たちの行場として約1300年もの長きにわたり歴史を紡いできた場所です。大峰山で修行をする修行者を癒すため、それから春夏秋冬、観光に訪れる人々でお宿は賑わっています。そのお宿のえんがわをステージにして演奏することから「えんがわ音楽祭」です。それぞれお宿のえんがわに掛けられた提灯の灯りがなんともノスタルジックな雰囲気で、川を流れる水の音と重なり響く音楽はとても心地良いです。

今年もたくさんのお客様にお越しいただき大盛況でした。写真家松尾香龍さんが撮影してくれた写真と共に振り返りたいと思います。

前夜祭

村立資料館のステージで行われた前夜祭。私も篠笛奏者の佐藤和哉さん、シンガーソングライターの南佳孝さんと共に出演しました。天川村の秋をイメージした「Autumn in Tenkawa」という私のオリジナル曲があるのですが、今回住友紀人さんにウインドシンセサイザーで共演していただきました。ウインドシンセの響きがとても幻想的でまるでこのあたり一体に立ち込める霧のように感じました。南佳孝さんの「Scotch and Rain」に私もフルートで参加させていただきました。このような機会を頂き、とても幸せを感じています。

前夜祭のはじめに篠笛奏者の佐藤和哉さんと一緒にご挨拶をしました。いつか和の篠笛と西洋の楽器フルートでここ、洞川温泉のイメージでコラボレーションができたら素敵だなぁと夢が膨らみます。

メインコンサート

メインコンサートは南佳孝さん、澤田知可子さん、KOKIAさん、篠笛奏者佐藤和哉さん、ボタンアコーディオン奏者桑山哲也さん、ScatRaw さん、スティーヴ エトウさんが出演されました。最後はみんなで。

ボタンアコーディオン奏者の桑山哲也さんと。メインステージではジョージ・ガーシュインの「I Love you porgy」を一緒に演奏していただきました。桑山さんのアコーディオンの音色は暖かくて明るくて胸がいっぱいになります。

風通しの良いバックステージでは待機しながら出演者も他のアーティストの演奏を楽しんでいます。お客様はもちろんのこと、普段なかなかコンサートで音楽に触れる機会のない村の方にも生の演奏を届けたい、そんな思いがあります。お宿で働くスタッフの方も時間ができたら急いでステージに聴きに来れる、この距離感の近さが魅力です。

旅館あたらしやさんのえんがわにて

ステージ前、大峰山を仰ぎながら自分に問います。常日頃、自分に誠実に音楽に向き合っているでしょうか。届けたい思いをフルートの音色に乗せて演奏できる力が十分に備わっているでしょうか。会いたい奈良の皆さまを思い浮かべ、このステージに立ち、自分を奮立たせます。もう少し気楽に演奏できたらと思うのですが、まだまだ、まだまだです。これが私の修行の形なのかもしれません。

音楽祭に関わってくださった天川村、洞川温泉の皆さまのご尽力に心から感謝しています。これからも多くの人に愛される音楽祭を作り続けていけますように。

リハーサル中に元気に走り回る息子。皆さんによくして頂いてとても楽しかった様子。音楽の環境に身を置いてたくさん吸収してほしいと願います。

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