“改(あらた)な価値”を“新たな価値”に 一般社団法人GOMITAIJI発足。SDGs の目標12「つくる責任 つかう責任」のターゲットである「廃棄物の発生防止、削減、再生利用及び再利用により、廃棄物の発生を大幅に削減する。」への啓蒙活動として、企業のアップサイクルや、GOMITAIJIの取り組みを紹介するコンテンツを「ソトコト×GOMITAIJI」としてソトコトニュース、ソトコトオンラインにて掲載していきます。初回は、一般社団法人GOMITAIJIの考えるアップサイクルについて、また現在の活動についてご紹介します。
2022年5月30日(ごみゼロの日)、アップサイクルに取り組む企業の課題を解決することを目的に、一般社団法人GOMITAIJIが設立されました。三浦征也代表理事はこれまで「卵殻」のアップサイクルを行ってきました。卵殻を原料に生み出されたインテリア資材は、すでに数万件の商業施設や建築物に利用されています。“改な価値”を“新たな価値”にするGOMITAIJIのアップサイクルとは、どんなものなのでしょうか。
目次
アップサイクルとは
近年、サスティナブルな社会への関心の高まりとともに「アップサイクル」への期待が高まっています。アップサイクルとは、「今あるものを利用して、付加価値のある別のものに作り替える」こと。
2015年の国連総会で採択されたSDGsでは、目標12「つくる責任 つかう責任」として「持続可能な消費と生産のパターンを確保する」が掲げられました。2050年には100億人を超えるとも言われる人口を支えるためには、限りある資源を有効に、最大限活用しなくてはなりません。
廃棄されるゴミを“素材”として再利用するアップサイクルは、すべての人が持続可能な生活を送るための取り組みなのです。
アップサイクルで広がる廃棄物の可能性
GOMITAIJIでは都内飲食店から排出されるワインやシャンパンなどのコルク栓を回収、洗浄、破砕して内装材のパネルとして製品化した「RECORK WOOD PANEL」や、デニム工場の端材を原料としたインディゴブルーの左官材「NURU DENIM」など、いずれもこれまで破棄されていた素材をアップサイクル製品として蘇らせてきました。
アップサイクルを企業に、そして社会に
GOMITAIJIを設立した理由を、三浦代表理事はこう述べています。
これまで、卵の殻を中心としたアップサイクルで製品の開発・製造を行ってきました。その活動を続けるうちに捨てられてしまう素材に関する課題が数多く寄せられるようになったんです。多くの企業がそのような問題に悩んでいる現状を、私たちがその解決の役に立てないかという思いから、一般社団法人GOMITAIJIを設立しました。
アップサイクルの必要性は世の中的にも高まってきています。アップサイクルを考える企業を支援し、社会・企業の課題を解決する活動を通じ“新たな価値”を波及させていきたいと考えています。
これまで捨てられてきた廃棄物が、アップサイクルにより姿を変えた製品として世の中に戻る、というサイクルを広め、「改(あらた)な価値」への驚きと気づきを与えようとしています。
アップサイクルやSDGsに関心があっても、具体的になにができるかわからない企業も多いのではないでしょうか。GOMITAIJIはそうした企業と協業し、課題解決のためにともに活動していきます。次回以降の記事では、GOMITAIJIと共に活動する企業の取り組みを紹介していきます。
破砕された化粧品のプラボトルはマテリアルボードの什器などに姿を変え、回収された店舗に戻ります。