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おばあちゃんが「修学旅行」の主役に!?累計1.7万人を感動させた陸前高田の“奇跡の民泊”が全国表彰

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「また絶対来るね!」別れ際、涙を流しながらおばあちゃんを抱きしめる高校生たち。そんな心温まる光景が、岩手県陸前高田市で10年続いています。震災から立ち上がった街で、高齢女性たちが主体となって運営する「修学旅行民泊」が、この度、公益社団法人程ヶ谷基金が主催する第16回「男女共同参画・少子化に関する顕彰事業」において、活動部門〈活動賞〉を受賞しました。


まるで「本当の孫」。1泊2日で人生が変わる魔法の食卓

岩手県陸前高田市。ここで活動する認定NPO法人SETが運営する民泊は、ただの「宿泊」ではありません。全国から訪れる中高生が、地域の一般家庭に滞在し、おじいちゃんやおばあちゃんと共に食卓を囲みます。暮らしの中で交わされる、震災の教訓や地域の歴史。初めは緊張していた生徒たちも、出発する頃にはまるで「本当の孫」のような絆を結んでいます。この「世代を超えた共感」こそが、陸前高田の新しい文化となっているのです。

累計1億円超の経済効果!高齢女性が街のリーダーに

今回の受賞は、男女共同参画社会の推進および少子化対策に資する、継続性・独自性・社会的波及性の高い研究・活動を表彰するもの。SETが2016年から継続してきた修学旅行民泊事業は、地域の高齢世帯、とりわけ高齢女性が主体的に参画できるまちづくりの実践として高く評価されました。

2016年の開始から10年間で、延べ1万7000人以上を受け入れ、民泊家庭への受入費支払いは累計で1億円を突破。これは単なる数字ではなく、おばあちゃんたちが「自分たちの力で稼ぎ、街を支えている」という誇りと生きがいを生み出している証拠です。健康増進やコミュニティ活性化にも繋がり、超高齢化社会の希望の光となっています。

震災から14年。若者と地域が共に育つ「循環型の社会装置」

SETの理事長・三井俊介さんは、震災直後にボランティアとして現地入りした元大学生です。「若者の“やりたい”を“できた”に変える」をミッションに掲げ、14年間街に寄り添い続けてきました。今や300世帯以上が関わるこの体制は、全国でも極めて稀な成功例。若者が新しい風を吹き込み、地域の大人がそれを受け止めて、ともに成長していく。陸前高田の民泊は、震災の悲しみを乗り越え、未来への「GOODなchange」を起こし続けています。

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