再び能登へ
8月末、再び能登を訪れる。稲刈りを目前に控えたタイミングで、今回も目的は草刈り。お米オーナーになることで自ら能登の農作業に参加し、地方の一次産業維持に関与しようとするものである。詳しくは前回の投稿を参考にされたい。

今回はなぜ我々が進んで草刈り作業に参加しているのかを我が事として分析したい。
お米オーナー制度のおさらい
「本氣のお米オーナー制度」とは、社会課題解決コーディネーター秋田大介さんが今年から募集を始めたもので、私達が第一期生ということになる。
参加費は11万円(税込)、稲作期間に2度能登を訪れ、田植え・稲刈りイベントにワクワク参加するのではなく、自主的に装備を整え、農家さんが本当に手伝って欲しいと思う草刈りや電気柵設置、その他の作業に2泊3日で本気で関わるわけである。リターンは米100キロと能登に関係人口(関係で終わらせるのかは今回の命題)として関われる事。本業は行政のシティプロモーションを担当しているが、一見、都心部から地方に飛び込んできてくれる上客である。

経験が物を言う
6月の作業からの再訪ということもあって、我々も草刈りに関してど素人なわけでもない。農家さんから貸与される農機具の扱いにも手慣れ、畝刈機に関しては我こそと順番待ちの様相だ。刈払い機のエンジン式、バッテリー式の感触についてや、ハンドル・肩掛けベルトのフィット感についての会話が続く。参加者誰もが能登の農業に貢献したいのである。
すでに再訪であるため、現地で手取り足取り常に指示がなされるかというとそうでもない。半日は、「こことここを分担よろしく」とグループ分けされ、そのグループの中でも役割を分担し、体調を崩さないように休憩も計画的に取得する。たまに農家さんが軽トラで通りかかる。しっかりやれている自分たちの姿がカッコいいと信じている。

共通の労働
では、「一人で能登に草刈りに行って来てください」と言われた時に、この「本氣のお米オーナー制度」は成り立つのかと言われると、それはまた違う。草刈りの労働後の大浴場、サウナ、水風呂、地域の店舗で地域の方と交流できる懇親会、そして部屋に戻っての二次会といった学生以来の楽しい感触。これを楽しみに昼の時間は作業に没頭しているというのが本音である。

能登に溶け込む
農家の的場さんに再会した時は「帰って来ましたよ」とガッチリ握手を交わす。定住促進協議会の担当さんとは、もうすっかり能登を助ける共通ミッションを持つ仲間だ。地域の若手農家さんと公民館の館長とは親睦会でご一緒させていただき、買い出しに行く地元スーパーのレジでは「また来ちゃいました」と挨拶できる関係。
そして自分の作業は雑になったかもかもしれないと思い、農家の的場さんに直接聞いたところ「役に立っとるよ」との返答が。貢献欲を煽るやり手マネージャーの一言である。

一度で切れない
今回の「本氣のお米オーナー制度」、お金を投じたら自然と課題が解決していくわけではない。オーナーがプレイヤーとなって手足を動かし、進んで地域に溶け込むことで農家さんの需要に応じ、参加者の貢献欲が満たされていく。
社会課題はこういうアイデアで解決していくんだろうな、と自ら体現できる。
来年に向けて、すでにこの制度を知った別地区の農家さんも手伝いを求めており、作業エリアは拡大していく模様だ。
第一期生として少なからず経験を積んだ我々が、仮にエリアリーダーとして役割を与えられるとすると……おそらく来年はマイ刈払い機持参で駆けつけてるかもしれない。
そうやって能登の農業の救済と社会課題解決の循環はつながっていくのである。

















