福岡県八女市立花町。
熊本との県境にある人口9,000人の小さな町に、超濃厚なとんこつラーメンで勝負するお店がある。
「あなたの心を鷲掴み」
なんともインパクトのある店名だ。
無化調が生み出すとんこつを超えたとんこつ
こちらのラーメンをはじめて食べた方は衝撃を受けるはずだ。
スープが濃い。なんとも濃いのだ。
濃度が高く、どろっとしている。
だが味の方はというと濃すぎることはない。
濃い中にもまろやかさがあるのだ。
確かに、美味しい。
その味わいのバランスが絶妙である。
提供するラーメンは3種類ある。
一番濃い「鷲掴みとんこつ」、次に濃い「Wとんこつ」、「とんこつ」である。
「鷲掴みとんこつ」は一般的なお店の約5-6倍の濃さだと説明している。
根っからのトンコツラーメン好きは、ぜひ「鷲掴みとんこつ」を食べていただきたい。
スープは無化調製法で作っている。
つまり化学調味料を一切入れていないのだ。
素材は「骨と水と醤油」のみ、それだけなのだ。
しかし、それだけでこの濃厚なスープができるという。
脂と調味料を一切入れずに本物のとんこつスープを作る。
そのために相当な手間暇をかけているのだ。
濃さがくどくないのは、そうした理由なのである。
福岡で一番になる!そして全国へ!
三浦店主は、その想いを持って宮﨑から家族を説得してやってきた。
家族やまわりは猛反対だった。
こんなところで商売がうまく行くはずはない。
もっといい立地の場所があるだろうと散々言われた。
しかし三浦店主は、田舎のこの地に店を構えたのだ。
こんな辺鄙な場所のお店に大行列を作れば圧倒的な輝きを放てる。
そして全国にその名を轟かせる
その戦略をずっと考えて、今も実行しているのだ。
お店は、今では一時間の行列が並ぶことが多くなってきた。
それでも食べたくなる味なのだ。
心を鷲掴みにされたお客さん達が、取材当日も開店前から並んでいる。
徐々にお客さんが増え出した
「お店もやっとこれで大丈夫だ。」
手ごたえを感じた直後だ。
今度はコロナによる緊急事態宣言が発令された。
そこからまたもや厳しい状況が続いていたが、最近になってやっとまた行列が並ぶ位になった。
三浦店主は言う。
「コロナで暇になったなど言い訳にはしない、したくない」
そう自分に言い聞かせているという。
挑戦的だが、やることをやりきっている。
そこには、たくましさや説得力がある。
飲食業界はコロナの影響を受けて苦しい状況だ。
三浦店主の熱い想いは、そんな飲食業界に関わる全ての人たちへ勇気を与える存在ではないだろうか。
店舗情報
住所:福岡県八女市立花町原島129-1
TEL:0943-24-8444
営業時間:11:00~14:00(14時までに入店すればOK)・日曜営業
定休日:月曜日(祝日の場合は営業)
Instagram:@anatanokokorowowashizukami
Twitter:@anawasi_0607
*店舗情報・メニュー内容は取材時点の内容でございます。