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地域に育ててもらった個性的なラーメンが並ぶ「らーめんHAGGY」【東京ローカルラーメン】

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街に溶け込み、多くの人々を魅了するローカルグルメには、作り手の個性が色濃くにじみ出ます。そんな店の料理だけではなく、その背景にある作り手の人となりをできる限り取材してお届けしたいと思います。
今回は京王線柴崎駅近くのラーメン専門店「らーめんHAGGY」です。
外観

外観

苦肉の策で台形になった入り口で洗練された雰囲気にリニューアルした「らーめんHAGGY」
京王線の各停列車しか止まらない柴崎駅周辺は、いまだ踏切があって昔ながらの雰囲気が残る街。その駅前の商店街に2010年3月、「らーめんHAGGY」がオープンした。昨年末から年初にかけて、築50年を超える店舗を改装。梁(はり)を支える苦肉の策で設置した三角形の壁が洗練された雰囲気を演出する店にリニューアルした。
目次

今の看板メニューは「チリトマ」と「背脂塩煮干し」

メニューを見てまず思うことが、バリエーションが豊富だということ。
創業当初はオーソドックスな醤油ラーメンとつけ麺の2種類だったが、幅広い客層に対応できる強い看板商品を作りたいと、次々とオリジナルラーメンの開発に着手。常連客に楽しんでもらえるよう、限定商品として提供して試行錯誤を繰り返し、これまでにおそらく100種を超えるラーメンを作ったという。

現在提供しているラーメンは7種類。麺を3種類用意し、スープは、鶏肉と魚介からとる基本のスープ、基本のスープに豚や野菜を加えた濃厚なスープ、基本のスープに煮干しを加えたスープの3種類を用意する。それぞれのメニューに合った麺とスープとトッピングを合体させ、それぞれ個性的なラーメンに仕上げている。
同じメニューでも、スープの味付けやトッピングを変えるなどリニューアルを繰り返し、今は「チリトマ」と「背脂塩煮干し」(共に890円)が人気の看板メニューだという。

背脂塩煮干し

背脂塩煮干し

人気が高く、最近バージョンアップした背脂塩煮干し

地域と仲間に育ててもらった看板ラーメン

チリトマは、基本のスープにトマトと辛みを加え、中太麺を合わせ、チャーシュー、パクチー、フライドにんにくなどをトッピングしたエスニック料理のような見た目。都心の有名ラーメン店で修業していた時の仲間が愛媛で農園「廣川農園」を始め、栽培しているパクチーと唐辛子とニンニクを直送してもらったことをきっかけにメニュー開発が始まった。
限定商品として提供を始めて客からのフィードバックをもとに改良を重ね、好評だったことからレギュラーメニューとして定着した「地域に育ててもらった」ラーメンの1つ。鶏と魚介とトマトのスープはエスニック料理とはひと味もふた味も違い、さっぱりしながら濃厚で食べ応えもある。ピリ辛のラーメンはこれからの暑い季節にぴったりで、パクチー好きには別売り「山盛りパクチー」(200円)もたまらないだろう。
パクチー

パクチー

産地直送、廣川農園から届いたパクチー

ヴィーガンラーメンにも挑戦したい

そのほかにも、創業当初から提供している基本の「らーめん」や「つけ麺」(共に800円)なども改良を続け、10周年記念の日には、創業当初の味の復刻版「らーめんHAGGYクラシックス」を提供した。
これから挑戦したいのは、7年くらい前に開発したがレギュラー化には至らなかったヴィーガンラーメン。動物由来の食材を一切排除するヴィーガン料理は最近注目度が上がり、商品を開発するのは学ぶことも多いので、あらためて挑戦してみたいという。
つけ麺

つけ麺

創業当初から根強い人気商品、つけ麺
新メニューの開発は「思いつき」だと言うが、完成度の高さは試行錯誤の証だと思う。
多くの人が、「次回はあのラーメンを食べてみよう」と思いながら店を後にするに違いない。そして再訪した時には、また違う新メニューと迷ってしまう人も多いかも。
【店舗情報】
らーめんHAGGY 
住所:東京都調布市菊野台1-17-29
Instagram
TEL:042-427-1928
営業時間:火曜~土曜=11:00~14:30、18:00~21:00 日曜=11:00~15:00
定休日:月曜定休
*店舗情報・メニュー内容は取材時点の内容です。
文|土田真樹子
写真|店提供・土田真樹子

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