長野県在住のラーメンライター、たこにわです。ラーメン食べ歩きは40年以上、北は旭川、東は根室、西は長崎、南は石垣島まで訪麺しています。47都道府県制覇しました。僕は、ローカル色があり地道に頑張っているお店をみなさんにご紹介していきます。
目次
立山連峰が美しい富山県魚津市
富山県の魚津市に来た。日本海に面したこの場所に、地元から長年にわたり愛され続けている老舗ラーメン店がある。昭和初期の創業というから、歴史は90年になるのだろうか。現在の3代目のご主人の作るラーメンは市内を流れる鴨川の川底から湧き出る水を使う醤油スープがベース。「てんこ水」と呼ばれるその水は、市民の生活用水として活用されている。源流は、立山連峰の雪解け水である。外観、内装とも昭和にタイムスリップした後世に残したいお店をぜひ紹介したい。
This is the 昭和!
まずは、お店の入口を見て頂こう。
ご覧のとおり、レトロ感が漂う。
赤い「中華そば」の看板が目立ち、
青い「やまや」の暖簾が、「いらっしゃい~」と誘っている。
ご覧のとおり、レトロ感が漂う。
赤い「中華そば」の看板が目立ち、
青い「やまや」の暖簾が、「いらっしゃい~」と誘っている。
店内もレトロ。
やや長細く奥行きのある店内は、テーブル席と小上がりの席がある。
有名人も訪れたことがあるのか、サイン色紙も飾られていた。
黙々と麺をすする音だけがお店に流れている。
郷愁溢れるとは、こんなお店にぴったりの言葉だと思う。
やや長細く奥行きのある店内は、テーブル席と小上がりの席がある。
有名人も訪れたことがあるのか、サイン色紙も飾られていた。
黙々と麺をすする音だけがお店に流れている。
郷愁溢れるとは、こんなお店にぴったりの言葉だと思う。
一番人気のチャーシューワンタンメンを食べる
メニューはお店の壁に掲げられていた。
中華そばを基本にチャーシューメン、シナチクメン、ワンタンメンなどがあるが、
チャーシューワンタンメン(850円)が一番の人気のようだ。
それならば、と筆者も「並」サイズを注文した。
中華そばを基本にチャーシューメン、シナチクメン、ワンタンメンなどがあるが、
チャーシューワンタンメン(850円)が一番の人気のようだ。
それならば、と筆者も「並」サイズを注文した。
心髄にまで沁みるスープの温かさ
チャーシューワンタンメンが来た。
チャーシューが丼を覆い、麺とワンタンが見えない。
でも、無造作に置かれたチャーシューの山を崩したくないなと思った。
なのでレンゲを使い、どんぶりの端からスープを一口飲んでみよう。
チャーシューが丼を覆い、麺とワンタンが見えない。
でも、無造作に置かれたチャーシューの山を崩したくないなと思った。
なのでレンゲを使い、どんぶりの端からスープを一口飲んでみよう。
スープは、動物系のダシの旨味がしっかり出ている。
薄口醤油なのだろうか、あっさりするも意外と塩分があった。
海辺の中華そばのスープは、「味が濃い」とよく言われるが、逆に脂分が少ないのでそういう風に感じられるのかもしれない。
一番大事なのは、スープの持つ優しさだと思う。
旨味の優しい広がり、スープの温度の優しさ、口に含んだ時に味わう香りの優しさ、、、
特に、「やまや」のスープはとても温かい。
寒い日には特に心にまで届く温かさだ。
薄口醤油なのだろうか、あっさりするも意外と塩分があった。
海辺の中華そばのスープは、「味が濃い」とよく言われるが、逆に脂分が少ないのでそういう風に感じられるのかもしれない。
一番大事なのは、スープの持つ優しさだと思う。
旨味の優しい広がり、スープの温度の優しさ、口に含んだ時に味わう香りの優しさ、、、
特に、「やまや」のスープはとても温かい。
寒い日には特に心にまで届く温かさだ。
手打ち麺はもちもちで喉越し抜群
縮れた手打ち麺は中太だった。
もちもちしていて喉越しがいい。
麺をすすりながら、「あ~、昔はこんなラーメンがごちそうだったなあ」と懐古してしまう。
もちもちしていて喉越しがいい。
麺をすすりながら、「あ~、昔はこんなラーメンがごちそうだったなあ」と懐古してしまう。
チャーシューもワンタンも「優しい!」
そうそう、このラーメンの主役はチャーシューとワンタン。
チャーシューはとにかく数が多い。数えるのを忘れてしまった。
1枚1枚は薄いのだが、パサパサ系で醤油スープによく合うモモ肉。
脂分がないので、何枚でもいけそうだ。
そして、ワンタンは、皮が薄く、「ちゅるん」と滑る。
箸で掴むのが難しく、レンゲで掬って食べるのがいい。
主役を張るこの2つの具の、なんと優しいことか。
魚津市民が癒しを求める時に、こんな優しい中華そばが近くにある。
羨ましいと思った。
チャーシューはとにかく数が多い。数えるのを忘れてしまった。
1枚1枚は薄いのだが、パサパサ系で醤油スープによく合うモモ肉。
脂分がないので、何枚でもいけそうだ。
そして、ワンタンは、皮が薄く、「ちゅるん」と滑る。
箸で掴むのが難しく、レンゲで掬って食べるのがいい。
主役を張るこの2つの具の、なんと優しいことか。
魚津市民が癒しを求める時に、こんな優しい中華そばが近くにある。
羨ましいと思った。
いつまでも続いて欲しいお店
筆者は仕事柄、全国に出張することがあり、行く先々でラーメン店を見つけるのだが、やっぱり目に行くのは、老舗の中華そば店だ。
地方に限らず都会でも老舗中華そば店は、その地域のコミュニティの場でもあった。
昨今の、老舗中華そば店が少なくなっている状況にとても寂しさがある。
老舗が無くなるということはその地域のコミュニティの灯火を一部消してしまうことになるからである。
やまやのようなお店、ずっと残しておきたいなと強く感じて、お店を後にした。
地方に限らず都会でも老舗中華そば店は、その地域のコミュニティの場でもあった。
昨今の、老舗中華そば店が少なくなっている状況にとても寂しさがある。
老舗が無くなるということはその地域のコミュニティの灯火を一部消してしまうことになるからである。
やまやのようなお店、ずっと残しておきたいなと強く感じて、お店を後にした。
場所は、富山地方鉄道「電鉄魚津駅」下車、徒歩7分ほどのところにある。
周辺の古いまちなみを散策しながら見つけて欲しい。
周辺の古いまちなみを散策しながら見つけて欲しい。
文・写真:たこにわ
*店舗情報・メニュー内容は取材時点の情報でございます。
*店舗情報・メニュー内容は取材時点の情報でございます。