群馬県は小麦の生産が盛んで、粉物文化が栄えた土地。郷土料理は「おっきりこみ」や「ひもかわうどん」「すいとん」「焼きまんじゅう」など小麦を使ったものが多く見られます。ここでは、群馬の小麦や高崎ブランドパスタ、フードイベント「キングオブパスタ」を交え、新しい郷土料理にもなりつつある注目のグルメ「高崎パスタ」の魅力をご紹介します。(TOP写真:PIXTA)
<高崎パスタだけじゃない、群馬のおいしいグルメ>
群馬の県民食「焼きまんじゅう」
群馬県南牧村の名物「とらのこぱん」
ニッチだけど旨い、群馬県のソウルフード
もはや「郷土料理」となった群馬のパスタ

群馬県は冬場の長い日照時間や乾いたからっ風、水はけの良い土地といった自然条件が整っているため、古くより稲の裏作で小麦が盛んに栽培されてきました。生産量は約22,200tで2020年の作物統計では全国第6位を誇る国内有数の小麦の産地です。
そのため小麦を使った加工品も多く、「おっきりこみ」や「うどん」、「焼きまんじゅう」や「すいとん」などが農業の合間や食卓に登場し、郷土料理として古くから親しまれてきました。
近年では「伊勢崎もんじゃ」や「太田焼きそば」、「高崎パスタ」など小麦を使った新名物も登場し、郷土料理として知名度も高まっています。
オリジナルブランド小麦とパスタ

群馬県では従来の小麦を品種改良し、県オリジナルブランドの小麦が開発されています。
「さとのそら」は県内多くの地域、「ゆめかおり」は平野部で多く生産されています。また地域をあげての小麦の生産も盛んで、館林地区の「百年小麦」や、高崎地区の「きぬの波」などがあります。うどんやパン、そしてパスタなど様々な小麦製品に形を変え、県民を中心に親しまれています。
また高崎市ではきぬの波100%で純国産、小麦と卵と塩だけでつくられた完全無添加の「高崎生パスタ」もあり、パスタ店をはじめJA高崎の直売所、さらにはECサイトでも販売されています。
この生パスタの製造を手がけるのは『JAPASTALIA』。市内初の生パスタ製麺所です。
おいしさとボリューム満点高崎パスタ

群馬県南部に位置する高崎市は「パスタの街高崎」と称され150ものパスタ店があり、人口あたりのパスタ店が全国でも多い土地。昭和40年代にイタリア料理のパスタが高崎市内で人気を博したことが誕生のきっかけと言われています。
お店によってメニューはもちろん異なりますが、高崎パスタの特徴は美味しいパスタが大きなお皿に盛り付けられボリューム満点であることです。
群馬県内に7店舗を構える老舗店「シャンゴ」のパスタはSサイズが150gでMサイズは200gという量。ちなみに一般的な巷のパスタ専門店では一人前が100g程度なので、このボリュームをお分かりいただけるのではないかと思います。
フードイベント「キングオブパスタ」も開催

高崎と周辺地域の食文化をパスタを通じて再認識、そして更なる発展を図る目的で、2009年より毎年「キングオブパスタ」というフードイベントが行われています。群馬県内はもとより、全国より1万人以上の来場者が訪れる年もあるほど人気。
市の中心部にあるもてなし広場で高崎周辺の参加パスタ店自慢のメニューを提供し、来場者が好きなパスタを食べて投票し「高崎パスタキング」を決めます。
2023年も下記の通り開催が決定! もてなし広場がパスタの香りとおいしさで満たされた人々の笑顔であふれること間違いなしです。
開催日時:2023年11月12日(日)
場所:もてなし広場 群馬県高崎市高松町1
キングオブパスタ
初代パスタキングの名店「ボンジョルノ」のパスタを味わう

キングオブパスタで初優勝した「ボンジョルノ」は創業1982年、現在は高崎近郊に5店舗を構える老舗のイタリアンレストラン。パスタを中心にピッツァや肉料理、グラタンなど多彩なメニューを楽しめます。今回はテイクアウトで人気のメニューを注文しました。

中身は「ポークのカッチャジョーネ」。初代キングオブパスタの優勝メニューです。

上に載っているのは群馬県産の豚バラ肉。チーズとハーブが香る脂の乗ったお肉がほろほろと口の中でとろけていきます。大きなお肉の存在感がたまりません。

トマトと玉ねぎの甘みと旨みが融合したカチャトーラソースがパスタにしっかりと絡み、おいしさを醸し出します。

高崎パスタの魔力とおいしさにかかれば、お腹がパンパンという幸せがの波が押し寄せてきます。
お店でももちろん味わえるので高崎を訪れた際にはぜひ。初代王者のパスタをぜひ堪能していってください。
【店舗情報】
ボンジョルノ(本店)
住所:群馬県高崎市筑縄町50−1
TEL:027−362−7722
営業時間:11:00〜21:30
定休日:木曜日、第2・第4火曜日(祝日の場合は営業)
ボンジョルノ